コンテンツへジャンプ

ここからコンテンツです

TBSみのりの風景

  • 毎週火曜よる10:54〜放送

ディレクター日記

4月7日(火)ディレクター日記

日記の内容

今回取り上げたのは神奈川県でした。神奈川と農業・・・、うーん・・・。日本で3番目に大きい都道府県、神奈川。大都会、横浜を擁する神奈川。そんな所に何か良い農産物が作られているのか?
取材する前、私が神奈川に抱いた印象はこんな感じでした。
しかし、調べてみると、意外にあるものです。ターゲットになったのは、三浦半島の大根。
神奈川出身の人達も、「神奈川と言えば、三浦の大根だよ!」と異口同音にそう言ってました。

毎回、リサーチしていて注意するのは、取材対象地域の(もしくは出身の)人々の感覚を大事にするということです。今の時代、インターネットで地方の事もある程度情報が入ります。
でも、それでは情報として足りないのです。何が決定的に足りないかと言うと、地元の方々が思う感覚が足りないのです。例えば、それは近くにある自然で誇りに思うものや特産物などです。
中には、しっかりそういうところまで手の廻っている情報もありますが、大概はそうではありません。
そうなってくると、あとは地元の方に聞くしかありません。そして、現地取材に行ってみて生の声を聞き、自分の目で見て、皮膚で感じるようにしています。

少し長くなってしまいましたが、このようなやり取りから、三浦の大根を取り上げました。
古くは、江戸時代には三浦半島で大根は栽培されていたそうです。
そして、三浦で元々栽培されていたねずみ大根(高円坊大根)と練馬大根をかけ合わせて作られたのが、有名な三浦大根です。しかし、昭和54年の台風で三浦大根は壊滅状態になり、栽培が易しく、収穫が見込める「青首ダイコン」が三浦で主流になっていきました。

そして、3月上旬、三浦半島の最南端、三浦市で青首大根の収穫風景を撮影させて頂きました。
朝8時。担当者の案内で大根畑に行ってみると、一面に敷き詰められた大根を農家の方達があちこちで収穫していました。撮影していて驚いたのは、土に埋まった大根がいとも簡単に抜かれていることでした。「すぽっ。」。大根を収穫を擬音で表現するとこんな感じです。「すぽっ。」はカタカナではありません、ひらがなですね。つまらないところに拘ってしまい申し訳ないのですが、とにかく本当に簡単に抜けるんです。それを生の目で見ることができたのは良かったですね。
新たな発見でした。リサーチだけでは、わからないことでした。

撮影終了後、1m位はあるであろう大根を10本も頂きました!!
帰り道、大根をトランクに積んだ我々のロケ車の重心が後ろに傾いているように感じました。
気のせいではない気がしました(笑)。

担当ディレクター:天田誠