放送内容
2月17日放送 第3問 あのバカ売れ商品のおかげで倒産危機から一発逆転!「つぶれないザ・ベスト店」(前編)
3年待ちのフライパン、さらに入荷3ヶ月待ちの靴下など、今、量販店やネット通販でバカ売れしている商品の数々。
実はそれらの中には、倒産寸前の企業が生み出した一発逆転商品があるのをご存知ですか?
そこで、今回はそれらの商品を経済のプロ3名が「アイデア度」「一発逆転度合い度」を100点満点で採点。
そのベスト10を発表します!
「つぶれない ザ・ベスト店!」第10位
看護士さんの間で話題となり、今や東急ハンズの主力商品に!
発売からおよそ1年で1億円を売り上げたバカ売れ文房具!
そのバカ売れ商品、長さはおよそ23センチ、幅は4.5センチ。材質はシリコン。値段は1つ1200円。
この商品を製造しているのは、JR立川駅から徒歩13分のところにある町工場「コスモテック」。コスモテックを倒産危機から救った一発逆転ドラマとは?
それは今から3年前。リーマンショックの影響によりピーク時40億円あった年商はマイナス32億円の8億円に。
このピンチを打破するべく、社長は下請け仕事ではなく、自社のオリジナル商品の開発を始めた。この、商品のデザイン担当だった今井さんが…風邪で病院に行った時に閃いた!
社長は、この今井さんの閃きを元に、すぐさま商品化!発売からおよそ1年で見事1億円を売り上げ、どん底から脱出。
それは…腕に巻きつけて使用する、メモ帳、その名も「ウェモ」。
看護士さんは一度に多くの方の体温、血圧を測る為、すべての数字を覚えておく事は困難。
その為、これまでは手の甲に書く事もあったが、今はまずこのウェモにメモをして、後々、規定の表などに写すんだそう。
普通は書いたら消えないはずのボールペンの文字が…手で軽くこすれば、簡単に消す事ができてしまう!それでいて水につけても消えない。その理由は、コスモテックが得意とする、保護フィルムに使われるコーティング技術!
通常、ボールペンで文字を書くと、シリコンの表面から直接、中にインクが染み込み、取れなくなってしまう。しかしウェモには企業秘密の塗料が千分の1ミリの薄さで塗ってある。これによって、手ではがれやすく、かつ、水に濡れても簡単に消えないんだとか。
この優れた機能性により、昨年の日本文具大賞を始め数々の賞を受賞!
「つぶれない ザ・ベスト店!」第9位
年間1億円を売り上げるお風呂での面倒な作業をなくした超便利グッズ!東急ハンズで年間1万個売れるヒット商品がこちら!
形の違う2つのパーツ。片方は、フックのようなものが付いており、もう片方は、ご覧のように変わった形。2つのパーツがセットで、お値段1234円。
この商品を作ったのは…京急蒲田駅から徒歩およそ20分のところにある町工場「株式会社三輝」。こちらでは、ガスの配管などにつなぐ、ガスコックを主に製造しています。これまでに世に送り出した商品は1000種類を超える、知る人ぞ知る町工場なのです。
社長の笑顔の裏にどんな一発逆転ドラマがあったのか?
バカ売れ商品を生み出したのは…先代の社長だった父・雅行さん。
それは、今から14年前。リーマンショックの煽りを受け…借金は1億円近くにまで膨らんでいた…。しかし、ある日の出来事がヒット商品を生み出すヒントとなる!
入れ替わりで風呂に入った長女の麻衣子さん。長女の一言がヒット商品誕生のきっかけとなる…。
娘「お父さん、またシャンプーとリンスの詰め替え、間違えたでしょ!」
父「あっホントだ。間違えてるわ。ったくこの詰め替え作業無くせないかな!」
この面倒な詰め替え作業が、年間1億円売り上げる、バカ売れ商品誕生のヒントになったんです!
その商品とは…シャンプーを詰め替えなしで使えるノズル。
その名も「詰め替えそのまま」。
使い方は…詰め替え用のパック容器に、ノズルを取り付けて固定し、反対側にフックを取り付けるだけ。これを、タオルハンガーに引っ掛ければ、片手でも楽々液体を出すことができる優れもの!従来のボトル型のもののようにこまめに掃除する手間も省ける。さらには衛生面でのメリットも…
社長「一方向にしか出ない構造なので、空気に全く触れない構造になっているので、そこからの菌の繁殖がしにくいので最後まで安心して使える」
実は、この一方向にしか出ない仕組みに、ガスコックを製造している町工場の技術が活かされているのです!工事現場や建築現場で使われる溶接バーナーのホースとボンベを繋ぐ部分に使われているガスコック。実はこれ、炎が逆流してボンベが爆発するのを防ぐ役割を果たしているのです。この決して逆流させない仕組みこそ、液体が空気に触れず衛生的に最後まで使いきれる秘密。
「つぶれない ザ・ベスト店!」第8位
注文殺到で3年待ち!誰でも料理が上手くなる魔法のフライパン!
