ドリマ署橋本班 “ハシ”チョウ日記 シリーズ5

vol.4

2012年3月23日(金)

橋本です。

「ハンチョウ5」、第1話の撮影が終わりました。
これから、編集・音楽入れ等のポストプロダクションを経て、
4月9日(月)夜8時に皆さまにご覧いただくことになります。

はあああ、ドキドキ。
毎度のことながら、第1話を放送するまでは緊張が解けません。
特に、今回はね。
はあああああ。

最近、取材を受けるたびに、
「どうして今までの路線を大きく変えたんですか?」
と聞かれるんですが、
実は私の中では、シリーズ5で路線を変えたというつもりは、
ほとんどありません。

毎回毎回、引用ばっかりして申し訳ないんですが、
3年前、「ハンチョウ・シリーズ1」を始める時の日記に、
私はこう書きました。

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(2009年3月16日のP日記より)

私がこの「ハンチョウ」でやりたかったのは、「刑事のドラマ」ではなくて、
「刑事という職業を一生の仕事として選んだ人間たちのドラマ」です。

警察官という職業は特殊だと思うんですね。

まず第一に、自分の生命が危険にさらされる可能性があるという点。
これは消防関係の人たちも同様だと思うのですが、いざという時には他人のために自らの命を犠牲にしなければならない。
だから、この職業を選ぶ時には、相当の「決意」を必要とすると思うんですよね。
「決意」というのは言ってみれば「揺るがない鉄の心」。

第二に、常に「犯罪者」に向き合わなければならないという点。
つまり、いつも「人間の弱さ」や「心の闇」を見つめて、それと1対1で深く関わらなくちゃいけない。
これは、すごく「迷い」を伴う行為だと思います。
突き詰めて考えれば「悪とは何なのか」「善とは何なのか」までさかのぼってしまうから。
「迷い」というのは言ってみれば「揺れ動く風の心」。

警察官は、そんな「決意」と「迷い」の両方を持ち合わせていなければならない。
「鉄の心」と「風の心」。
この二つの間を、行ったり来たりしながら、世の中の平和な暮らしを守るために、来る日も来る日も現場に立つ。
それが、警察官という職業。
そして、その現場のさらに最前線に立っているのが、刑事という職業。

そんな職業を一生の仕事として選んだ人間たちが、どんなことを思い、どんなことに怒り、どんなことに悲しみ、どんなことに喜びを感じて、日々を生きているのか。

「ハンチョウ」というドラマは、そんな等身大の刑事たちの想いを、丁寧に温かく描いていきたいと思っています。
今野敏さんが作り上げた素晴らしい原作小説の世界に一歩でも近づけるよう、
出演者・スタッフ一同全力を尽くして頑張ります。
どうか、最後までよろしくお願いいたします。

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出演者や舞台設定は確かに変わりましたが、
私が「ハンチョウ」というドラマで描きたいことは、
シリーズ5になってもまったく変わっていません。

第1話をご覧いただいた方にも、
同じように思ってもらえるといいんですが……。

では、編集室に行ってきます!

(追伸)
関東地方のみなさん!
来週の木曜日、29日午後3時から、
「ハンチョウ・シリーズ4」の再放送が始まります!
シリーズ5のPRスポットも流れる予定です。
ぜひ、ご覧ください!