===森本毅郎・スタンバイ！===

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【ＪＡＬハワイ便５０周年！】

2004年02月09日

ＪＡＬが、先週の２月２日に国際線就航５０周年を迎えました。今から５０年前の１９５４年２月２日、ＪＡＬは３６人乗りのＤＣ－６Ｂ型機で、羽田空港からホノルルを経てサンフランシスコへと就航しました。戦後日本の民間航空会社による、初の国際線定期便です。まだまだ海外旅行が身近ではなかった時代、週に２便の定期便で、ホノルルまではウェーキー島経由で１８時間以上かかっていたそうです。
航空機のＤＣ－６Ｂ、客室はファーストクラスのみで、ホノルルまでの運賃は片道で１８万５千４百円、往復で３１万円以上だったそうで、５０年前だと相当な額だったんでしょうね？第一便の乗客は２１名いたそうです。それから５０年の時がたち、航空機は全長３２・５メートルのＤＣ６Ｂ型から、７０・７メートルのＢ７４７型のジャンボ機へと進化し、海外旅行もずいぶん身近なものになりました。
その国際線就航５０周年記念日の２月２日、羽田空港からハワイ、ホノルルに向けて特別機が運航されました。このフライトには、招待客など１７４人が乗り、客室乗務員も、５０年前の制服を着て搭乗しました。白い開襟のシャツに紺色のツーピース、そして頭にはやはり紺色の平たい帽子を乗せて、ちょっと昔のバスガイドさんみたいな格好でした。
国際線の最初の到着地がハワイであったことから、２月２日には、その特別機をそのまま使って、ハワイ地区の招待遊覧飛行がありまして、私はそれに乗ってきました。ホノルル空港には、招待された２１３人のお年寄りたちが集まっていました。色とりどりのレイを首から下げたり、帽子にたくさんのお花が飾られて、きちっと口紅とイヤリングをしたハワイのおばあちゃま達はとても素敵なんですよ。男性も負けていません、アロハシャツ姿で背筋をピシッと伸ばしていて、かっこいいんです。
１世の７２歳の女性は、お酒の杜氏だったご主人と一緒に２２歳の時に、京都からハワイに渡ってきたそうなんです。その頃は飛行機の乗るなんて夢の夢だったそうで、ハワイまでの船の旅は８日間もかかったそうです。２年の契約でハワイに来たんですが、夫婦ともハワイが大好きになり、そのままハワイに住みついて、今は３世のお孫さんまでいてとても幸せだと言っていました。ご主人は１０年前になくなったそうですが、「私達がハワイに来てちょうど５０周年なのよねぇ」と、しみじみとおっしゃっていました。
この記念フライトはＢ７４７型の最新鋭の機体が使われましたが、ボディに５０年前のＤＣ６Ｂ型の機体が描かれていて、鶴が羽を広げた懐かしいＪＡＬのロゴが入っています。この機体はハワイ路線を中心に１ヶ月程、定期便として運行するそうです。機内では、招待客を中心にビンゴゲームが行われ、鶴が羽を広げたＪＡＬのロゴが入ったフライトバッグが配られていました。昔、あのフライトバックを持つのが流行った事があったんですよね。
招待客のみなさんは（私も）、普段なかなか覗く事の出来ないファーストクラスの椅子に座って座席を倒してキャーキャー言ったり、つかの間の空の旅を楽しんできました。今回の５０周年記念フライトは、特別便と言う事で、ハワイ州政府からも、着陸料支払いの免除などかなりの協力があったそうです。

