守れていますか?
第一部からずっと見てきたファンですが、今回あまりに心を揺さぶられたのではじめてここに書き込ませていただきます。
龍馬さんの最後の言葉。「わしゃ、先生が生まれてくる国を作れたがか?先生のようなバカ正直で優しい人間が笑って生きていられる国を…」うなずく先生に笑みを見せて安らかに目を閉じた姿。
ここで涙腺決壊しながらも、考えずにいられませんでした。龍馬さんが今のこの国を見たらいったいどう思うんだろうと。
立場は違えどそれぞれの道を貫いた志士たち、東のように歴史には名が残らなかったけど懸命に命を燃やして散っていった人たち、洪庵先生のように人々の幸せを願って我が道に邁進した人たち。彼らが命がけで作り上げてくれた今のこの国を、私たちはちゃんと守ることができているのだろうか…
不惑と言われる年になりながらも、いまだこれと言ったものをつかめていない自分ですが、それでも自分なりに世界を暖かい場所にするために、「死んでいった者たちがもういっぺん生まれてきたいと思える国」を作るために、いったい何ができるだろうかと真剣に考えずにはいられませんでした。
東日本大震災以降ずっと突きつけられている問いなのですが、ここまでの重みと真剣さを持って迫ってきたのは龍馬さんの言葉ゆえです。これらの台詞はあくまでフィクションのはずなのに、選ばれた言葉と内野さんの名演があいまって本物の龍馬さんが言ったように思えてならないのです。とても重い、でも決して落としてはならないバトンを渡された気がしました。
ドラマでここまで心を揺さぶられ、生き方まで考えさせられたのははじめてです。力量のあるクリエイターや演者が本気をぶつけて作った作品には人の心を揺り動かす力がある。それを痛感させていただきました。
細かい部分ではいろいろ言いたいこともありますが、それでも今このドラマを見られたことが本当に幸せだと思います。素晴らしいクオリティの作品を作り上げたスタッフと役者さんたちに心から感謝いたします。
明日はいよいよ最終回。テレビの前で正座して待ちます。
七海/女性 (40) 2011.6.25 (Sat) 02:38