出水:ジュンコ先生は歌舞伎はよくご覧になりますか?
JK:親が好きだったものだから。
中村:あ、そうなんですか?
JK:そうなんですよ。呉服屋でしょ。結構「和物」が好きで。そういうのに反発してファッションかもしれない。また戻ってきますよね。だから、 中村雀右衛門さんとか、仲良かったです。
中村:そうですか!
JK:でもみんないなくなっちゃうじゃないの。寂しい。
中村:雀右衛門のおじさまは格好よかった。ジムに毎日通って体を鍛えて、皮ジャン着て。
JK:だから私の洋服、結構持っているんですよ。「コンチハー!」とか言って。
(笑)
JK:わかるでしょ。軍靴履いてくる。だって戦争に行った歌舞伎俳優っていう。
中村:いま生きていらっしゃったら95とかですね。
JK:あの方、コロッと変わるものね。普段と、女役、娘役になると、もう可愛くなっちゃうんだけど、普段は凄い面白い。そういう二面性っていいですね。
中村:そうですね、ギャップって言うのはね。
JK:なにしろもう、お父様の勘三郎さんも、ものすごい実験したでしょ。挑戦したっていうか。その勇気に、ものすごくあっぱれだったものですから。よくやるな。
中村:本当にそうだと思います。ありがたいことに、この赤坂大歌舞伎もそうですし、渋谷のコクーン、中村座もそうですけど、いま、父の跡を継いでやらさせて頂くだけでも大変なのに、これを生んだ力っていうのは、最初に一発目やるっていうのは、ものすごいことだったんだなって。
JK:勇気ありますよね。長い歴史を、まぁ言えば無視して、裏切りというか、そこの挑戦が凄いじゃないですか。若い頃からそうですよね。
中村:そうですね。渋谷のコクーンでやるときに、泣かれたんですって。「渋谷なんかで、そこまで落ちちゃったのね。」って。
JK:それがなんと、チケットとるの大変で。私も何度か、私もびちょびちょになりたいって(笑)
出水:古くからのお客様を大切にしつつ、裾野を広げるって、大切なことですものね。
中村:そうですね。
JK:いまからお父様を越えてやってみたいことって、あるわけでしょ。
中村:あります。衣装とかって、歌舞伎十八番ものの助六の衣装もそうですけれども、紫の鉢巻きで、赤い褌で、黄色い足袋で、、、もう越えられないんですよ。変えようと思っても・・・
JK:やりすぎてもダメだし、まもとはつまらないし、まともで当たり前だし。そこの微妙なセンスですよね。
中村:そうですね。
JK:お客様に受けるだけで、ただ面白いだけじゃなくて、やっぱりこう、粋でカッコいいっていうのが、カッコイイ謙虚ですよね。
中村:ただやればいいっていうものじゃなくて、本当に先生のおっしゃる通り、センスというものが問われると思います。やっぱり新しいもの、皆さんやってらっしゃるものありますけど、本当に「やればいい」っていうことじゃなくなってくると思いますね。
JK:だけど、それを越えて、今後を託された、、、DNAにあるわけだから。
JK:勘九郎さんにとってMASACA!ってなんですか?
中村:嬉しいMASACAは、こうやってお逢いできることですよ。だって幼稚園から、はい。
出水:え?先生、幼稚園から知っていらっしゃるんですか?
JK:わたしが幼稚園じゃないわよ(笑)
中村/出水:(笑)
JK:家の息子と同じ幼稚園なんですよね。
中村:そうなんです。ひとつ上の先輩で。
JK:だからお迎えに行くでしょ。その時にね、年少さんが年長さんをお送りするときに、出し物を父兄代表で、勘三郎さんが踊ってくださったんです。
中村:え?やってました!?
JK:それは子供がいなくて、父兄だけですから。キッチンから、紋付き袴で出てきて、何を踊ったか覚えていないんだけど、見届けました。
中村:ちゃんとやってたんだ!ちゃんとやってたんですね。
JK:そうですよ!可愛くて可愛くてじゃないですか。勘太郎の頃ですよ。
出水:まぁ、贅沢。
JK:私も手伝って、パリコレやってる最中だったから。
中村:大変!
JK:だけどそれだけはどっぽりやりましたよ。
中村:お母さんたちが大変なんですよね。
JK:そうなのそうなの。懐かしい。
中村:そのときからですからね。
JK:だから是非、幼稚園で踊ってください。
中村:そうですね、やります。
JK:キッチンから出て。
=オンエア楽曲=
M1. Baby You're Mine / Basia (ポーランド出身)
M2. A Kind Of Magic / Queen