レポート

2018.1.9

制作発表リポート〜前編

初回放送が3日後に迫った本日1月9日、制作発表会見が行われました。
石原さとみさん、井浦新さん、窪田正孝さん、市川実日子さん、松重豊さんのキャスト5人と、脚本家の野木亜紀子さん、演出の塚原あゆ子監督が登壇。ドラマの見どころや撮影舞台裏などを楽しく語りました。本日の様子をお届けしていきます♪

まずはキャストの皆さんのご挨拶から。

写真

石原さん:
皆さんこんにちは。石原さとみです、よろしくお願いします。やっと1話をお届けできるということで、早く感想が聞きたいです。1話を作るのにすごく時間をかけて撮影したので、1話のゲストの山口紗弥加さんと(1話終盤の撮影で会った時には)「いつぶりだろう」という感じもありました(笑)。連ドラの場合、よく1話は初々しさがあったりするのですが、このドラマは台本がどんどん上がってくるので、キャラクターが結構定まった状態で1話が完成できたと思います。自分の中でも恥ずかしくない1話ができている感じがして、客観的に見ることができました。本当にセリフが面白いです。野木さんが書かれたセリフがとても面白くて、普通のフランクな会話がのちのち最終回までつながるんじゃないかと思うくらい、一つ一つのセリフが重要であり面白くもあるので、ぜひそこに注目して楽しんでいただけたらと思います。

井浦さん:
中堂系役をやらせていただいています井浦新です。1話、僕も初々しくやりたかったんですけども、なんせ態度が悪い役なので、まったくそんな雰囲気がない中で演じました。ただ、撮影現場は共演者、スタッフみんなが本当に一丸となって、仲のいい、風通しのいい中でドラマを作っています。一つ一つのシーンに監督がかける思いや、役者それぞれの掛け合いの中から生まれてくるものが本当に面白くて、1話を見て、あのシーンがつながっていくとこんなに面白い作品になっていくんだと、ドラマ作りの底力を僕自身が見させてもらったような思いです。皆さんもぜひ楽しんでいただければと思っています。今日はありがとうございます。

窪田さん:
あけましておめでとうございます。久部六郎役をやらせていただいています窪田正孝です。新井順子プロデューサーと塚原監督とは『Nのために』に続いて、またこうしてご一緒できたことに本当に感謝しています。ありがとうございます。六郎はバイトでUDIに来ました。お父さんは大学病院を経営していて、一族郎党医者なんですけど、その中でさまよいながら「命」ってなんだろうということを思っている青年です。法医学は僕自身も六郎としても初めて飛び込んだところでもありますので、視聴者目線というのが一番の役割だと思っています。解剖シーンは、暑い中マスクや手袋をして、こんなに大変なんだなってすごく実感しました。やってみないとわからないことが多いなと現場ですごく学べました。でもみんな和気あいあいと撮影が進む中で、ほんとに監督が1カット1カット力を入れて演出されていることがわかりますし、みんなが一緒の方向を向いて、一人ひとりが職人となって、媚びることなく、自分の任務を全うしている作品だと思っています。1話はすごくテンポが良くて、見ごたえがある、すごくインパクトのあるスタートになったと思います。

市川さん:
あけましておめでとうございます。東海林夕子役の市川実日子です。UDIチームのこの5名の中で、のんき担当です!実は皆さん、それぞれいろいろなことを抱えていますので。1話の完成版ができた時に、塚原監督がお手紙を付けてくださって、「死を通して生きることを問いかけたい」とありました。昨日、私は2話の完成版を見たのですが、自分が出演していないシーンを見ながら、とても心が動いて、私自身、自分が生きているということを感じて胸が熱くなりました、なので、まずは1話と2話、どうぞ楽しみにご覧になっていただけたらと思います。今日はよろしくお願いします。

松重さん:
こういう挨拶は緊張するものなんですが、始まる前に言っちゃいけないことを山ほど聞かされまして、今、多くをお伝えすることができません、申し訳ありません(笑)。ただ、このドラマは不自然死にまつわる死体が毎回出てくる話なのですが、そこで「死」というものを見つめる僕たちの生き様から、いろんな人間ドラマが出てくる。毎回そういう中で僕ら5人は心を動かされたり、感動したり、いろんな心の動きのキャッチボールが、野木さんの脚本は緻密に計算されていますから、そこに身をゆだねると、毎回1時間じゃ足りないぞという思いで作っています。ほんとにこれだけのチームワークというものはなかなかできるものではなくて、そこが見ごたえのある作品につながっていると自負しています。あとは見てのお楽しみです、あまり言えないので(笑)。よろしくお願いします。


——1話をご覧になっての感想と印象に残っているシーンなどを教えていただけますか?