【アトランティス・サブマリン！】

2004年02月02日

日本から子供連れのお客さんが、家に1週間滞在していたので毎日、子供の好きそうな所を回っていました。その中で、私も始めての経験だったんですが、サブマリン＝潜水艇に乗ったんです。
今回乗ったのはアトランティス・サブマリン、ツアーデスクはヒルトン・ハワイアン･ビレッジの海側にあって、目の前には、真っ青な海にせり出した桟橋があります。桟橋の上から海を見ると、コバルトブルーの水の中を魚達が群れをなして泳いでいるのが見えます。世界中でも最も有名で人気のあるワイキキビーチなんですが、実は水面の下では悲惨な事が起こっていました。というのも、ビーチを拡大するために海がどんどん埋め立てられて珊瑚礁が減ってしまい、家と食べ物を失った魚達がすっかり姿を消してしまいました。そんな瀕死の状態にあったワイキキ近海の生態系も、ハワイ大学や日本の企業の共同研究によって、少しづつですが回復の兆しを見せているんです。
このアトランティス・サブマリンも、その研究に協力しているんです。毎回のサブマリンの航海で海中の様子をビデオに収め、漁礁を開発するプロジェクトや生態系のリサーチに役立てているんです。更に、このサブマリンツアーでは、海底の生態系の成り立ちや保護する方法なども丁寧に教えてくれるんです。
潜水艦の中には両側に大きな丸い覗き窓がずらーっと並んでいます。席はその丸い窓に向き合うように外向きに設置されていて、座ると目の前に海の中の世界が広がります。色鮮やかな熱帯魚が窓の外を泳いでいて歓声があがっています。私はサブマリンを操る船長さんの隣だったんで、前のガラスからも海中が見渡せました。
100フィート、およそ30メートル程の深さに潜ると海底の白い砂が見えてきます。まず、六千年前に出来上がった「パリ・オ・ポノ」、ハワイ語で「生命の尾根」という所を通過します。サブマリンの速度は人の早歩きほどなので、魚が「何しに来たの」とばかりに近づいて来て追い抜いていきます。その目がキョロキョロとこっちを見ているみたいなんですよ。
ハワイ大学で研究しているという人工サンゴ礁を通過、これは27トンのピラミット型の漁礁で、強い海流や大型の魚から小さな魚を守ってくれるということで、たくさんの色とりどりの熱帯魚が見えます。まるで三角のジャングルジムに魚が群がっているみたいなんです。そういった努力の結果、最も少なかった時に比べて3千倍の海洋生物が戻ってきたそうです。一番の人気は海がめで、見える側にお客さん達がどどどっと寄っていくので、サブマリンが傾かないかと、とっても心配でした。
日本語でガイドさんが説明してくれますし、ヘッドフォンをつければ5ヶ国語のガイドが流れます。ガイドさんの「カンパチがそばに来ましたよ～！」の声にそちらを見ると、大きなカンパチがすいすい、「あ～お寿司が食べたい！」と思っちゃいました。普段眺めていたワイキキの海の少し悲しい歴史と、それを元のきれいな海に戻す努力を知って、とっても勉強になりました。

