時事放談

アメリカは平昌冬季オリンピックに参加しないという噂もあります。日米は北朝鮮に’最大限の圧力をかける’と言い、’全ての選択肢がある’と言います。３８度線に近い平昌での’平和の祭典’、早くから参加を表明するのは日頃の発言と矛盾しそうです。オリンピック期間だけ’何もするな’と言うのも、朝鮮戦争が休戦であることを考えると不思議です。
日本はフィギュアスケート代表の話とか、メダルがいくつ取れるとか盛り上がっていますが、日米軍事同盟の強化を高らかに宣言している日本で、オリンピック不参加の話が全く出ないのも不思議です。
それにしても平昌オリンピックは平和の祭典として成功してほしいものです。そして北朝鮮問題も平和裏に解決してほしいものです。２０２０年は東京オリンピック。東アジアに緊張状態が続き、地域紛争でも起きれば東京オリンピックも中止になるかもしれません。やはり北朝鮮問題も平和での解決を目指す以外の道はないのではないでしょうか？

最近、日本企業の幼稚さが目立ちます。体質は昭和高度成長期から進歩していないような気がします。昭和は豊かになる為に、世界に追いつくために、上位下達でロボットのように一糸乱れず働き、先進国に追いつきました。
しかし、冷戦崩壊とともに世界はグローバル化、低価格で品質が安定している事を武器に戦ってきた日本の成長は一時停止。その後百年に一度と言うリーマンショックがあり、世界はリーマンショックから脱する為に大量の資金を供給し、好景気を作り出しました。しかし、日本は世界でも少子高齢化が進み、勤労者の減少で経済成長が停滞するのは言うまでもありません。
グローバル化した世界で戦うためには’誤魔化し’は許されないでしょう。少子化が進む世界では女性・高齢者の働きやすい環境を整えるのが最優先でしょう。日本の少子高齢化の対応は対策は教育無償化。しかし、経済的に効果が出てくるのは２０年後。
企業はロボット化を進めようとしています。しかし最も重要なのは会社で働いている従業員でしょう。企業は女性も高齢者も日本人も外国人も、自由闊達に働けるような環境を整えるのが最優先と思います。

なんの前触れもなく、所得税の増税が行われ、子育てとか家計の大変な中堅世帯が狙い打ち、そして、他にも増税のメニューが並ぶ予算、米国では、減税によって経済を活気づけようとしています。それでも、菅直人や小沢一郎が成し遂げた政権交代後の民主党政権により、前触れもなく大増税、相続税を払う場合の平均の税額が1000万円もの大増税が行われ、国民の生活に大打撃を与えたことはどう考えたらいいのでしょうか。その後、週刊誌では、菅元総理による節税対策が報じられました。民主党政権時代のひどい状況と比べると経済環境もずいぶんとよくなってきていると思います。細川隆元氏の頃からの伝統のある長寿番組、楽しみに拝見させていただいています。来年も頑張ってください。

１２月になると忠臣蔵を思い出す。貧困に耐えながら仇討ちを果たし忠義の物語として称賛される。ただし、これは江戸時代の殿様に対する滅私奉公とか、明治以降の軍国主義を推し進める為に美化されたように思える。また、庶民は権力に対する抵抗として称賛したのかもしれない。ただし手口は押し込み強盗と同じ。
日本人はお国の為とか組織の為とか、個は全体の為に奉仕するという事を美化しすぎるように感じる。また言い訳にする事も多い。
過労死という言葉は欧米には無いらしい。また、リニアモーターカーの談合。製造業の検査誤魔化し。森友・家計問題での官僚の発言。日馬富士の暴力事件に対する協会の対応。右も左も忖度だらけ・・・・
北朝鮮問題とか原爆禁止でも大国アメリカに忖度しているように感じる。
民主主義は戦後欧米に押し付けられたと思っているのだろうか？　少なくとも過労死とか教育の名のもとのイジメが無くなるような国を目指さなければならないだろう。
今年ももうすぐ終わる。民主主義とか主権在民とか戦争放棄とか三権分立とか・・戦後に日本が目指した世界を考えてみるのもいいだろう。

