放送内容
2月17日放送 第4問 あのバカ売れ商品のおかげで倒産危機から一発逆転!「つぶれないザ・ベスト店」(後編)
3年待ちのフライパン、さらに入荷3ヶ月待ちの靴下など、今、量販店やネット通販でバカ売れしている商品の数々。
実はそれらの中には、倒産寸前の企業が生み出した一発逆転商品があるのをご存知ですか?
そこで、今回はそれらの商品を経済のプロ3名が「アイデア度」「一発逆転度合い度」を100点満点で採点。そのベスト10を発表します!
続いては第5位から第1まで!
「つぶれない ザ・ベスト店!」第5位
ネット販売で常に品切れ状態!月に3000足売れる???の靴下。
実際にネット注文すると、確かにお店から2、3ヶ月待ちの返信メールが送られてきた…。一見、普通の靴下と変わらないが…実は、従来の靴下の概念を打ち破るモノ。値段はちょっと高めの1足1000円から。なのに、年間3000万円を売り上げるバカ売れ商品なんだとか。
その靴下を作っているのが、JR津田駅から車で7分。大阪枚方市にある町工場。見た目は普通の一戸建て「樋口メリヤス工業」。創業は1933年。現在の社員数は5名。昔は大手メーカーから発注をうけ、下請け1本でくつしたを製造していたんだとか。
樋口メリヤス工業の一発逆転ドラマとは?
それは今から16年前…。取引先の多くがコストの低い海外に生産を委託。その影響をもろに受け会社の売り上げは激減。8000万円あったものが10分の1に。一気に倒産危機に陥った、樋口メリヤス工業。さらに追い打ちをかける出来事が…。
優子さんの父親でもある、社長が倒れ、しかも借金が1億円ある事が判明。会社は一気に混乱…。
30人いた従業員が次々とやめていく中、工場を一緒に経営していた夫とは…たびたび衝突。次第に関係は悪化。そして…離婚。
こうして2人の子供を抱え、シングルマザーとなった優子さん。社長に就任し会社の再建に乗り出す事に。
樋口 「工場と私達の自宅を売却して、借金を減らすという作業をしました」
まずは借金の半分を返済。残ったのは、両親の自宅に残した、3台の織り機のみ。そんな時、閃いたのが、こちらの靴下!
200万円位まで落ち込んだ年商はおよそ15倍の3000万円と見事に一発逆転!
その靴下がこちら!かかとのない靴下「つつした」。
つつのような形をしているから、つつしたと命名されたそう。
その1番の特徴は?
樋口 「かかとがないので、どのような足のサイズの人にもあうということです」
かかとがない為、どんなサイズの足でもジャストフィット。サイズが合わない不快感もなくなるんです。現在では無地からカラフルなデザインの物まで様々な種類のつつしたを販売しているんです!
「つぶれない ザ・ベスト店!」第4位
楽天で209週1位を獲得!???専用の額縁!
楽天の通販サイトを見てみると、確かに200週以上1位と書いてある。その額縁がこちら!
長さ91cm、幅36cm。従来の額と比べてみるとかなり縦長。値段は1枚3999円で、これまで3億円を売り上げるバカ売れ商品なんだとか。
この商品を製造しているのは、岐阜県山県市にある町工場「山田木管工業所」。創業は1951年。現在の社員数は11名。ここでは住宅メーカーから発注を受け、主に玄関などに使用される木製の扉を作っている。
山田木管工業所の一発逆転ドラマとは?
それは今から9年前。長く続く不況により、住宅業界では、年間167万戸ほどあった住宅工事が、半分以下に激減。その影響で、山田木管工業所の年商は半分以下の3900万円に。
会社の経営を不安視した、当時の社員10名は、次々と退社。残ったのはたったの2名という絶望的な状況…。
そんなとき、妻の一言がきっかけで!このバカ売れ商品が生み出されることに。
妻 「こないだお土産で買ったこれを入れる額、作ってくれないかしら?」
社長「これだ!」
山田社長は妻の要望通りの額縁をそのまま商品化!すると会社の年商は、どん底の時と比べ、およそ3倍!今では年商1億2000万円に一発逆転!
売り上げ3億円超えのこの額縁は、一体、何を飾るものなのか?
正解は、手ぬぐい、を入れる専用の額。その名も「手ぬぐい額」。
実は今、この手ぬぐいがブームに!
一大観光地・浅草を始め代官山などのオシャレスポットにも、手ぬぐい専門店がオープン!おしゃれなデザインがインテリアにぴったりと特に女性の間で人気。もともと、枠が付いた収納扉が得意だったためその技術を生かして、作ることができたんです。
「つぶれない ザ・ベスト店!」第3位
花粉症の時期にバカ売れ!マスクのあの悩みを解消する超便利グッズ!
