水戸黄門大学

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パナソニックドラマシアター水戸黄門 40周年第40部記念 スペシャルコンテンツ



学部(がくぶ)

東海道五十三次

第28部 / [14] 桑名
*伊勢の国の入り口
伊勢の国の入り口が桑名宿。七里の渡しに着くと鳥居が出迎えてくれる。この波打ち際の鳥居はお伊勢参りの旅人をお出迎えすると言った物だろうか?昔の船旅は見事な景色をさぞ楽しめただろうが、今は、長良川の河口堰が遠くを見せない様に視界をふさいでいる。七里の渡しから見る河口堰とはなんとも味気ない。今回の話の筋は出世の為には何でもするが結局は実らぬという下級武士の悲哀を描いている。桑名城は七里の渡しと目と鼻の先、歌川広重の絵にも帆船の後ろに城の石垣が描かれている。現代のコンクリートで固めた護岸工事よりずっと趣がある。その海に突き出ている城は今は公園になっている。
東海道も伊勢、近江、京都とつづく町々は歴史が古い。神代の時代からの土地で、東海道の宿駅制定はこの土地にとっては新しい事だ。桑名も天照大神の子孫が開いた土地と言われている。江戸時代になり、桑名は城下町であり、宿場町であり、そして商業の湊町であった。大変ににぎわっていた。今、桑名と言うと語呂合わせで使われる「そいつは桑名の焼き蛤」で有名な焼き蛤。昔は地元の伊勢湾でよくとれていたそうだが最近は輸入物が多いと聞く。これも開発の為であろう。駅前に「鋳物の町くわな」と看板がある。鋳物の町でもあるのだ。
町の人の言葉を聞いていると関西弁である。昨年の宿場寄席では東京の落語が通じるか心配した。それよりなにより、江戸と言う新しい町から神代の時から続いている町の人が江戸文化を聞きに集まるだろうかと不安だったが、大勢の方が聞きに来て笑って帰って下さった。この町の皆さんに暖かく迎えてくれたお陰で、上方文化に対するコンプレックスから開放された。終わってからもわざわざ蛤料理の店へ連れてってくれた。おいしくてうれしくて、思い出の宿である。
この水戸黄門の放送に合わせて私は東海道を旅している。昨年お世話になった桑名の皆さんから「6月5日、番組放送の前に撮影裏話をやってくれ」と頼まれた。その話を聞いたその後、8時からの番組を一緒に見るという事となった。去年世話してくれた方々のみの少人数の「即席落語&テレビ鑑賞のジョイント会」計画に歴史ある町に遊び心豊かな方々がいて行くのが楽しみな宿場である。
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