アメリカの強権ぶりが度を超えている。ＴＰＰ離脱は国策として理解できない事はないが、パリ協定離脱。北朝鮮に対する強硬発言。イスラエル米大使館をエレサレムに移すと言い、アメリカを非難する国に対し、アメリカの援助を受ける国は反対するなと言う。これはもう恫喝だろう。
中国が金の力で発言力を強めている事に対し日本は批判的だが、自由の国である筈のアメリカよりも、中国のほうがマトモナ外交をしているようにさえ思える。
日本は唯一の被爆国であり核廃絶を先頭に立つべきだが、アメリカの意向を気にして核兵器禁止は反対している。ロシアとの北方四島帰属の問題が解決する期待もあったが、アメリカは中国・ロシアを競争相手と敵視している。沖縄で米軍機が落ちても、軍関係者の犯罪があっても、対等な国としての外交は出来ていない。対北朝鮮問題でも偶発的な衝突から戦争に発展する可能性がある。
日本は日米軍事同盟だけ盛んに強調するが、北朝鮮はアメリカと全面戦争するだけの力はないだろう。北朝鮮の攻撃で大きな被害を被るのは韓国と日本ではないのか？
強力な日米軍事同盟だけ強調する日本が心配でならない。

それは我が国日本ですし、その場面を象徴しているのが国会です。国会での丁々発止の猿芝居をラジオで拝聴していますと、ほゞ１００％表題の２語に触れることはありません。国会議員という国民を代表する方達の職場でこのような風土が醸成されてしまい、果たして今後どんな日本人が育成されるのか、日本国が好ましい方法に導かれるのかとても憂慮してしまいます。国会ばかりではありません。日本国全体が反省・謝罪の言葉と感謝の言葉が欠如しているように感じています。反省が無ければ、人間には進歩発展は望めません。謝罪や感謝を相手に伝えることが出来なければ、信用と信頼を築くための良好な人間関係は獲得できません。国家は人です。その人が「ごめんなさい」「有難うございます」と心の底から相手に対して、素直に口にできない社会・国になってしまったならば、皆さんぞっとしませんか？そんな世の中にして良いのでしょうか？人が人らしく存在して、はじめて国家が成り立つと思うのは私だけなのでしょうか。

民族や宗教の違い、領土や資源の獲得などが主な誘因となった過去の戦争も、格差やそれに伴う貧困もその一つとなって来たのが現下です。世界の富は数パーセントの超大富豪に集中し、１日数百円でしか暮らせない人々が世界中に溢れています。不条理・理不尽・不公平への不満・反発が形を変容させながら顕在化しているものが今の実情だと推察しています。事態収拾に、妙案はあるのでしょうか。私は最終的には、人心に訴えるしかないように感じています。物心のバランスが崩れ、その価値は極端に物（金）に偏波した今日である以上、心の価値の重みを増加させる手段を講じなければならないと痛感しています。人世は相反する価値（貧富・明暗・寒暖・悲喜・苦楽etc）がバランス・調和を保たなければ必ず不都合な事態が生じてきます。この公理を徹底して人類は脳裏に刻まなければ、おそらく穏やかな日常は手に入れられないのが人世ではないでしょうか。

