ハワイでは、雨が続いています。
このハワイの雨、すでになんと6週間も降り続いているんです。
ちょうどハワイの上空に、大きな低気圧が停滞しているためで、通常の一年分の降水量を3月の1ヶ月間で記録するなど、55年振りの大雨となっています。
普段、ハワイの雨は時折降るシャワー程度。
青空の中サーっと降って、サーッと虹が出て、また眩しい日差しがもどります!
ところが、今のハワイの雨の降り方は、毎日がどんよりとした鉛色の空、土砂降りの大粒の雨、そして雷もとどろかせています。
うちからは、リアルに稲妻があちこちで見られ、「ドーン」と激しい音がしたと思うと、今度は周囲の車のアラームが「ウワン・ウワン!!!」と一斉に鳴りはじめるんです。
雷におへそを取られると信じている娘は、雷のたびにうつぶせに伏せて逃げ回っています。
6週間分の雨で、うちの家のドアは、湿気を含んで思いっきり膨張し、開け閉めが大変。体ごと体当たりしないと開かなくなっています。
実は今までハワイでは、傘がいりませんでした。
シャワーだってすぐやむし、邪魔だし、今まで持ち歩くことは、まったくといっていいほどありませんでした。
ところが、今回の雨で、大型スーパーでは傘はすっかり売りきれ!
みんなやっぱり持ってなかったんですね。
長靴も売りきれで、サンドバック、日本で言う所の土嚢はきれいに棚がカラッポになっていました。
特に、おととい金曜日のお昼頃には、雷を伴いバケツをひっくり返したような雨で、小川はあふれ、家屋では浸水、道という道は文字通り川、それも濁流になり、何台もの車が立ち往生しました。
高級住宅街にある「カハラモール」では、大雨で泥水がモール内に流れ込み、映画館の壁を突き破り、パニックに。
怪我人はでなかったんですが、映画のシーンがそのままのようだった!と逃げた人はインタビューに答えていました。
今、大型スーパーや、アラモアナ・ショッピングセンターでは、朝から観光客の方でいっぱいです。
青い空と青い海、爽やかな空気に触れるためにハワイにいらっしゃった観光客の方は本当にお気の毒です。
私は、日本の観光客の方を見るたびに、「本当にごめんなさいね〜。」と心の中で思わずあやまっちゃっています。
そんなお天気の中、ちょっと!いいニュースがあります。
実は、私の大好きな「ホノルル美術館」が来月5月の14日まで無料になっているんです。
今、ホノルル美術館では「クック船長が収集した1700年代の南太平洋諸国の生活」という特別展が行なわれています。
ハワイ諸島を発見したイギリスのジェイムス・クック船長が、ニュージーランド、トンガ、サモア、タヒチ、そしてハワイなどで収集した350点が紹介されています。
このコレクションが美術館で公開されるのは、今回が初めてなんだそうです。
ホノルル美術館では、多くの人に、この貴重な文化遺産に触れて欲しいという願いから、期間中、全館入場無料としたそうなんです。
私も大雨の中、ホノルル美術館に出掛けてみました。
雨のせいか、美術館には本当にたくさんの方が訪れていました。
春休みということもあって、日本の家族連れも多かったです。
東京から親子3代で訪れていた方にお話をうかがいました。
4泊6日の滞在中はずっと雨、買い物ばかり出掛けていたそうなんです。
「お金を使いすぎていませんか?」と聞きましたら、お母さん、「い〜え、大丈夫です」。
でも、そう答えた途端、両側からお父さんと息子さんに「うそ!使い過ぎ!」とつっこまれていました。
おばあちゃんは、「雨は残念だったけど、孫と一緒にゆっくり出来たし、楽しかったわ!」と言ってくれました。
この低気圧、今週中には移動すると見られています。
一日も早く青い空を見たいものです。