マスクに関する悩みといえば…
中学生「夕方頃になると耳が痛くなります。」
看護師「仕事が看護師なんですけど、ずっとマスクをつけているので、耳が痛くなることが多いです。」
その悩みを根本からなくす商品を作り出したのが相模カラーフォーム工業。吸音材などスポンジ製品を製造するノウハウを生かし作られたのがこちら!
その名も「くびにかけるくん」!
使い方は、マスクの紐を穴にひっかけ、もう片方の穴に紐をひっかけ耳ではなく、首で止めるというもの。
歯科医師「マスクを長い時10時間くらい付けているんですけど付けてるの忘れるてるくらい、本当快適ですね。すごい。」
「つぶれない ザ・ベスト店!」第2位
現在予約で2ヶ月待ち!???が大喜びする、バカ売れ段ボールグッズ。
高さは90cmダンボールで作られたとは、思えないオシャレなデザイン。
発売から、6年で5万個のバカ売れ!そんな商品を作ったのが…トイレより駅舎が小さい南ゆくはし駅から車で10分。福岡県行橋市にある「大国段ボール工業」創業は1962年。大手企業用に大小様々な、梱包用段ボールを作ってきた町工場。
今から10年前。不況の影響で、海外輸出商品の需要が激減。その煽りをもろに受け会社の売り上げもピーク時の半分以下に。そんな時、ペットを飼っている友人の悩みを参考にして作ったのがこちらの商品!
いったいどんなペットが、このバカ売れ段ボールグッズで大喜びするのか?
それでは正解!なんとそこに現れたのは…
そう正解はネコちゃん!
友人の大きな爪研ぎ器が欲しいという希望を叶えるため作られたのが…360度どこからでも爪がとげるキャットタワー「スヌーズ」。
そもそも古い爪をはがすため行う、ネコの爪研ぎ。段ボールの穴はネコの爪の大きさにぴったりで、昔からよく使われてきたんだとか。
ここまで大きい爪研ぎ、いったいどうやって作っているのか?覗いてみると意外な事実が…
まずは、段ボールをレーザー加工機でS字にくり抜きなんとそれを…?ボンドを使い1枚ずつ丁寧に手作業で貼り付けていく!ボンドが乾くのを待ちながら、この作業を繰り返し、40枚張り合わせてようやく1つのキャットタワーが完成するという。
結果、現在工場で作れるのは、1日約3個。おかげでプレミア感も増し、バカ売れ!2ヶ月待ちの人気商品に。
「つぶれない ザ・ベスト店!」第1位
年間40万個売れる、日本最古の絵の具店が作った紙に塗らずに???に塗る絵の具。
女性に大人気だという絵の具。見た目は、普通の絵の具に見えるが、一体、どこに塗る絵の具なのか?
このバカ売れ商品を生んだお店があるのが、京都市営地下鉄四条駅から徒歩5分。
日本最古の絵の具店「上羽絵惣(うえばえそう)」。
創業は260年以上前の江戸時代。
取り扱ってきたのは、よく学生時代に皆さんが使っていた水彩絵の具ではなく…高めな日本画専用の絵の具。
その特徴は一般的な絵の具とは比べ物にならない繊細な色の種類。1500種類以上の色を表現するため、天然の鉱石などを原料としてる。例えば白=胡粉(ごふん)と呼ばれる色はホタテの貝殻を砕いて作られたもの。ちなみに画を書く場合、膠液(にかわえき)と呼ばれるのりを入れ、しっかり粒子がなくなるまで、なじませてから使うのが基本なんだそうです。
上羽絵惣の一発逆転ドラマとは?
それは今から9年前。バブル崩壊後、日本画の売れ行きが如実に悪化。その為日本画を描く画家も減り、絵の具も売れなくなるという負のスパイラル。そして上羽絵惣の年商もピーク時の半分に…。
そんな逆境の中、このバカ売れ商品はどう生み出されたのか!?
それは当時の取締役の女性が車中で、ラジオを聴いていた時の事。
DJ「続いて女子高生からのお葉書。ホタテの貝殻を使って???に???をしてみたらとってもかわいくなりました是非真似してみて下さい」
開発者「ホタテの貝殻?これだ!」
年間40万個売れる絵の具は紙に塗らずにどこに塗るのか?
実際お店に来たお客さんに話を聞いてみた!
客「臭さ。ツンとした匂いが無いんですよ。ずっと、使っていきたいですね」
主婦「すぐに乾くので速乾性がいいっていうところで、すぐに家事に戻ったり子供を抱っこしたりできるっていうがメリットが大きいです。」