2015年4月期連続ドラマ毎週日曜よる9時

今週の逸品

ドラマで登場する篤蔵が出会ったお料理や、実際に作ったお料理の作り方を、公式サイトをご覧のみなさまだけにこっそりお届けするコーナーです。

明治〜大正時代の時代背景を考慮した、昔なつかしく、ときどき本格的なお料理のレシピを、料理監修を務めている料理研究家の脇雅世さんが詳しく教えてくださいます。

ドラマを見たら、きっと食べたくなる料理たち… ぜひお試しください!

紹介しているレシピはドラマに出てくる料理をベースにしていますが、現代でも作りやすいように材料や作り方を工夫してあります

第9回「オレンジのシャーベット」

材料 (1人分)使用量
オレンジ汁を絞って 300ml 用意
シロップ
グラニュー糖100g
50ml
 
オレンジリキュール (コワントロー)50ml
  1. シロップを用意する
    グラニュー糖と水を鍋に入れ一煮立ちさせて煮溶かし、冷ましておく
  2. オレンジは皮に切り込みを入れてケースになるようにくり抜き、冷凍庫で凍らせておく。
    くり抜いたオレンジの身から汁を用意する。果汁の甘さによってシロップを加える。なめたときにしっかり甘いと感じるくらいにする
  3. オレンジリキュールを加え、アイスクリーマーにかけてシャーベットを用意する
  4. オレンジの皮のケースに盛る

大正4年 (1915年) 11月17日
京都二条城で各国からの貴賓を招いて行われた大正天皇即位の礼の晩餐会メニューは次の通りです。

  • すっぽんのコンソメ
  • ザリガニのポタージュ
  • 鱒の酒蒸し
  • 肥鶏の被せ蒸し
  • 牛ヒレ肉焼き
  • シギの冷製
  • オレンジと酒のシャーベット
  • 若七面鳥のあぶり焼き、うずらのあぶり焼き添え
  • セロリの煮込み
  • 氷菓

当時のフランス料理の最大級のもてなしは中世のルイ14世時代に確立されたスタイル。コース料理は数種のスープに始まり、数々の魚や肉料理が続き、口直しのシャーベットなどをはさんでメインディッシュのロースト料理、そしてデザートと続きます。そもそもフランス人は大食漢であると同時に、ご馳走を並べることは国王自身の権力を誇示する手段でもあったのです。
フランスで腕を磨いた篤蔵はそれにならって見事な料理を作り上げていきます。この晩餐会に関しては、献立ばかりでなく、食材の産地、酒のリスト、使われた皿、シルバーウエアー、グラス類、料理の完成イラスト、テーブルセッティングにかかる時間、コース料理サービスの全行程タイムテーブル、卓上の花や花器、宴会の料理人やサービスマンの服装、彼らの健康状態、会場見取り図に至るまで事細かに 「大禮記録」(国立公文書館蔵) に書かれています。
今回は、大正天皇即位の礼の晩餐会で出され、当時の完成イラストをもとに忠実に再現したオレンジのシャーベットをご紹介します。小さなナイフの先を使いオレンジの皮に切り込みを入れ、丁寧に身を外します。絞った果汁はシャーベットに。当時冷凍庫はありませんでした。樽に氷を入れ塩と混ぜ、果汁を入れた金属製の筒を沈めます。その筒を手で回し、筒の内側に凍り付いた果汁を何度もそぎ落としてシャーベットを作ります。根気のいる作業ですね。
家にアイスクリーマーがない場合は、金属製のボウルやバットに果汁を入れ冷凍庫で凍らせます。途中で時々泡だて器やフォークを使ってかき混ぜれば同じようなシャーベットが出来ます。ケースになるオレンジの皮も凍らせておきましょう。その中に盛り付ければシャーベットは溶けにくくなります。


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