 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
|
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
番組への御意見・ ご感想お待ちしております。
メールアドレス
stand-by@tbs.co.jp
番組放送中(6:30~8:30)は電話・FAXでも受け付けております。
電話 03-3584-0954
FAX 03-5562-9540 |
|
 |
|
 |
|
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
「めぐみー引き裂かれた家族の30年」「ありがとう 」 |
2006年11月21日 |
|
 |
「めぐみー引き裂かれた家族の30年」
11月25日(土)より公開
- アメリカ映画。当時13歳の中学生・横田めぐみさんが北朝鮮に拉致されて30年が経過。
現在も娘を探し続ける横田夫妻の姿に、アメリカ人の監督が迫ったドキュメンタリー。
夫妻へのインタビューはもとより、ニュース映像、関係者たちの証言などで構成。
※監督は、クリス・シェリダン、パティ・キムのジャーナリスト夫婦。彼らが初めて
拉致事件を知ったのは2002年、小泉前総理の初訪朝の記事を目にして。
大きな衝撃を受け、もっと多くの人たちに知らせたいと映画を制作。
- 平均的なアメリカ人は、この事件について知らないという。
それゆえ、まず題材の驚きがあり、さらに「家族の物語」としても感動を呼び、各地の
映画祭で賞を獲っている。(アメリカですでに6個の賞を)
- なぜアメリカ人がこの題材を選んだのか? 日本人が映画にしようとすると、拉致事件がデリケートな政治問題であることを避けては通れない。でもアメリカ人の彼らに
とっては、政治問題を避けて、家族の問題にテーマを絞り、映画にすることが出来た。
- 日本人は連日のように、この拉致問題の報道に接している。だからこの映画に、衝撃とか新しい発見とかは無い。でも、そうした一種の「麻痺状態」に気づかせてくれる映画。
- いま、今度はオランダ人の女性監督がこの拉致事件を再現ドラマとして映画化を進行中。
「ありがとう」
11月25日(土)より公開
- 主人公は実在のプロゴルファーで、66歳のいまも現役の古市(ふるいち)忠夫(ただお)さん。
彼は59歳でプロテストに合格したという異色の経歴。
- ドラマは、95年1月17日、阪神淡路大震災からスタート。
神戸で小さなカメラ店を経営していた主人公一家も大きな被害。
※映画の前半は、主人公が地元消防団所属のボランティアとして救出作業、さらに
地元の商店街の復興に奔走する姿が描かれている。
※震災のシーンはオリバーストーンの『ワールド・トレードセンター』並みのCGで非常に大きなスケール。正直、僕はあんなにスゴイ惨状とは思わなかった、というレベル。
- 後半は、ようやく少しずつ余裕の出てきた主人公が、31歳に趣味で始めたゴルフで、
プロになる夢に挑戦していく姿を描いていく。周りを勇気づける。
※自己流の訓練方法など、ユーモラスに描かれるが、見所はプロテストの4日間。
2千人から50人しか受からない狭き門。
- 主人公を演じるのが、赤井英和。本人ゴルフがヘタということで、3ヶ月特訓して役に
挑戦。これがすばらしい演技。映画『どついたるねん』以来のハマリ役。
この人が懸命にクラブを振る様子が泣けてくる。男が頑張る姿を好演。ヘタをすれば
ベタで泣けない映画になるが、非常にうまい。気持ちのいい涙。
|
|
 |
|
 |
 |
 |
 |
 |
 |
「プラダを着た悪魔」「エンロン 巨大企業はいかにして崩壊したのか? 」 |
2006年11月14日 |
|
 |
「プラダを着た悪魔」
11月18日(土)より公開
- 悪魔といってもホラーじゃない。ファッション業界の内幕に迫った風刺コメディ。
※悪魔とは、メリル・ストリープ演じる、NYの超一流ファッション誌の「鬼編集長」。
ちなみに、この鬼編集長には実在のモデルがいるというウワサ。
NY『ヴォーグ』の編集長アナ・ウィンターがモデルといわれているが、果たして…?
