土曜の夜と、たけしと僕

第12回 2013年6月25日

「新潟の夜」

先日こんな記事がスポーツ新聞に載った。
「ビッグ4夢の競演!」

要約すると、泉谷しげるさんと八代亜紀さんが初コラボでレコーディングをした。その曲とは31年前に発売された、ビートたけし作詞、泉谷しげる作曲の
「夜につまずき」
この隠れた名曲を二人がカバーした。
そしてドラムを森高千里さんが叩いている。と・・・
確かにすごいメンツだ。

殿がくすぶっている時の自らの人生を振り返り、日々に流されていくジレンマを歌ったこの曲はビートたけしフリークの中でも一二を争う名曲だ。

芸人ビートたけし、監督北野武は知っていても、歌手作詞家ビートたけしを知っている人は少ないと思われる。

しかし、殿が書き、歌った「浅草キッド」はあの福山雅治さんがカバーし、
「嘲笑」という曲は玉置浩二さんがカバーした。

ビートたけしの笑いの虜になった僕も、オールナイトニッポンで初めて聴いた殿の曲に励まされ、打ちのめされ、人生について考え、「見る前に跳べ」、と芸人になり今日まで生きて来た。

弟子入りし殿にカラオケに連れて行ってもらい、生で「浅草キッド」を聴いた時は漏らしそうになるほど感動したのを覚えている。

そんなビートたけしの歌で思い出されるのは、
もう20年くらい前だろうか?
ある番組のロケで殿、軍団全員で新潟のスキー場に行った。
ロケが無事に終わり殿、軍団、マネージャー、スタッフ、総勢50人ほどで大宴会をやった。
みんな酒も進み、いつのまにかカラオケ大会になり大盛り上がりで夜は更けていった。
そして、カラオケ大会の最後を締めるのは当然の如く殿の歌、

すでに全員ベロベロになり、殿も「よーし。お前ら全員脱げ!」となぜか全裸でサザンの「みんなのうた」を熱唱し破廉恥なカラオケ大会は終了の時間を迎えた。

次の日もロケがあるということでプロデュサーが「それではたけしさん、締めのご挨拶をお願いします」と殿にふった。

初めは「お前ら下品だ!」とか「井手バカヤロー」とか言っていた殿だったが
何故か途中から軍団に対しての訓示、説教、エールになっていった。

そして忘れもしない最後の言葉。「お前達は男の子として決断し勝負をかけて俺のとこに来た。俺も男の子としてお前達のことを叱るし面倒みる」

もうその場全員号泣ですよ。
誰もが「この人についてきてよかった」と思い、そこかしこから嗚咽まで聞こえてきた。

そんなしんみりした空気を嫌ったのか、殿が「よーし!最後に全員で歌うぞ!」
と言った。
この一言で全員が涙を忘れ「よっしゃー。最後にドカンと盛り上がるぞー!」と気合を入れたのです。
その場の誰もがしんみりした空気を吹き飛ばす大盛り上がりの曲を待ってました。

そんな中殿が言った一言、

「それでは聴いてください。『もしもピアノが弾けたなら』」

全員コケました・・・

写真

今日の写真は、
そんなビートたけしのそっくりさん
「小ビートたけし」さんです。

2013.6.25   〆さばアタル

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〆さばアタル・プロフィール

生年月日:1968年11月4日
出身地:香川県
1989年にビートたけしに弟子入り漫才師として「ダウソタウソ」「ウッチャソナソチャソ」「ダッチョ倶楽部」など師匠につけられたパチモノのコンビ名で活動。現在は「情報7daysニュースキャスター」などで自称ブレーンを務める。

アル北郷・プロフィール

生年月日:1971年8月26日
出身地:東京都
96年、ビートたけしに弟子入り。
08年、映画「アキレスと亀」にて東京スポーツ映画大賞新人賞受賞。
現在TBS系「情報7daysニュースキャスター」ブレーン。「週刊アサヒ芸能」にて「決して、声に出して読めない たけし 金言集」好評連鎖中

 

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