咲の想い
仁先生がプロポーズした事に関して、冤罪で拷問に合いあやうく憤死しかけた直後の心理状態としては、無理からぬことです。極限状態で咲の存在を再認識した仁先生が、そのままの勢いで傾倒していっても不思議ではないと思います。
一方、極限状態だったのは咲も同じで、仁先生を救うために元いた場所(現代)へ戻すよう神仏に祈ったことは、咲としてもルビコン川を渡った心境だったろうと思います。だからこそ、仁先生の申し出を受けられなかったのではないかと思います。
神仏に対して誓った以上は、仁先生が無事帰って来た途端におめおめと妻の座に付けるでしょうか。無論野風や未来に対して申し訳ないという気持ちもあったでしょうが、当時の武家の娘にとって(特に咲のような気性の人にとって)仁先生を諦めると宣言した事実は極めて重いはずです。
加えて咲の態度を頑なにさせる要因として、母の栄より「戦のような人生を歩み、後進女性のため道を開きなさい」と叱咤されたことも無視出来ません。その言葉を支えにして、仁先生への想いを断ち切ったように思います。
とは言え、それでも私は仁先生と咲が結ばれてほしい。今後どのような展開になるのか分かりませんが、咲の真意がそうである以上、何とかして叶えさせてやりたいものです。
光太郎/男性 (50) 2011.5.3 (Tue) 13:28