- 主人公は、ひょんなことからその編集長の秘書として雇われる、地方出の女の子。
地方の大学を優等で卒業して、本格的なジャーナリストを目指すためNYに出てきた。
演じるのは、アン・ハサウェイ。彼女は『ブロークバック・マウンテン』で注目された。
- 華やかな世界の裏側で、奴隷のように使われる秘書の様子が描かれていく。
※私生活はまるで無視。真夜中でも早朝でも編集長からの携帯が鳴る。どんな命令も実行。
たとえば、編集長の娘たちのため、発売前のハリーポッター最新作のゲラを入手せよ、などの無理難題を、彼女は機転をきかせ処理していく。
※そんな有能な主人公が、編集長の信頼を勝ち取って出世していくだけでなく、最初は
野暮ったかったファッションが、めきめきと洗練されていく。ちなみにこの映画では、
プラダ、シャネル、エルメス、ドルチェ&ガバーナなど、トップファッションが登場。
- ところが、主人公のキャリアと反比例するように、ボーイフレンドや、親友たちとの
仲は疎遠になっていき、生き方に疑問を抱く、という展開。
- 結末は見てのお楽しみ…だが、もし家庭を持たず、友人、恋人もいない女性で、
才能があるのなら、これは最高のキャリアではないか? と個人的には思いました。
「エンロン 巨大企業はいかにして崩壊したのか?」
11月18日(土)より公開
- タイトル通り、アメリカの巨大企業エンロンの崩壊を描いたドキュメンタリー。映画として面白く、しかも勉強になる作品。
- 2001年12月、不正発覚からたった2ヶ月で経営破たんした大手エネルギー会社「エンロン」の巨額不正会計事件が題材。
※この作品には、創業者で最高経営責任者(CEO)ケン・レイ(今年7月に死亡)、
そして同じくCEOのジェフ・スキリング、この2人のカリスマ的な幹部を始め、
不正会計に気づき、内部告発したエンロンの元副社長など、エンロン内外、様々な
関係者の、実際の映像資料やインタビューなどで構成されている。
※時価会計、天候デリバティブ…など、僕のような人間には、ワケのわからない専門用語も
出てくるが、映画を観ているうちに、粉飾会計や不正経理の仕組みなどが驚くほど分かる。
- 驚いたのは、亡くなった創業者ケン・レイが、ブッシュ大統領一家と非常に親密な仲に
あったこと、カリフォルニア州知事のシュワルツネガー誕生に関係していたことが
示唆されている。国家を揺るがす大事件だった。
- 印象的なのは、内部告発した、元副社長ワトキンスの言葉。
彼は「同じことが、きっとまた繰り返される」と予言していた。これはまさしく、
規模は違えど、根本的にはわが国のライブドア事件にあてはまる。
- 映画では描かれていないが、先月23日、元CEOのスキリング(52歳)に判決が下った。禁固24年4ヶ月、罰金53億5500万円…。
|
|
 |
|
 |
 |
 |
 |
 |
 |
「氷の微笑2」「ナオミ・ワッツ プレイズ エリー・パーカー 」 |
2006年11月07日 |
|
 |
「氷の微笑2」
11月 11日(土)より公開
- あの一世を風靡した『氷の微笑』から14年。シャロン・ストーンが再び、謎めいた
ミステリー小説家として登場。1作目のサンフランシスコから、今回の舞台はロンドン。
※物語は…ロンドンに執筆活動の拠点を移し、相変わらず、男遊びも非常にお盛ん。そんなシャロン・ストーンが、サッカーのスーパースターとドライブ中に、テムズ川に転落するという事故から始まる。サッカー選手は溺れ死んで、彼女は警察の取調べを受けることになるが、そこで責任能力を問うため、精神科医の診断を受けることに。
※ちなみに、この精神科医の男の名前がマイケル・グラス。(一作目の相手がマイケル・ダグラス)
- この精神科医の周囲で、次々に殺人事件が起きる…。
ストーリーの骨格は、一作目を踏襲したような、大体先が読める展開です。
※相手役の精神科医を演じるのは、デヴィッド・モリッシー。ちょっと地味だけど実力派。
同僚には女優シャーロット・ランプリングが顔を見せている。
- 「氷の微笑」一作目では、なんといっても、シャロン・ストーンが大胆に足を組みかえるシーンが有名(観てない人もここだけは知っている)。そこで今回は、そのシーンを意識して、シャロンストーンは椅子がらみの大胆なポーズで、これでもかこれでもかと挑発してみせる。そしてダメ押し、終盤にはジャグジーでヘアヌードもちらりと披露。
- 彼女は今年48歳。とても見えないカラダの鍛え方。
このところ助演が多かったが、ひさしぶりの主役で大張り切り。
