テッペン!水ドラ!!『死幣ーDEATH CASHー』死幣ーDEATH CASHー

毎週水曜 深夜0:10〜放送

現場レポート

怒鳴ってばかりじゃ悪いからたまには良い人っぽく…レポート(仮)

2016.7.21 by チーフ監督・渡瀬暁彦

『死幣』第2話いかがでしたでしょうか?
白洲くんの熱演が光る、スピード感のある展開でしたね〜。(←自画自賛)

ということで今日の【全ダメレポ】は私、1、2、3話の演出をさせて頂いている【チーフ監督】の渡瀬でございます。
私、公式Twitterでは、いとPから【TBS最後の武闘派】と紹介されておりましたが、決してそんなことはありません。
ただちょっとだけ人よりも血の気が多いだけで…。

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現場で僕に怒鳴られながら頑張ってくれてる
ツッチー、キヨシ、カサハラ。


そんなことはさておき、今日はディレクターというポジションから見た『死幣』というドラマの見所、こぼれ話を書きたいと思います。

(1)『死幣』は撮影が大変!
このドラマの見所の一つが、まるでピタゴラスイッチのような仕掛けで登場人物が死んでいくこと。
これがまた撮影に時間がかかる!
オンエアでは1秒に満たないカットを1時間以上かけて撮影することもザラ。
演出部、制作部、美術部、技術部みんなで力を合わせてアナログにやってます。
もちろん、珠理奈ちゃんや戸次さんたちキャストの皆さんの協力も欠かせません。
戸次さんはクランクイン前に「このドラマはそこの仕掛けが命ですから。僕はいくらでも待ちますよ。思いっきりやりましょう!」という温かくも頼もしい言葉をかけてくださいました。

来週放送の第3話でもそんな【死のピタゴラ】がドラマの中に盛り込まれていますので、楽しみに怖がって見てください。

まぁ、そんな大変にしている張本人は膨大な量のカット割をしているだったりするのですが…。

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撮影は毎シーン膨大なカット数を撮っています。


(2)『死幣』は本打ちが大変!
本打ちというのは、台本を作る打合せのことです。
先ほどの項目で挙げた【死のピタゴラ】。これを考えるのが本当に大変!
どんなシチュエーションでどんな風に、何がキッカケでそこから何がどうなって『死』に辿り着くか…。
そして、この番組で伝えたい【お金の怖さ】【人が生きていく上で本当に大切なもの】を描くためのドラマの部分と有機的に繋がる構成を練る。
脚本家の美濃部さんや吉田さん、いとPを中心に、長い時間をかけて多くのアイデアを出し、それを取捨選択、さらにブラッシュアップをさせつつ繊細に丁寧に作っているのです。

来週放送の第3話でもそんな有機的に繋がったストーリーを、楽しみに怖がって見てください。

まぁ、私は最後の方に顔を出して散々打ち合わせたことをひっくり返すような勝手なことを言うだけなのですが…。

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現場でも台本の打合せをする東仲Dと中村美術P。
仲良しです(笑)



(3)『死幣』は編集が大変!
ドラマ制作において編集というのはものすごく大事な過程の一つです。
台本で構築したものを、撮影によって具現化し、編集段階でもう一度再構築し直す。
視聴者目線で冷静に見ることで、分かりやすく、伝わりやすい、且つカタルシスを得られるようなドラマティックな展開に仕上げる。
カットとカットの繋ぎが巧くいっているか、1カットの長さが効果的な尺になっているか。
第1話で三浦先輩に起きた悲劇も、いとPと一緒にフレーム単位での尺調整、早回し、スロー、逆再生などあらゆる手段を何度も何度も試してスリリングなシーンに仕上げたつもりです。
編集マンの尚くんは編集中たびたび手首をさすったけど、アレ、きっと腱鞘炎になってるな…。それかただのアピールか…。

来週放送の第3話でも、そんな編集のおかげでアッとビックリ、ハッと驚くようなシーンが盛りだくさんですので、楽しみに怖がって見てください。

まぁ、私はいとPと尚くんがとことんやっているのを「いいですねー」とか「イマイチでしたねー」とか言ってるだけなんですが…。

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編集の尚くん。非常に優秀な編集マンです。手首大丈夫かな…


あれ?
大変、大変ばっかり言ってますねぇ。
でも、現場スタッフ・キャストはものすごく前向きにやってます!
イイモノ作ろう! 視聴者の皆さんを色んな意味で驚かせてやろう!
そんな思いで楽しみながら一生懸命やってます。

もちろん、我らが主演珠理奈ちゃんも、緊張感を持ちつつ楽しんで由夏を演じてくれています。
とてもストイックだし、お芝居の相手からパワーを貰って、よりいい演技が出来るタイプの感性豊かな女優さんです。
基本的なテクニックや経験の部分では未熟な部分もありますが、日々、1シーン、1カットごとに加速度的に成長していく彼女の姿は、見ていてとても頼もしく『死幣』の今後の展開も相まってとても楽しみです。
何より、明るいし、あの若さで現場への気遣いも忘れない。
尊敬できる、恐るべき19歳です。

さて、来週放送の第3話は吉岡里帆ちゃん演じる萩森一恵が中心となったストーリーです。
いとP曰く「死幣というドラマでやりたかったことの象徴のような回」だそうです。
第1話、第2話ともまた一味違う、【お金】にまつわるホラー・ヒューマン・サスペンス。
里帆ちゃんの身震いするような演技も必見です。
とあるシーンのリハーサルでは、スタッフ全員が夏にも関わらず、彼女のお芝居を見て鳥肌を立てていましたよ。

お楽しみに!

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今日もいとPは広報活動に精力的です(笑)

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