【ホノルル市が健康都市で第一位に】

2004年01月26日

私が住むここオアフ島のホノルル市が、「健全都市」と「快眠都市」で、全米で第一位に選ばれました。まず健全都市の方ですが、「メンズ・フィットネス･マガジン」という雑誌が、全米の50都市を対象に行った調査で、ホノルル市は2年連続の全米一に輝きました。調査項目は、人口に対してのスポーツ･クラブの数、野菜果物の摂取量。ファーストフードやバーや居酒屋の数とアルコール摂取量、こちらは多いとマイナスになります。そして山、ビーチなどの自然環境、通勤時間や渋滞時間、空気の鮮度に気候、公園の数など16の項目でチェックされました。2位はカルフォル二ア州のサンフランシスコ、3位がバージニア州のバージニアビーチ。反対に最も不健康な都市に選ばれてしまったのは、ミシガン州のデトロイト市でした。
そして、マットレス・メーカーの「ボディゾーン・コンフォート･スリーパー」が、アメリカの100の都市を対象に行った睡眠環境調査でも、ホノルル市が全米一睡眠に適した都市、「快眠都市」に選ばれました。この調査では、「睡眠薬の処方率」、「失業率」、「天候や気候」、「悲しみや不安」、「憂鬱と感じる日数」、「ストレス度」など、睡眠を妨げる要因の調査で決まりました。
ちなみに睡眠に適さない都市では、1位がコネチカット州のニューへブン、2位がニューヨーク州のロチェスター、3位がテネシー州のナッシュビル、4位に健康都市でもワーストに選ばれたミシガン州のデトロイト市が入ってしまいました。
ところが、ハワイは悪いことでも全米で一番になってしまいました。「タバコをやめよう！」と思っている喫煙者の数が、全米で一番低いんです。やめたいと思っている人は、ハワイ州の喫煙者のうち42％で全米一低く、最も多かったユタ州が66％と、大きな差がついてしまったんです。もう一つ皮肉なことに、ハワイ州が禁煙キャンペーンに費やす費用は全米一で、禁煙教育や禁煙のコマーシャルなどに大金をかけているんです。せっかく健康都市で全米一位に選ばれているのに、そして、禁煙キャンペーンだって全米一お金をかけているのに、なぜハワイの喫煙者はタバコをやめないのでしょうか？
そこで、タバコを吸っている人達に話を聞いてみました。ダウンタウンのレストランのランチタイムにレストランから出て来て一服している人10人に聞いてみました。ハワイではレストランは完全に禁煙ですから、タバコを吸う人は外に設置された灰皿で一服してから帰るのです。10人中、「やめたい」と即座に答えた人は4人。「別にやめなくてもいい」と答えた人のほとんどは、「そんなに本数を吸っていないからだ」と言うんです。平均して一日3本から5本で、一日一箱以上吸うヘビースモーカーは1人もいませんでした。
何故かと言うと、まずタバコが高い。今ハワイではタバコ1箱が5ドルから6ドルはします。その上オフィスはどこでも禁煙で、家に帰っても吸えるのはベランダだけ、というように吸う場所が少ないので、吸う本数も少なくなってしまうと言うんです。皆さん本数が少ないのだから無理してやめる必要もないし、やめるためのストレスを考えたら、1日3本くらい吸ってもいいんじゃないか、と言ってました。中には、ほとんどタバコは買わないで、吸う人がそばにいたらもらって済ましてる、なんて言うちゃっかりした人もいました。

【ハワイのロミ・マッサージ！】

2004年01月19日

先週、日本からハワイへ戻ってきて真っ先に向かったのは、マッサージです。ハワイでの移動は、どこへ行くにも車なのですが、日本では電車やバスを使い、買い物だなんだで歩きっぱなし、立ちっぱなしの毎日だったので、足が棒のようになってしまったのです。去年の暮れのホノルルマラソンの後にも、足の疲れを癒しに行った、私のお気に入りのお店をご紹介します。

場所はホノルルからコオラル山脈を越えて反対側、ウインドワード・モールにある「ロミ・ショップ」です。マッサージにもいろいろありますが、このロミ・ショップは名前の通りハワイ伝統のマッサージ、「ロミロミ」の専門店です。「ロミロミ」とはハワイ語で「もみほぐす」という意味があって、ハワイに古くからあるマッサージ方法なんです。

さて、私が行っている「ロミ・ショップ」。ハワイ語で「カフナ」という言葉があるんですが、これは医者とか霊媒師とか、その道の達人という意味でして、このウインド・モールにある「ロミ・ショップ」では、昔からロミロミの「カフナ」の家系に生まれ育った人々によるマッサージが受けられます。カフナと呼ばれるマッサージの達人たちは、マッサージの前にハワイ式のお祈りをして祖先の霊と語り合い、癒しの力を受け取って、心と手を通してその力を私たちに送り込むそうなんです。

一時間かかる全身マッサージは予約制、一ヶ月先まで予約で一杯。足のマッサージの「フット・ロミ」と、椅子に座って受ける上半身のマッサージ「シット・ロミ」は、予約がなくてもその場でお願い出来ます。10分で20ドルずつ、今回は両方受けました。

まずは「フット・ロミ」。裸足になって大きなリクライニングのソファに座ります。ふかふかのソファに体を横たえると、頭にプルメリアの花を刺した女の子がマッサージを始めます。足の裏からカカトにかけて、そんなに強くない力でもみほぐしていくんですが、これが気持ちよくて、眠くなってきます。いつも冷たく冷えている私の足は、フット・ロミが終わるとほかほかに暖かくなっているんです。