「ナオミ・ワッツ プレイズ エリー・パーカー」
11月11日(土)より、渋谷シアター・イメージフォーラムにて公開
- 大げさなタイトルですが、原題はシンプルに「エリー・パーカー」。ナオミ・ワッツが演じる、売れない、貧しい女優志願の娘の名前。
※ナオミ・ワッツといえば『ザ・リング』、『キングコング』のヒロインとして、いまや
トップ女優のひとり。演技力にも定評がある、オーストラリア出身の38歳。遅咲きの花。
※そんな彼女は5年前、デイヴィッド・リンチの『マルホランド・ドライブ』に主演。
そのときに俳優として参加していたのが、今回の映画の監督、スコット・コフィ。
ふたりはそこで意気投合し、16分の短編映画を作った。それがこの映画のきっかけ。
それを4年がかりで長編映画に仕上げた。売れる前のナオミ・ワッツが演技している。
- エリーパーカーという女の子が、ハリウッドでオーディションに明け暮れながら、
さまざまな男と出会い、屈辱的な体験を経て、次第に女優への熱意を失っていく過程が
描かれていく。リアルな経験が織り込まれたと思われ、ある意味では、無名時代の
ナオミ・ワッツの私生活を覗き見しているような。セミ・ドキュメンタリー作品。
※彼女がトップスターになったおかげで、この作品も日の目を見ることに。
- ナオミ・ワッツ自身も製作に参加していて、低予算のインディー系の作品としては
見ごたえのある作品。アート・フィルムとしてのクオリティがある。
- 熱意が伝わったのか、あの大スター、キアヌ・リーブスも本人役で出演。
- セックスシーンもかなり大胆。ふつうならカットしそうなものだが、逆に彼女は
プロデューサーとしても製作に参加。プロデューサー志向もしっかり持っている女優。
|
|
 |
|
 |
 |
 |
 |
 |
 |
「アンノウン」「ニキフォル」 |
2006年10月31日 |
|
 |
「アンノウン」
11月3日(金・祝)より公開
- 意外なサスペンスの拾いもの。二転三転のどんでん返しが楽しめる。面白いです。
- 舞台はアメリカの、どこか。ハイテクの鍵で完全に閉ざされた廃棄工場。
そこで、毒ガスを吸って眠っていた5人の男たちが、つぎつぎに目を覚ますシーンから
始まる。ガスの影響で、5人とも記憶を失い、自分が誰なのか、そして他の4人が
何者なのかも分からない。
※ただどうやら状況から、5人の中の2人は「人質」で、3人は「誘拐犯」だということが分かってくる。そこへ、誘拐団のボスからの電話。もうすぐここに到着するという。
- 疑心暗鬼にかられた5人は、とりあえずは、この工場から脱出しようと模索し始める。
※ボス到着までのタイムリミットまでの闘いだけでなく、5人に少しずつ戻ってくる
記憶との闘いも余儀なくされる。そんな息づまるシチュエーションが展開され、
あっと驚く結末がさらに二転三転するという、ミステリー好きにはたまらない展開。
- 5人のキャスティングも、見た目は地味だが、実は主役も脇役もこなせる実力派が
勢ぞろい、たとえば、メル・ギブソンの『パッション』でキリスト役を演じた、
ジム・カヴィーゼル。ジャック・ニコルソン『恋愛小説家』でアカデミー助演男優賞に
ノミネートされたグレッグ・キニア、など
※ちなみに監督はCM、ミュージックビデオ出身の、サイモン・ブラント。長編デビュー作。
斬新な映像展開も見もの。
- この種の作品としては、ケビン・スペイシーが注目された『ユージュアル・サスペクツ』、
それを髣髴とさせる面白さ。ふつう、真ん中あたりでネタがバレるが、それもない。
「ニキフォル」
11月3日(金・祝)より公開
- 恵比寿の東京都写真美術館ホールで公開。ポーランド映画。
※ニキフォルとは、孤高の天才といわれ、1966年に亡くなった、実在の画家の名前。
この映画は彼の晩年をドキュメンタリータッチで再現した。
- 彼は亡くなったとき、73歳くらいだったと言われているが、正確な生年月日はおろか、
本名不明、戸籍もないという人物。口が不自由だった母親の私生児として生まれ、
出生届けもなく、ニキフォル本人も言語障害だったことが原因と思われる。
※舞台はポーランドの保養地として知られる、小さな田舎町。そこで生まれ育った
ニキフォルは、観光客に自分の描いた絵を売り歩いて、ほぼホームレスのような生活を
送っていた。
- この映画が描くのは、その町役場の職員で、絵を描くことが趣味だという人物がある日、町役場の彼のオフィスに、無断で居ついてしまったニキフォルの面倒をみることになり、後見人として、この天才の最後を看取るまでの日々の暮らしを、淡々と描いていく。