その商品があるという売り場に行ってみると。確かに3年ほど後と書かれている!見た目は、なんの特徴もなさそうないたって普通のフライパン。
値段は1つ1万円とちょっとお高め。そんな3年待ちのフライパンを作っているのが…近鉄・弥富駅から車で15分、三重県にある町工場。創業58年になる、「錦見鋳造」。現在、社員はわずか11名。長年、自動車のエンジンの部品などを中心に大企業の下請けを担ってきた、鉄の鋳物メーカー。
そして、こちらが一発逆転のフライパンを生み出した錦見社長。その売上は?
社長「全く仕事のない状態から、この商品で年商3億まで復活しました!」
鋳物メーカー「錦見鋳造」の一発逆転ドラマとは?それは、遡ること27年。バブル崩壊で仕事が激減!そんな状況を打破すべく、錦見社長が一発逆転の商品として目をつけたのが…鋳物製のフライパン。鋳物の調理器具は熱伝導が良いため温まりは早く、さらに保温性も高く冷めにくいことから調理には最適だとされてきた。しかし鋳物製品はその重さがネック。鍋なら2キロ以上にもなってしまう。その理由は、鋳物製品は薄く作るのが難しく、当時、厚さは5ミリが限界とされていた。その為フライパンには向かず、どこにも存在しなかった。
どこにもないものを作る!
錦見社長がかかげた目標は、従来の厚さの3分の1以下の1.5ミリ。ポイントは、鉄を溶かした際に配合する炭素の配分量。
この炭素の適した分量を見つけ出すのが至難の技だった…
社長「これもだめか…」
費用は1回の試作で20万円。収入も減る中、3年間でおよそ2000万円が消えた。しかし、ある日思いもよらないことで転機が訪れる!
社長「よし、今度こそ。」
来客「すいません。お届け物でーす。」
社長「なんだよ。」
予定していた分量の炭素を入れたところに宅配業者が。そして作業場に戻ると…
社長「あっ!しまった!さっき入れたんだ!」
うっかり、予定していた量の炭素を2度入れてしまったのだ!
しかし!
社長「お?出来てる!えっ!出来てるよ!」
世界で初めて厚さ1.5ミリの薄い鋳物のフライパンを作ることに成功した。重さも通常のテフロン加工のフライパンと変わらない1キロ程度の軽さ!
「つぶれない ザ・ベスト店!」第7位
ツイッターがキッカケでインターネットでバカ売れ!5000万円も売り上げた、かわいすぎる印鑑!
そのお店は大阪市にある創業55年のハンコ店城山博文堂。
そのハンコのおかげで赤字経営から脱出したというが…開発に至った経緯とは?
社長「城山の城の右上に点がありますよねそれが猫の顔にふわっと見えてきたんですよね。」
そう!城山博文堂のバカ売れ商品は…文字の一部に猫が組み込まれた、その名も「ニャン鑑」
よーく見ると、城の点が猫の顔、さらに、山の右部分が伸びをした猫に!実はこの「ニャン鑑」印鑑証明を取ることも可能なので実印として使える!とバカ売れ!
「つぶれない ザ・ベスト店!」第6位
小池都知事も大絶賛!世界初!金網で作ったまさかの????
世界初のこの商品は、なんと経済産業大臣賞を受賞!さらに、東京都からも表彰を受け小池都知事も大絶賛したアイデア商品なんです!
その一発逆転商品がこちら!縦15cm 横15cmの正方形をした金網。
質感は紙のように柔らかく、その薄さはわずか0.1ミリ。よく見てみると、細かい穴が無数に空いていて、編み込まれているように見える。
お値段は3色セットで1500円。
成田空港では、この商品で作った作品の展示会が開かれるなど、いま話題の商品!
さらに、各地でこちらを使った教室も開催されバカ売れ商品となっています。
東京都荒川区の金網製作会社「石川金網」が作り出したこの製品はなんなのか?
実際にこの商品を使った、教室に通っているという方からヒント!
主婦「60代が一番多いんじゃないかな。指先使うだけじゃなくて頭も使わないといけないのでボケ防止に非常に助かってます!これはオススメです」