水戸黄門大学

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パナソニックドラマシアター水戸黄門 40周年第40部記念 スペシャルコンテンツ



『水戸黄門』の歴史や撮影現場のことを“いろはがるた”でご紹介します!!

うちある こびぜんは にんげんこくほうのさく
【ね】値打ちある古備前は人間国宝の作

初代黄門様の東野英治郎さんは、大変陶器が好きな方でした。
1981(昭和56)年に放送した第12部で、岡山の備前焼きを題材にしたお話がありまして、せっかくやから最高の備前焼きを使おうと話が盛り上がった。


そこで、人間国宝の藤原啓(けい)さんのところに相談に行ったんです。
そうしたら、この啓さんがものすごい『水戸黄門』のファンで、大事な古備前を「あれも持ってけ、これも持ってけ」言うて、いろいろ貸してくださったんです。 どれも1千万円の価値があるものばかり。
クルマの中で、非常に緊張しながら抱えて帰ってきたのを覚えています。
この時の台本には、焼きあがった壷の出来がよくなくて、床に投げつけて割るというシーンもあって、それも啓さんのご好意で、不出来やから製品にはできないというものを10点もいただきました。
不出来とはいえ、人間国宝が作った古備前。
今考えても惜しいことしたわな。
撮影は無事終わってきちんとお返しすることができてよかったけど、陶器には目がないやんちゃな東野さんがとにかく触りたがるから、こっちはずっとヒヤヒヤでしたよ。


啓さんには、お礼に黄門様の衣裳とそっくり同じものを作って差し上げました。
きちんと体の寸法を計らせてもらってね。もちろん着物だけでなく頭巾も杖も一式。
大変感激しておられました。
その後、間もなく啓さんは残念ながら亡くなられ、次に第22部で備前焼きのお話をやった時は、あとを継がれた息子の藤原雄(ゆう)さんの古備前を貸していただきました。
雄さんも人間国宝。
本当に値打ちのあるものをありがとうございました。

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