===森本毅郎・スタンバイ！===

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【沖縄フェスティバル】

2003年09月08日

ハワイでは25万人の日系人が生活していて、そのうちの5万人ほどが、沖縄から移民して来た人たちです。ハワイでは沖縄からの移民やその子孫を「オキナワン」、もしくは「ウチナンチュ」と呼びます。そして、沖縄県人会が主催する「沖縄フェスティバル」は、ハワイ州からも援助金を得ていて、毎年カビオラニ公園で大きなお祭りが行われています。今年で21回目を迎える沖縄フェスティバルに、先週行ってきました。
ステージを囲むように、ガラス工芸や陶芸品などの沖縄の文化が紹介されているテントや、私が一番楽しみにしている沢山のフードブースなど、全てがボランティアで運営されています。ハワイ在住の2,500人のオキナワンが、１世から今の世代の５世まで協力していました。関係者に伺うと、「古い世代から今の世代に沖縄の伝統がうまく伝えられているのがオキナワンなんです」とおっしゃっていました。
どのフードブースも長蛇の列、まずは沖縄プレートを5ドル50セントで買いました。ラフティという醤油に付けこんだ豚肉と、野菜のチャンプルーにごはんが付いています。あっさりしてるのにコクがあって、始めて食べたのに、何故か懐かしい味でした。今更ですが、沖縄料理最高です！「沖縄そば」はあっという間に売りきれでした。
デザートの「アンダギ」は、ハワイでもお馴染みの、沖縄版のドーナツ。ブースでは、70歳ぐらいのおばあちゃまから高校生ぐらいの子どもたちまで、ピンポン玉くらいのタネを器用に丸めて、ポンポンと鍋に入れて揚げていきます。揚げ上がるとテニスボールぐらいに膨らんで、あつあつをいただきます。アンダギは3個入りで1ドル50セント、カリッとした皮にみっちり密度の濃い中身でホクホクとした素朴な食感で、お口の中に優しい甘さが広がります。このアンダギ、ハワイではお祭りにはつき物で、日系スーパーでも簡単に手に入ります。
今年の沖縄フェスティバルのテーマは、ちむずりい。心は一つという沖縄の言葉だそうですが、沖縄の文化を守るために心を一つにして頑張っているオキナワンの姿は、アンダギやチャンプルーのように素朴で温かくて、なんとなく懐かしい気分にさせられました。

【バスのストライキ】

2003年09月01日

オアフ島唯一の公共交通機関「ザ・バス」、白に黄色と黒の三色の目立つ車体でお馴染みで、オアフ島の島中を網羅しています。地元の人はもちろん、観光客にとっても大切な足となっているホノルル市の市バス「ザ・バス」が、先週の火曜日からストを行っているんです。なんとこの市バスがストを行うのは、1971年以来32年振りの事なんです。一日の利用客は24万人、特に通勤通学に市バスを使う人達にとって影響は大きく、皆さん、移動の手段を探すのに苦労しています。
ストの原因は、現在市バスを運営していくのに680万ドルも不足しているため、経営側が運行回数や運行のコースの削減などを示したのがきっかけです。削減に伴い従業員の一時解雇が提示され、労働組合側はこれに断固反対、さらに給料の値上げをかかげての交渉が続けられてきました。スト初日の朝は、テレビ局のヘリコプターがブンブン飛び交っていて、うるさくて目がさめました。フリーウエイの渋滞を撮影していたようです。バスがないとやはり車に乗り換える人が多く、フリーウエイの渋滞は普段より早く６時前から始まって、普段より30分ほど余計にかかっての通勤になったようです。
空港の近くからバスで通っているという30代の女性は、この日のために90ドルの自転車を買ったそうです。渋滞を横に見ながらすいすいと、車での所要時間と変わらない40分くらいで会社に着いたそうで、かえって自転車の方が気持ちいいし、健康のためにもいいし、ストが終わっても週に半分ぐらいは、バスじゃなく自転車を使って通勤するとおっしゃっていました。実際に自転車屋さんは大忙しで、スト前は一日30台も売れたそうで、クリスマス前より忙しいと言っていました。
バスの代わりの手段として目立ったのはモペット、日本で言う所の原付バイク。ワイキキのレンタカー会社では、車やバイク、モベットのレンタル希望の問い合わせが殺到したそうです。その他、ホノルル市がスト中走らせているシティバンというものがあります。これは、市や市の職員などのバンをシャトルにして、バスの代行手段にしているサービスです。このシティバン、ホノルル市長自ら運転手として通勤客を乗せて走る姿がニュースになっていました。
始業式を迎えたばかりのハワイ大学のマノアキャンパスに行って見ました。普段、3、4千人の学生がバスを使って通学していますが、広い芝生の広場が臨時の駐車場に変身していました。学生達は友達同士で、ストの時には車に相乗りして通学する約束が出来ていて、ほとんどの車は定員一杯まで学生が乗っていて、にぎやかな通学になっていました。芝生の臨時の駐車場は一日一台3ドルで、バスのストが終わるま2､000台分確保されているそうです。ハワイ大学の正門前にあるバス停では、学生のカップルが仲良く座ってペタペタしていました。
すでにバスのストも6日目なります。街を車で走っていても、あのバスがいないのは何か物足りなく、しまらない感じなんですよね。