次は「シット・ロミ」。マッサージチェアを跨ぐように座り、椅子の背もたれのところに顔を埋められるようになっていて、上半身のマッサージをしてもらいます。病みつきになるほどの気持ちよさ、柔らかな手のひらを使ってゆっくり押しているだけなんですが、マッサージの達人の優しさが伝わってくるようなマッサージなんです。目をつぶっていると、大きな緩やかな波に揉まれているような、不思議な感覚になるんです。

店内の壁には、大きな切り立った山と青い海が描かれていて、木の床には椰子の木が置かれ、ゆったりとしたハワイアン・ミュージックが流れています。ゆったりとした音楽に合わせて行われるマッサージは、体の凝りをほぐすだけでなく、心の凝りも取り除いてくれるような気がしてきます。心が疲れた時、自分をいたわってあげたい時にもぜひお薦めです。

「ロミ・ショップ」の場所は、カネオにあるウインドモールの一階にあります。ワイキキのヒルトン・ハワイアンビレッジ・ホテルにも支店がありますので、そちらへもどうぞ。

【ハワイで今、流行っているもの！】

2004年01月12日

今週も東京からの放送です。まず、去年11月にワイキキにオープンしたばかりの「デルソル」のＴシャツ。何の変哲もない白地のＴシャツ、柄はイルカが胸の所で泳いでいるものと、ハイビスカス、南国の木彫りの神様風。でも何か、色が無くて地味なんです。実はこのＴシャツ、日の光に当てるとカラフルな色がグングン出てきたり色が変わったりという、「変色のＴシャツ」なんです。イルカの絵も、スタジオの明るさでは白いＴシャツの上を泳いでいますが、日の光に当てると真っ青な海を泳ぐイルカに変身します。白いハイビスカスも、日の光に当てると燃えるような赤に変わります。白黒のおどろおどろしいハワイの神様も、ピンクの髪の毛に青い目と、カラフルに変身します。
日本に帰ってきてから、ウチで広げて日の光に当ててみたんですが、何故か色があまり出ない。ハワイだと、アッと言う間に色がはっきり変わるんです。日本で試したのが夕方だったからか、冬なので太陽の光が弱かったからか、都会の空気が汚いので太陽の光が届きにくいからか、何なんでしょうか？ハワイだと、外で色が変わった後、家の中に入った後も色が変わらない。ハワイの明るい日射しは、家の中まで届いているのでしょう。このＴシャツ、去年のクリスマスではプレゼントに利用し、ハワイの人たちにも大受けでした。
Ｔシャツを売っている「デルソル」の場所は、ワイキキビーチの真ん前。アストン・ワイキキ・ビーチホテルの1階にあります。店内にはＴシャツだけでなく、サンバイザーやキャップ、指輪や髪留めなどアクセサリー類からバックまでありますが、どれも白地に黒いラインが入っているだけの地味なモノばかり。ところが日に当てると色が変わるんです。でも、それを確かめるために商品を店の外に持ち出すと、どろぼうと間違えられてしまいますよね。ご安心下さい。店内の陳列棚や柱に、紫外線と同じ光が出る紫色のランプが点っていてそこに商品を当てると色の変化が確かめられます。お客さん達はみんな品物を光に当てて、色の変化に「ウー、キャー！」と大騒ぎです。
もう一つはハワイアンミュージック。今回ご紹介するのは「スムース・アイランド・ジャズ」というアルバムです。ハワイ在住、ハワイ出身のジャズのアーティストが集まって、ハワイの島々をイメージしたアルバムです。私が一番好きな曲は、チャールズ・カウプさんの「コナ・ウインズ」。私が住んでいるオアフ島でも、普段吹いている貿易風が止んで南風が吹くと、地元の人たちがそれを「コナ・ウインズ」と呼んでいます。ジャズというと都会の風景が似合うモノだと思っていましたが、青い光とまぶしい光の下でもばっちり合うので、ビックリしました。ぜひ一度、お聞き下さい。

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