===森本毅郎・スタンバイ！===

＋	ハワイにおいでよ！
＋	映画情報
＋	ものだめし
＋	ブックナビ
＋	世論調査
	ご意見はこちら
----------------
＋	デジタル教室

番組への御意見・
ご感想お待ちしております。

　メールアドレス
stand-by@tbs.co.jp

番組放送中（6：30～8：30）は電話・FAXでも受け付けております。
電話　03-3584-0954
FAX　 03-5562-9540

「輝ける青春」「ヴェラ・ドレイク」

2005年07月05日

「輝ける青春」 7/9(土)公開

１９６０年代から２１世紀の幕開けまでのおよそ４０年間のイタリアの歴史を対照的な性格の兄弟を中心に、彼らとその家族の結びつきを通して描いた大河ドラマ。
６６年のフィレンツェの大洪水、６８年の学生運動の激化、７７年のテロ集団（赤い旅団）の活発化などの事件に主人公たちが巻き込まれていく。
さらに舞台もローマ、ミラノ、トリノ、シチリア島などイタリア各地に広がっていく。
監督は今年５５歳になるマルコ・トゥリオ・ジョルダーナで、社会派の映画作家として知られている。
この作品、上映時間は６時間６分という超大作。
いきなりアニマルズのヒットソング「朝日の当たる家」でスタートし、クイーンやディープ・パープルなどのロックのヒット曲を盛り込んでいて、語り口は、とっつきやすく、全く飽きさせない。
ちなみに、上映は神田の岩波ホールで毎日、午前１１時から１回のみの上映。
間に休憩３０分を挟むので、終映は午後５時半を過ぎる。料金は通常の２倍の３８００円。
９月１６日まで公開予定だが、毎日満席になっても利益は見込めないと、岩波ホール側では言っている。

「ヴェラ・ドレイク」 7/9(土)公開

今年のアカデミー賞の主演女優賞にノミネートされたイメルダ・スタウントンの主演作。
映画界では、あまり知られていなかったがイギリス演劇界では大御所の１人。
アカデミーをのぞき全米各地の批評家協会の賞で、のきなみ主演女優賞を獲得。
アカデミーを受賞したヒラリー・スワンクも彼女に申し訳ないとコメントしたほど。
そのスタウントンが演じるヴェラ・ドレイクは、家政婦をしながら一家を支える平凡な主婦。
ところが、彼女には家族にも秘密にしていることがあり、それは貧しい娘たちの堕胎を手助けしていること。
彼女には罪の意識はなく、人助けをしているつもりでいる。しかも一銭もお金は受け取らない。
監督は「秘密と嘘」などで知られるマイク・リー。
イギリスの労働者階級の家族の絆を描いて右に出るものなしと言われる存在。
今回も得意のアドリブ手法（俳優に台本を渡さない）を活かして、リアリティを高めている。とりわけスタウントンは芝居がうますぎるほどで、まるで普通のおばさんをドキュメントしていると勘違いしそうになるほどの名演。

「宇宙戦争」「スターウォーズ　エピソード３/シスの復讐」

2005年06月28日

「宇宙戦争」 6/29(水)全世界同時公開

明日の公開のために試写会は異常な厳戒態勢が敷かれた。
携帯および手荷物の持込禁止。金属探知機によるボディチェック。
原作は、Ｈ・Ｇ・ウェルズの古典的小説。
これまで、オーソン・ウェルズのラジオドラマ化やハリウッドで映画化（１９５３年）されてきたお馴染みの題材。
今回は、トム・クルーズ扮する港湾労働者の主人公の親子関係が新たに盛り込まれている。
序盤、エイリアンが地球に襲来するあたりは、数年前の「インデペンデンス・デイ」を思わせる展開。
中盤は、離婚して息子と娘とは週末にしか会えない主人公クルーズがエイリアン攻撃のパニックを通して、幼い娘（「アイ・アム・サム」のダコタ・ファニング）との絆を取り戻していくホームドラマ調の展開となる。
なお、このところ毎週のように登場してくるモーガン・フリーマンが、この映画でもナレーションで登場。