【メイド・イン・ハワイ・フェスティバル】

2003年08月25日

今日は先週行なわれたイベント、「2003メイド･イン･ハワイ・フェスティバル」をご紹介いたします。メイド・イン・ハワイという名前の通り、ハワイの特産品を集めたイベントなんですが、数あるハワイの特産品のイベントの中でも、最大のイベントなんです。今年も3日間で3万5千人が訪れました。1995年からホノルルの二？ル・ブレイズデルセンターで毎年行なわれていて今年で8回目です。
広いホールの中はハワイの島々に分かれていて、天井からオアフ島、マウイ島、ハワイ島と横断幕が下がっています。会場の中はとってもいい臭いと特設ステージから聞こえるハワイアンミュージックであふれています。5メートル四方ぐらいのお店のブースがずらーっと並んでいて、ハワイで生産されたありとあらゆる物を直売しています。
その日、私が試食したコースをお伝えしたいと思います。まず、ハワイの代表的なお料理の「ポキ」。生のお魚をごま油とハワイの海草などであえた私の大好物、この日はムール貝の｢ポキ｣の試食を配っていました。ぷりっとした貝にちょっぴり辛いスパイスが入っていて、ビールのおつまみにぴったり。さっそくお買い上げ、半パウンド250ｇ入りで2ドルでした。
そしてオアフ島、パールシティの「オールバター・ドリーム」のクッキー。最終日に行ったので売りきれ続出でした。工場のみでお店はないので、こういうイベント会場でしか手に入らない貴重品。試食のクッキーはもうボロボロの粉になっていますが、かき集めて食べちゃった。サクッという歯ごたえとほのかな甘さとバターの香りが素朴な感じでおいしい！さっそく並んでゲット。一袋150ｇで4ドルとちょっと高めですが、幻のクッキーですから。
ヤキソバソースの試食でヤキソバをパクリ！おいしかったのでソースをお買いあげ。マウイのアンクル・ルーイーの手作りソーセージは、パイナップル入り、玉ねぎ入りとスパイシーの3種類を試食、3本5ドルで買いました。試食販売は大成功で、地元の人たちはあっちこっちで食べて飲んで、楊枝を手に握ったまま歩いていましたよ。
ここの試食はどれも小皿分ぐらいの量がありますから、一周する頃にはお腹が一杯になりました。食べ物以外のメイド・イン・ハワイの品々は、レイやムームーなどはもちろん、ハワイ風、ロミロミマッサージが5分で5ドル、マウイ島にあるラベンダー畑から届いた石鹸、ローション、ジャムにお茶。ハワイにラベンダー畑があるとは知りませんでした。

