ルロンさんはいい人
野風が結婚を決めたのは、最初は仁を助けるお金を工面するためだったんですよね。でもルロンさんの惜しみない愛情に包まれて、生まれて初めて「愛される喜びと心のやすらぎ」を知ったんですね。幼い頃に親に売られ女郎として生きるしかなかった野風にとって、妻となり母となる事など夢のまた夢でしかなかったでしょう。その夢の夢がやっと実現しそうになった矢先の癌の再発、悲しすぎます。
野風が子を望む理由については様々な解釈があるようですが、自分の子孫と仁を結婚させたいから、という事ではないと思っています。もしそうなら、咲への言葉やブーケトスはただのイヤミになってしまいます。野風はもっと懐の深い女性だと信じています。
仁の恋人が自分の子孫かもしれない事、自分を助ける為に仁が恋人を「消す」結果になってしまった事を知った野風は、子孫を遺す事で仁をその罪の意識から解放してあげようとしたのではないでしょうか。恋人だった未来(みき)はもういないけれどちゃんと元気に生きている、だから心置きなく咲と幸せになってほしい、そう言いたかったんじゃないかと思います。
他の方のコメントにもありましたが、仁に対する野風の気持は既に男女の愛を超えているように感じます。だから子孫が仁と結ばれるかどうかなんてきっとどうでもよいのです。彼女は子孫の目を通して仁と同じ未来を見られるのですから。そしてもちろん、こんなに大事にしてくれるルロンさんへの恩返しのために可愛い赤ちゃんを産んであげたい、というのも嘘ではないと思います。ルロンさんがいい人で本当によかった!
ひきわり納豆/女性 (45) 2011.5.30 (Mon) 21:27