「スターウォーズ　エピソード３　シスの復讐」 7/2(土)先行上映

新シリーズ３部作完結編。主人公のアナキン・スカイウォーカーがついに悪の権化、ダース・ベイダーに生まれ変わるという展開。
とはいえ、ほとんどの映画ファンが、すでにストーリーを知っているので、ジョージ・ルーカス監督も脚本を書く上で、オリジナルの３部作に無理なく話しがつながるように工夫を凝らした箇所が随所に見て取れる
最大の見所は、ユアン・マクレガー（オビ＝ワン・ケノービ）とへイデン・クリステンセン（アナキン・スカイウォーカー）の師弟同士の決闘だが、そこへいたる前半の展開は、ＣＧフル活用のビデオゲームのようだ。
タイトルにあるシスは、ダークサイドの支配者を意味するが、その人物が意外な正体を表すシーンが、ダース・ベイダーに勝るとも劣らぬ見せ場になっている。見ようによっては、このシスが本編の主人公かもしれない。

「オープン・ウォーター」「ダニー・ザ・ドッグ」

2005年06月21日

「オープン・ウォーター」 6/25(土)公開

全米で大絶賛されたサスペンスホラーの傑作。
休暇でカリブ海を訪れた一組の夫婦がスキューバダイビングのツアーに出て、手違いで大海原の真っ只中に取り残されるという究極の恐怖を描いたもので実話を元にドキュメンタリータッチで再現。
作者は、無名のインディーズ系の共に40歳になって間もない夫婦のチームで、夫のクリス・ケンティスが監督。妻のローラ・ラウがプロデュース。
そしてデジタルビデオの撮影担当は2人で交互にした。
1000万円あまりという超低予算の制作費ながら、すでに公開済みのアメリカ国内だけで30億円の大ヒットを記録している。
予算が無いので、オーデションで選んだ無名の役者2人を夫婦役に選び、ダイビングスーツ姿で彼らを海中に放り出し、しかも本物のサメがうようよする中、カメラを回した。
全編の5分の4が海を漂う2人を捉えたものだが、素人のホームビデオのような映像が生々しい迫力を生み出して、恐怖感を高めていく。

「ダニー･ザ･ドッグ」 6/25(土)公開

ジェット・リーとモーガン・フリーマンという珍しい顔合わせが見所。フランス、アメリカの合作映画で、アクションとファミリードラマを合体させた異色作。
ジェット・リーが演じるのは、5歳のとき、母から引き離されて、ヤクザのボスに凶暴な殺人マシーンとして育てられた若者。
彼は犬の首輪をはめられ、犬小屋のような地下室で飼われている。
その彼がひょんなことから出会うのが、モーガン・フリーマン扮する盲目のピアノ調律士で、ピアノにまつわる母親の記憶が呼び覚まされていくという展開。
中国出身のNO1・アクションスターとアカデミー賞受賞のベテラン演技派の顔合わせを実現させたのはフランスのヒットメーカーとしてお馴染みのプロデューサー、リュック・ベッソン。
見方によっては、水と油の強引な組み合わせに異論もでそうだが、アクション演出ユエン・ウーピン（「マトリックス」など）が担当したジェット・リーのアクションの美しさは極上の見ものである。

「バットマン　ビギンズ」「ザ　リング２」

2005年06月14日

「バットマン　ビギンズ」 6/18(土)公開

ティム・バートン監督の８９年の第１作から数えると５作目になるが、タイトル通りの全く新しいシリーズの第１弾ともとれる新鮮な力作。
監督は「メメント」で大注目されたクリストファー・ノーラン。
アメリカンコミックの映画化というより文学作品を映画化したような重厚なムードが大成功を収めている。
　　　　注目のバットマンに抜擢されたのはイギリスのクリスチャン・ベール（「アメリカン・サイコ」の殺人鬼役で注目）。
物語は大富豪の御曹司に生まれた少年が孤児になりトラウマを克服して、正義の味方バットマンとして成長する過程を克明にリアルに描いていく。
ヒロインにはトム・クルーズの新恋人と噂の若手女優ケイティ・ホームズが起用されている。
若手中心のメインキャストを取り巻く脇役がびっくりするほどの超豪華な顔ぶれ。
ノミネートを含めてアカデミー賞クラスの俳優が勢ぞろい。モーガン・フリーマンを筆頭に、マイケル・ケイン、リーアム・ニーソン（「シンドラーのリスト」）、ゲイリー・オールドマン、そして渡辺謙。