【ハワイの怖い話】

2003年08月18日

今日は、ハワイのちょっぴり怖いお話をご紹介したいと思います。カワイアハオ教会のお話です。この教会はホノルルのダウンタウンにあって、イオラニ宮殿やカメハメハ大王の像からも近く、大きく立派で時計台がそびえるとてもきれいな教会です。ハワイで挙式する日本人カップルに人気の教会で、芸能人もここで何組か式を挙げているそうです。
ハワイで最古の教会で、1842年に建てられました。当時、ハワイ王国の君主だったカメハメハ大王3世によって建てられ、歴代君主の戴冠式、結婚式、お葬式など、さまざまな行事が行なわれました。教会が完成した頃は石の教会と呼ばれていましたが、薄茶色の壁は実は珊瑚で造られているのです。当時は珊瑚がハワイで手に入る一番固い物だったためなのですが、人々が海に潜って、一個が4～500キロもある珊瑚の塊を1万4千個も切り出し、カヌーに積みこんで運んだものなんです。
教会の見学は無料で、今回は娘のジャスミンと行ってきました。内部は真ん中がどーんと高い吹き抜けの天井になっていて、周りの壁には回廊がめぐらされています。中は、外の雑踏がウソのように静かで、正面のステンドグラスから差すほのかな光が、厳粛な雰囲気を醸し出しています。
奥のの壁には3千本のパイプで出来たパイプオルガンがあるんですが、その教会の怖い話というのは、夜誰もいない時にパイプオルガンが鳴り響くという話なんです。それを思い出していたら突然、パイプオルガンがバーン！と鳴りはじめたんです。私はもう腰を抜かすほど驚いてしまいましたよ。上を見上げると、アロハシャツを着た男性が弾いています。手を振ってにっこりして、どうやら練習に来ていたらしいんですが、驚いたのなんのって。ただし、随分下手くそで、つっかえてばかりの演奏でしたが。
教会の裏手にある墓地は、1800年代の宣教師やその家族など、どれも古いものばかり。ここには子供の霊がよく目撃されるとか！子供を連れてくるんじゃなかったと後悔しつつ、風化した墓標の文字を見ながら歩くと、確かに大人の中に混じって8～9歳の子供のお墓が結構あるんですよ。早めに退散しようと振り向いたら、ちょうど顔の前に落ち葉が舞ってきてギャ～！最後にとうとう悲鳴をあげてしまいました。臆病者ですから！
余談ですけど最後に、私の家で体験した怖い怪談。ニューヨークで大きな停電がありましたが、ハワイでもよく小さな停電があります。最近も私のマンションの近くだけで停電して、私は真っ暗で非常灯だけがつく、じめっとした非常階段を、怖くて立ちすくむジャスミンを背負って、18階から1階まで降りたんです。恐怖の高層マンションの階段！「カイダン」違いですが、これは本当に怖かった。
戻るときはエレベーターが動いていたから良かったものの、「上り」は、とてもじゃないけど車の中で一晩過ごした方がましです。

【ハワイの深刻な水不足】

2003年08月11日

ハワイ、オアフ島の降雨量が過去5年間連続して平均以下だったため、貯水量が大幅に低下しています。オアフ水道局は先週から、住民に自主的に節水して欲しいと大々的に呼びかけています。現在は自主的な節水と言う事で、10％の節水を目標にしていますが、効果がなかった場合には給水制限に踏み切るかもしれないということです。
先週末には、オアフ水道局主催のイベントが行なわれました。どんな節水法を教えてくれるのかと思ったら、少ない水でもよく育つ植物の販売を行っていたんです。オアフ水道局によると、ハワイの人達は植木や芝生に水をあげすぎる傾向にあると言う事で、とくにこの夏は雨が少ないので水道の水が多く使われ、そのために水の消費量が増えた、と言っています。確かにハワイには植物を大切にする人が多く、庭にホースでジャバジャバ水撒きをしている姿がよく見られます。
先週末の水道局の節水イベントでは、水道局お勧めの、水が少なくても育つ植物として、ハイビスカス、ブーゲンビリア、プルメリアが販売されていました。そういえばそういった植物、ハワイでは街路樹や生け垣によく使われています。水が少なくても育つという理由から使われているんですね。ただ南国っぽいから植えられているのかと思っていました。知りませんでした。
私が感じるハワイの水の無駄使いは、散水用のスプリンクラーです。公園や大きな通りの植え込みに朝や夕方、スプリンクラーがシャカシャカ回っているのを良く見かけるんですが、これがスゴイんです。植え込みだけでなく車道に向かっても思いっきり水を撒き散らします。そんな時に限って洗車したばかりのピカピカの車に乗っていて、ワイパーをガーガー動かしながら泣きそうになったことがあります。
アラモアナショッピングセンターで、地元の人達10人に聞いてみました。まず、節水の要請が出ている事を知らない人が10人中2人いました。そして、なにかしらの節水をしているという人はたった1人。中には強者がいて、シャワーを浴びる時、まずシャワーのお湯を蛇口全開で出して、それから悠々と服を脱ぎ、腰にタオルを巻いたまま歯を磨いたりヒゲを剃ったり、その間シャワーの水は流しっぱなしにしてるという人もいました。ほとんどが危機感はゼロ。
節水の事を聞いていたら、「節水って、どうやるの？」と逆に質問されてしまいまいした。私は日本での節水経験を思い出しながら、「歯を磨いている間は水は流しっぱなしにしない」とか、「お風呂のお湯を洗濯に使う」、「食器を洗う時は水を溜めて洗う」など、誇らしげに教えてあげました。みなさんすごく感心していました。
それと、ハワイの賃貸のアパートでは、ほとんどの場合、水道料は家賃に含まれています。水道代を直接払わない人が多いので、水に対する関心が低いのかも知れません。この調子だと8月末には、給水制限が行われるのは避けられないでしょう。オアフ島で、最後に給水制限が行われたのは1984年で、19年前だそうです。

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