放送内容
2月3日放送
第9問
【つぶれない専門店】
ジョウロ専門店「根岸産業」
日本でたった一軒しかない???の専門店買いに来る人はだーれ??
東京都墨田区にある駅から徒歩15分の住宅街にある一見、工場のように見えるお店。
気になるお店の中に入ってみると…お店というよりは工場のようでなぜか七輪まで置かれています。
さっそく商品を見せてもらうと…。
こちらは70年以上ジョウロを作り続けている根岸産業。
実は日本で唯一のジョウロ専門店なんです!
AD「ちなみに、おいくらですか?」
社長「これが一番大きいタイプで2万5000円になります」
1944年、元々トタンで園芸金物を製造する会社としてスタートした根岸産業。
そして1966年に2代目の父・修さんが金物技術を生かしてジョウロだけの専門店に転換。
その後、50年試行錯誤を続け、作り上げたのがこちらのジョウロ。
材料は厚さわずか0.3ミリの銅板を使用。
そして、特徴的なのがこの長い竿、普通のジョウロの2倍!
竿を長くすることで水圧を一定にし植物へ、当たりの優しい水が出せるという。
竿の長さ30センチの普通のジョウロと比べてみると出る水が細やかで一定なのがわかります。
そして、先ほどの七輪はつなぎ部分のハンダ付けで使用。
ハンダが溶けて銅が溶けないギリギリの温度は1500度。
そのため、1500度をキープできる七輪が最適なんだそう。
こだわり抜いたジョウロを作れるのは社長1人のみ。
しかも、1日4つが限度で予約は1年待ち!
さらにそのジョウロの種類は20種類以上。
銅版より軽いステンレス製で手軽に使えるガーデニング用や室内用に作られた水差しなど用途によって様々。
現在、従業員は社長と社長のお母さんの2人。作るのに精一杯で、店頭販売はしておらず百貨店に置かせてもらうかネットや電話の通販で商品を売っているというがどんなお客さんが買っているのか?
場所を教えてもらい、調査に向かった先は…
江戸時代から続く盆栽の専門店「清香園」。
店内には大小様々な盆栽が並び、中には樹齢380年以上のものまで。
そんな「清香園」では50年以上も前から根岸産業のジョウロを使っているそう。
川上「銅製なので銅イオンが発生して盆栽のお化粧みたいなコケの生育にいい」
ジョウロから水に溶け出す銅イオンにより害虫が寄り付かず苔が育ちやすいのだとか。
さらに、こちらの場所も根岸産業のお得意さん。東京新宿区にある庭園・新宿御苑。
敷地面積は東京ドーム12個分もあり家族連れやカップルの憩いの場として知られていますが実は環境省と日本植物園協会が連携し絶滅危惧種を保全する為の場所でもあるんです。
その中でも立ち入り禁止の場所で根岸産業のジョウロが使われているというが…。
実はこちら、新宿御苑で毎年11月に開かれる皇室主催の「菊花壇展」の菊を育てている場所で、およそ10年前から根岸産業のジョウロを採用。
従業員「出る水の目が細い目の粗いジョウロだと土がどんどん崩れていく」
菊はデリケートな植物のため、水の勢いが強いと土が崩れよく育たないんだとか。
するとここで一旦作業をストップし何処かに行く社長。
AD「どこいくんですか?」
社長「お客様のところに。植物ではないんですけど…」
なにやら植物には関係がない取引先へ行くという。車を走らせること30分。
着いた先は何かの工場らしき建物。一体、何をしている場所なのか?