「ザ　リング２」 6/18(土)公開

「ＴＨＥ　ＪＵＯＮ」に続いて、オリジナル版の日本人監督によるハリウッド版Ｊホラー（ジャパニーズホラー）。
日本で撮影された「ＴＨＥ　ＪＵＯＮ」とは反対に、中田秀夫監督が単身ハリウッドへ乗り込んで、演出した。
しかも、今、絶好調の女優ナオミ・ワッツがこのパート２でもヒロイン役を続行したことが功を奏して、ＪＵＯＮとは格段の差の上出来。
ちなみにナオミ・ワッツは先週紹介したショーン・ペン主演の作品でも競演しているが、ピーター・ジャクソン監督の年末公開予定の超大作「キングコング」のヒロインも演じている。
物語は、１作目「ザ　リング」から６ヵ月後、再び呪いのビデオによる怪死事件が発生したところから始まる。
ちなみに第１作は日本版の単なるリメイクだったが、今回の続編は、ハリウッド側が用意した完全なオリジナルストーリー。
随所にアメリカンホラーならではの趣向が見てとれる。
たとえば、サマラ（オリジナルでは貞子）の霊がナオミ・ワッツの幼い子供にとりつくという設定は、「エクソシスト」を思わせるし、夢の中というキーワードは「エルム街の悪夢」の仕掛けを思い起こさせる。

「リチャード・ニクソン暗殺を企てた男」「サハラ」

2005年06月07日

「リチャード・ニクソン暗殺を企てた男」 6/11(土)公開

ショーン・ペン（「ザ・インタープリター」も公開中）が演じるのは、今から３０年前、民間機をハイジャックして、ホワイトハウスに墜落させようとしたサム・ビックという実在の人物。
彼は、別居中の妻（「ザ・リング」シリーズのナオミ・ワッツ）と３人の子供と再び一緒に暮らすためにセールスマンの職に就くが、生真面目で、不器用な性格が災いして、仕事がうまくいかず、社会からはじき出されていく。
そして、世の中が悪いのはニクソン大統領のせいだと思い込むようになっていく。
資金面などで援助したのがレオナルド・ディカプリオと「サイド・ウェイ」の監督アレクサンダー・ペインで、５年がかりで映画化にこぎつけた。
見所は、なんといってもショーン・ペンの痛切さが身にしみるような演技で、「タクシー・ドライバー」のデ・ニーロを思わせる。

「サハラ」 6/11(土)公開

マシュー・マコノヒーとペネロペ・クルスが競演のサハラ砂漠を舞台にしたアクションアドベンチャー。
マコノヒーが演じるダーク・ピットは、国立海中海洋機関のエージェントでトレジャーハンター。
その彼の元へサハラ砂漠で発見された１枚の金貨が届けられる。
一方、ペネロペ・クルスが演じるのはＷＨＯの博士で、ナイジェリアで流行し始めた奇妙な疫病の調査にやってくる。
原作はクライブ・カッスラーのベストセラーシリーズもの。
これが監督デビューのブレック・アイズナーはなんと、ディズニーの会長マイケル・アイズナーの息子。
さすがに良家の出らしく、細かいことにはこだわらず、乱暴なほど大胆に、ハイテンポでストーリーが展開するところが見もの。

| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 | 32 | 33 | 34 | 35 | 36 | 37 | 38 | 39 | 40 | 41 | 42 | 43 | 44 | 45 | 46 |

▲ ページ上部へ