選挙では北朝鮮問題と少子高齢化問題を国難としていたが選挙後の対応は物足りない。
アメリカと違い日本は北朝鮮と国境を接している。木造船が次々に漂着しているが、ヨーロッパでは大量難民とテロリストが混在していることが大問題になっている。対策はアメリカから大量の兵器を買う事しか見えないが、国境を接している日本と、ＩＣＢＭだけが脅威のアメリカでは対応は違わなければならない。日本も韓国同様に平和裏の解決を目指すべきではないのか？
少子高齢化も教育無償化だけで、現実の問題となっている人手不足の対応は考えているとは思えない。団塊の世代が大量に引退しており、ますます人手不足は深まっていくだろう。
そして選挙前は消費税の使い道だけが論点だったが、所得税の控除額の変更とか生活保護額の減少とか国民の負担は増えそうだ。一方、議員年金の復活の話が出ていると言う。また、給与を引き上げる企業には減税するという。
今景気がいいのは海外に依存する輸出中心の大企業。国民から税を取りその金を議員とか大企業に移転するだけではないのか？
国は弱者にこそ優しい政治をして欲しい。

今年の新語・流行語大賞は’インスタ映え’と’忖度’だった。ＴＯＰ１０には’フェークニュース’・’魔の２回生’・’○○ファースト’があった。しかし、語の選択にも忖度があったように感じる。
政治関係だと最も衝撃的だったのは’このハゲー’だろう。それ以外にも’こんな人達には負けない’とか’印象操作’とか’排除する’とか’働き方改革’とかある。権力に対する言葉は外れている。
本来であれば、実行も伴って’働き方改革’が大賞になってほしいところだが、少子高齢化が進み、労働世代の減少に直面している日本では、働き方を変えることは難しいかもしれない。やはり日本社会を最も的確に示す’忖度’が大賞に相応しいのだろう。
それにしても政治の不透明さが気になって仕方がない。森友・加計問題でも選挙後も忖度疑惑は膨らむばかり。北朝鮮問題でもトランプ大統領を１００％支持するとしているが、アメリカにはミサイルでしか届かないが、
日本には壊れかけた木造船でも漂着できる。アメリカに忖度ばかりしていると、危機に直面するのは日本ばかりという事になりそうで心配でならない。

元横綱日馬富士の暴行事件。相撲協会の対応が全く理解できない。
既に刑事事件になっているのだから、警察の調査に任せればよい。むしろ集団リンチの可能性さえあるように感じてしまう。そして、殴っても謝らないので殴り続けたという。謝らなかったとしても殴り続けるの事の正当化は出来ないだろう。
このような発言は暴力団とか体罰を容認する過激な一部教育者とかオウム真理教・連合赤軍と言ったカルト集団の発言にすら思える。多分　昔はアブナイ組織との関わりとか過度のカワイガリも許される環境があったのだろう。
ただし、相撲は日本の伝統を守る文化でもあり、公益法人としての特権も得ている。そのような組織で暴行を容認するような発言は許されるものではない。
力士は’気は優しくて力持ち’が良い。
今年は’忖度’が流行語大賞になったが相撲界も政治家・官僚も真実を覆い隠すような忖度があってはならないだろう。

最近の出演者自体に偏りを感じる。近々の鴨下・玉木、枝野・片山、を見るても、反政権の面々。放談は偏り、机上の空論的で、現実と乖離し、聞くに堪えぬ。左右・賛否両論の現実論が聞きたい。公器の電波。放送法4条（政治的に公平・事実を曲げない・公正、など）の遵守義務がある。TBS自体の偏りかもしれぬが、御厨氏の公正公平・賛否両論の放談への取り組みに期待したい。批判は易しく、現実を動かす難しさを浮き彫りにするところに放談の妙味があると思えてならぬ。もっと現実の機微を放談願いたい。

消費飽和時代になりました。消費の拡大が、技術革新や設備投資による生産の拡大という結果に直結してきた時代は終焉したのです。消費が伸びず限界を迎えていることを換言しますと、もうこれ以上の豊かさや便利さ、快適さは不要だという人心の表れだと受け止めています。そして今、時代はテクノロジーに移行しています。IT社会が地球の骨格を築き、AIロボットが人間を支えてくれるという期待感で世界を席巻しつつありますし、スマホやパソコンは欠かせない日常アイテムになっています。加えて、宇宙ビジネスへの積極参加を狙う国も漸増しています。しかしこの潮流の影には、インフラの老朽化による都市機能の破壊が徐々に近づいているのです。橋やトンネルの崩壊、電車は頻繁に故障、下水道管の漏れが道路を陥没させたりと例を上げたら切りがありませんし、テクノロジーがこの事態を一変してくれるわけでもありません。それにもっと恐ろしいのは、サイバーテロです。それはすでに、インフラレベルから個人情報偸盗と多岐にわたっているのです。現下は画竜点睛を欠いた世、大事と小事を履き違えた世となってはいないでしょうか。先ず何をやるべきを、見極めるべきだと思います。