- この後見人とニキフォルの心の交流がとても感動的だが、さらにもうひとつ、この映画の
最大の見所は、この画家を、なんと今年86歳になる、ポーランドのベテラン女優
クリスティーナ・フェルドマンが演じていること。口ひげはもちろん、頬の無精ひげや、手の甲の体毛など、どうみても男性にしか思えない、入念なメーキャップにも助けられ、奇跡のような名演技を披露していく。
- 彼女はこの作品により、世界各国の映画祭で数々の最優秀主演女優賞を受賞した。
|
|
 |
|
 |
 |
 |
 |
 |
 |
「トンマッコルへようこそ」「上海の伯爵夫人 」 |
2006年10月24日 |
|
 |
「トンマッコルへようこそ」
10月28日(土)より公開
- 去年、韓国で年間興行収入ナンバー1を記録し、数々の賞を受賞した話題作。
腹を抱えて笑いながら、ラストはじーんと泣ける秀作。お勧めです。
- タイトルの「トンマッコル」と言うのは、山奥にあるという、架空の村の名前。
時代設定は朝鮮戦争の最中なのに、戦争とは無縁の、平和を絵に描いたような村。
物語は、ある日この村に、墜落したアメリカ人パイロットが、村人に助けられ
やってくる。続いて、韓国人兵士が2人。さらには人民軍兵士も3人やってくる。
敵味方の兵士たちが、戦争を知らない村人たちと暮らすことになる状況。
- で前半は、のどかでおおらかなファンタジー・コメディのタッチで展開。
たとえば、うっかりピンを抜かれた手榴弾が、村の食糧貯蔵庫で爆発。すると、
貯蔵してあった とうもろこしがポップコーンになって空から降ってくる…とか。
- ところが終盤、映画のトーンが、がらりと変わる。
アメリカ人パイロットは「村民に撃ち落とされた」と誤解した連合軍が、
村を爆撃するため、大編隊を組み、襲いかかってくる。そこで、このトンマッコルを
守るため、南北5人の兵士が連合軍の空爆に立ち向かっていく。
- しかも、この誰にも知られない美しい村の位置を特定されないため、村から
ずっと離れたところに移動し、たった5人で連合軍に立ち向かう。
この悲壮感あふれるクライマックスの攻防は、なぜかサム・ペキンパーの
『ワイルドバンチ』を思い出させる。哀しい戦い。
「上海の伯爵夫人」
10月28日(土)より公開
- イギリス、アメリカ、ドイツ、中国の4カ国合作。
1930年代、日中戦争前夜を背景にした、上海が舞台のラブストーリー。
- 物語は、上海でナイトクラブを経営する、元外交官で盲目のアメリカ人(演じるのは
イギリス人のレイフ・ファインズ)が、ロシアからの亡命貴族で、未亡人の伯爵夫人
(ナターシャ・リチャードソン)と出会うところから始まる。
- 彼女は、娘をはじめ、義母や伯母など一家を養うため、娼婦まがいのホステスを
している。その彼女を、主人公は自分のクラブの看板ホステスとして雇う。そこから、
恋が始まる。そこで登場するのが、真田広之演じる、日本人のスパイのような男。
彼の暗躍で、日本軍による上海大攻撃が始まることに…。
- そこで主人公は、伯爵夫人の一家を香港へ脱出させるため、
自分の安全も省みず、必死に動き回る。このあたりの展開、まさに『カサブランカ』
さながら。映画のポスターなんかを見ても、その意識は強くうかがえる
- ちなみにイングリッド・バーグマンならぬ、ヒロインのナターシャ・リチャードソン。彼女の実母はバネッサ・レッドグレーブ。映画の中では、彼女は「伯母さん」の役。
さらに実生活で伯母に当たる、リン・レッドグレーブが、映画では「義母」になっている。本当のファミリーが、キャスティングされている。
オリジナル脚本は、日本生まれのイギリス人作家、ブッカー賞受賞のカズオ・イシグロ。
映画化された『日の名残り』でおなじみ。監督も同じく、ジェイムズ・アイボリー。
|
|
 |
|
 |
 |
|
 |
|
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
11 |
12 |
13 |
14 |
15 |
16 |
17 |
18 |
19 |
20 |
21 |
22 |
23 |
24 |
25 |
26 |
27 |
28 |
29 |
30 |
31 |
32 |
33 |
34 |
35 |
36 |
37 |
38 |
39 |
40 |
41 |
42 |
43 |
44 |
45 |
46 |
|
▲ ページ上部へ |
 |
|
 |
 |
|