TBSみのりの風景

3月24日（火）ディレクター日記

今回は、今まで生きてきて、誰しも見たことありそうで、実はないと思われるものに遭遇しました。

愛媛県は、その昔、伊予と呼ばれていました。その名残は、地域の呼び方に残されていて、愛媛県東部を東予、中央部を中予、南西部を南予と呼びます。
その中で、南予を取材に行ったときのこと。南予は、日本一細長い佐田岬半島から南にリアス式海岸が形成され、内陸部には緑深い四国山地が広がっており、豊かな自然が残る地域です。

我々撮影スタッフは、松山市から南予へ車で向かいました。
まず、驚かされるのが、海沿いの景色でした。愛媛の、南予の景色は独特なものがありました。それは、太陽と雲、そして独特の形をしたリアス式海岸が織りなす構図が自分にとって絶妙だったのです。わかりにくい表現で申し訳ないのですが、とにかく、今まで日本各地（もちろんその中には、海沿いも入っています）を取材してますが、南予の海沿いの景色は、今までに見たこともないものでした。

そして、車を走らせていると、目的地の宇和島市の漁港に到着しました。
ここで、南予の実景を撮影することになっていました。
我々が着いた宇和島市遊子水ヶ浦は「遊子の段畑」が有名です。
海沿いに作られた石垣の段畑。その石垣で仕切られた狭い区割りの中で、じゃがいもが育てられています。上から見る段畑はとても思わず息を呑んでしまいます。

土の香りが漂う宇和島。しかしそんな中でも、漁港ならではの魚の匂いを放つのを忘れない宇和島。
そんな街を歩いていたら、よく目に付いたのが猫でした。のら猫か飼い猫かわかりませんが、何匹かいました。
すると、その中に自分の目を釘付けにする猫がいました！
何と、お魚をくわえた猫を発見したのです！生まれて初めて見ました！
はっきりと猫と目が合いました！そして、猫は魚を捕られることを心配したのか、すぐに走ってどこかへ行ってしまいました。

これって、よく見かけそうな光景ですけど、なかなかないですよね?!
本当に貴重な経験でした。
漫画やアニメでは、よく見かけたことはあったのですが…。
さすがに、そんな猫を追っかけて、裸足で駆けてく陽気なサザエさんのような人はいませんでしたが（笑）。

愛媛は景色も素晴らしかったですが、思わぬ出会いがありました。

担当ディレクター：天田誠