DMATとは?

DMATとは?

ドラマ『Dr.DMAT』で取り上げられている“DMAT”とは、どんなチームでどんな活動をしているのか? ドラマのDMAT監修を務めていただいている、都立広尾病院・院長の佐々木勝さんにお話を伺いました。
DMATとは、どのようなチームですか?

大規模災害や多数傷病者発生の可能性のある大事故の現場で医療行為を行う、医師や看護師、事務職員で編成される災害派遣医療チーム(Disaster Medical Assistance Team)で、頭文字を略してDMAT(ディーマット)と呼び、平成16年に全国に先駆けて東京で“東京DMAT”が発足しました。また、平成17年には厚生労働省が“日本DMAT”を発足しています。それまでも災害現場に駆けつける医療救護チームはありましたが、災害現場から離れた救護所というところでの活動でしたので、「もう少し前に、つまり、より災害現場に近いところまで出て医療を行えるようにしよう」というのがDMATの特徴です。「医師や看護師が院外に出ていけば、助かる命もあるのではないか?」と考え、現場で医療の不在を埋めるために作られました。
DMATという言葉は、通常、派遣チームを指していますが、東京都の場合は、派遣チーム自体を指すのではなく、DMATというシステムを動かす事業自体を指しています。事業だからこそ、「一貫性、継続性、代替性」を常に基本として活動しています。

なぜDMATが作られることになったのですか?

もともと、アメリカには組織化されたDMATがありましたが、「災害の多い日本でも必要なのではないか?」と考えられていました。そこで、当時の東京都知事だった石原慎太郎さんの働きかけにより、都民の生命と財産を守る危機管理の一環として“東京DMAT”を発足することになりました。

DMATはどういった活動をするのですか?

現在、都内では25病院にDMATが設置されていて、災害や事故現場に駆けつけ、救急処置を行います。最近では、大島で起こった台風災害の時にも出動しました。DMATは、災害現場・事故現場で医療行為を行うのですが、病院と違うのは医師と患者、1対1の診療ではないことです。たとえば、外来ではどんなに忙しくても1人しか患者を診ていませんが、災害・事故現場では1人の医師がたくさんの患者を同時に診なければなりませんし、治療に必要な医療器具も人手も不足しています。ですから、医師としての高い技量や特殊な能力よりも、「命の重さの優劣」を判断することが求められます。“判断”というのは、DMATとしての究極の任務は、現場に多数の傷病者が発生し、圧倒的に医療資器材が不足した条件では生存の可能性の高い人を判断し、救命しなければならないということです。DMATの隊員は「個人個人に最良」から「最大多数に最良を」が使命であり、目の前の傷病者だけではなくどれだけ多くの傷病者を助けられるかなので、初めてDMATとして現場に行った医師は「こんなに患者さんがいるんだ」とパニックになることもあります。

DMATはボランティアだと伺いましたが?

そうです。DMATとして出動しても、隊員達に手当が出ることはありません。ただ、普通のボランティアと違って病院から派遣されているので、何かあった時は業務ですので働いている病院から労災が下ります。それともう1つ、DMATとして短期の損害保険のみならず医療保険も掛けているので、こちらの保険も下ります。ボランティアではありますが、危険な現場で働く人のために保障は厚くなっています。

今後のDMATの目標を教えてください。

現在DMATとして働いている人の再教育や、レベルを上げていくことに軸足を置いています。また、広げていくということに関しては、現在DMATに指定されているのは救急医療センターを持っている病院が主なので、それ以外の病院にも広げていきたいですね。

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