最近北朝鮮船の漂着が多い。多分偏西風とか海流によって漂着しやすいのだろう。気がかりなのは日本の海上警備。小型木造船はレーダでは捕らえられないというが、海岸に漂着してからの発見が相次いでいる。日本の周りは海岸線で覆われている。
政府は最大限の圧力をかけると言うが、生活が厳しくなればリスク許容度は高くなり、日本海に食糧を求めたり、日本への密航を企てることもあるだろう。ミサイル防衛だけが誇張され、アメリカからの防衛備品の商談が進んでいるが、むしろ怖いのは漂流船かもしれない。拉致問題は、日本では大問題だが世界では大きな問題にはならない。しかし、核弾頭でなくてもミサイルが日本に着弾すれば世界の大問題。戦争の引き金になる。
弱者の戦争はテロ。これだけ世界中でテロが頻発しているときに、日本でテロがおきてもさほど大きな問題にはならないだろう。ミサイルよりも北の工作員が大量に入国する方が恐ろしい。
日本は軍事力と対話を語るアメリカと違い柔軟性に欠ける。北朝鮮問題は防衛費の拡大・憲法改定に繋げるために政治利用するのでなく、現実の問題として対応してほしい。

北朝鮮問題では内閣は強力な日米同盟ばかり強調する。休戦中の朝鮮戦争は韓国と北朝鮮との戦いに国連軍と中ロ軍が加わったもの。戦争になれば同盟国として最も多くの被害が想定される韓国の意向はあまり語られない。むしろ日米と北朝鮮の戦争のようにヒートアップしている。
政府は北朝鮮問題を利用して日米同盟を深化させ、日本の軍事大国化を推し進めようとしてるようにすら感じる。日本は何年も前から北のミサイルの射程内だった。確かに核弾頭が完成したのは最近の事だろうが、北朝鮮を孤立化させ強硬にさせているのは日米のように感じてしまう。
韓国は北朝鮮とは同一民族だし戦争になれば壊滅的な被害を受けるだろう。そして韓国は近隣の自由主義国。韓国の意向は尊重すべきだろう。
圧力と主張するのはよいが圧力の先にはどのような未来を描いているのだろうか？　北朝鮮問題の政治利用は絶対に慎むべきだろう。そして平和な未来が描けるような解決を目指してほしい。

首相も官房長官も北朝鮮のミサイル発射等で北朝鮮を非難する。非難するのは当然だし圧力を高めるのは賛成だ。ただし、圧力は解決の為の手段であって解決策ではない。
’北朝鮮に明るい未来はない！’とまで言うのは何を言いたいのだろうか？
最終的には平和解決か体制転覆か戦争くらいしかないだろう。’明るい未来がない！’とまで言うのは戦争による人心そして国土の荒廃を想像させる。日本は何時からこんなに好戦的になったのだろうか？　北朝鮮は海を挟んでの隣国。対戦転覆等で大量の難民が日本に流れてくることも想定される。日本に届くミサイルは何年も前からあった。また、戦争になれば火の海になるとされるソウルにも日本人は沢山いる。そのような事を考えた上での発言とは思えない。
アメリカはミサイルに関する危機とアメリカ人の安全を考えればいいのかもしれないが、日本の影響はそれどころではないだろう。政府は日本国民・日本国を守ることを最優先に外交を進めてほしい。戦争からは何も生まれない。