写真

石原さん:
1話は、台本を読んでグッときたセリフが、そのまま映像でもグッときました。それって脚本に書いた野木さんの心がちゃんと自分に伝わって、役者さんに伝わって、スタッフさんに伝わって、そうしてお届けできているということで、それがすごくうれしいなと思いました。ほんとにスピード感があって、展開が何度もあって、物語として面白いと思いました。あと、最後のシーンが完成版になったらほんの少し変わっていて、見終えた後の感覚がちょっと変わりました。なんていうか、心に残るものが増えたというか、考えさせられる時間がのびたというか。きっとドラマ好き、ミステリー好きな人に本当に喜んでもらえるだろうなと思いました。すごく細かく練って練って作られたんだなって感じています。私もハッとさせられたことが多くて面白かったです。1話以降も展開が面白いので、きっと1話でハマっていただいたら、その後どんどんそれがアップしていく作品だということは言えると思います。

写真

井浦さん:
1話というのはさまざまな要素が入ってくるものですが、その中でも僕は、さとみさん演じるミコトが黙々と食べるシーンが何カ所かあって、そこがものすごい印象的です。そこにセリフがあるわけでもなく淡々と食べてるんですが、それがドラマ全体のテーマである「生きる」ということを表していて、僕はそこがいたく感動しました。さとみさんの食べ方がまた素晴らしくて。ほんと余計なことをせずに、黙々と食べる姿が生々しくて、リアルに生きるということがものすごく伝わってくる。素晴らしい食べ方をしています。

石原さん:
(井浦さんの話を受け)ありがとうございます!
1話の冒頭のシーン、台本では納豆巻きだったんですが、天丼に変わりました。納豆巻きよりも、大口を開けてかきこむ感じがいいなと思って。あと最後のシーンでも増えましたね、食べるシーンが。

写真

窪田さん:
法医学の世界のドラマですが、人はそれぞれいろんな仕事に就いています。僕自身、法医学に縁はありませんでしたが、この作品は(そういう遠い存在のものではなく、ごく身近な)人間ドラマというか群像劇だなと痛感しています。題材として命を扱うものではありますが、生きることって苦だけれど、命っていずれ亡くなるし、その命が亡くなるまでに何をするのか、どういう死に方をするのかとか、そういうことを台本や映像を通して感じる瞬間がいっぱいありました。僕はさとみさんと市川さんと3人のシーンが多くて、お二人の会話のテンポの良さは近くで見ていてすごく新鮮ですし、女性特有の感覚もありました。そういう部分も、法医学という大きなくくりの中で、やわらかくテンポよく見せている部分だなと思いました。みんな何を目的としているのかとか、そういうことを塚原監督が繊細なタッチで突き詰めていると思います。あっという間の初回でした。基本的にお二人がしゃべっている時は六郎はセリフをしゃべる間がないというか、一息ついた時に六郎がボソッと言うしかなくて、それがまたとても責任重大なひと言で、難しかったですね。長くなりましたが、あとこれだけは言いたい!塚原監督は主人公が主張する言葉やドラマのテーマをもちろん大事にしていますが、それ以上に受け取り手である視聴者の思いをすごく大事に撮られています。なので、決して一方通行ではない。それがドラマの見応えにつながっていると思います。

写真

市川さん:
皆さんおっしゃるように、食べるシーンがとても印象に残る作品で、それって生きているから食べているということですよね。あと、近しい人が亡くなった時の人間の正直さというか、ご遺族の気持ちを毎回受けているであろうUDIの人たちで、私は法医学が自分とは遠いところにある気がしていましたが、今回身近に感じましたし、みんな人間なんだなということを感じています。

写真

松重さん:
まだ言ってはいけないことがたくさんある中で、みんなよくしゃべれるなって感心しちゃいます(笑)。僕は事前に完成版をいただいても見る習慣がなくて、今回も見ないまま、昨日は映画『スターウォーズ』を見に行って(笑)。酒飲んで帰ってきて「ああ、明日制作発表があるから見なきゃ」と思って見たんですよ。台本の時は自分の役を中心に読んでいましたが、映像を見たら本当にいろんなところに伏線が張り巡らされて、面白いですね。これは『スターウォーズ』より面白いなって(笑)。だから『スターウオーズ』エピソード9は野木さんに書いてもらって、塚原さんが監督して、新井さんにプロデュースしていただいたらますます面白くなるんじゃないだろうか。それで僕らはどこかの惑星で登場するっていう……。もう全然『アンナチュラル』と違う話ですけど、そんな展開を昨日勝手に考えていました、すいません(笑)。

野木さんからは、「全国の『スターウォーズ』ファンに怒られます(笑)」というツッコミも入り、会場の爆笑を誘いました。

この続きはまた次回お届けいたします!

Twitter
※外部サイトへ移動します

Copyright© 1995-2024, Tokyo Broadcasting System Television, Inc. All Rights Reserved.

arrowTOP