ドリマ署橋本班 “ハシ”チョウ日記 シリーズ5

vol.2

2012年3月9日(金)

橋本です。

今日から、ハンチョウ5の公式ホームページがオープンしました。
またしばらくの間、お付き合いのほど、よろしくお願いいたします。

あの震災から、もうじき1年が経とうとしています。
去年の今頃も、私たちは「ハンチョウ」を撮影していました。
去年の3月15日の橋本P日記に、私は次のように書いています。

「こんな状況下で、いったい私たちに何ができるのだろうか、
と先日から自問自答しています。
同じ国に生まれ、同じ時代を生きている人間として、
何か少しでもできることはないのだろうか。

募金する。
節電する。
それは当然のこととして、
でも直接現地に救助に行ったり、
炊き出しをしたりできるわけではない。

当たり前のことですが、
ひとりひとりが、それぞれの与えられた持ち場で、
それぞれの務めを100%果たすしかない。

だから、やっぱり、私たち「ハンチョウ」チームは、
一生懸命ドラマを作っていこうと思っています。

都合のいい考えかも知れないけど、
一生懸命いい作品を作り、
見ていただいた方の心に、
少しでも生きる希望みたいなものを伝えること・・・。
連日悲しいニュースを流し続ける同じ画面で、
見ていただいた方の心を温かくするような、
明日も生きていこうと思わせるような、
そんなドラマを放送すること・・・。

それが今の私たちにできる、
こんな状況だからこそ私たちにできる、
最大限のことではないか・・・。
そう思っています。」

1年前、震える手でキーボードを打った日記です。
24時間流れ続ける震災や原発のニュース映像を前に、
何を書けばいいのか途方に暮れ、
それでもホームページ開設のために、
心の中を絞り出すようにして書いた日記です。

1年経った今、読み返してみて、
その気持ちは少しも変わっていないことに自分でも驚きました。
ひとりひとりが、それぞれの与えられた持ち場で、
それぞれの務めを100%果たすしかない。

ほんとに、そうだ。
だから、テレビドラマというエンターテイメントにできることを、
誠実に、一生懸命、ひとつひとつやっていこうと思います。

今回の「ハンチョウ5」は、設定や登場人物などがこれまでのシリーズと、
ガラリと変わりました。
全くの別物、と思っている方も多いかもしれません。
しかし、「ハンチョウ」という作品の底を流れる水脈はまったく同じものです。
少なくとも、私たちはそう思って「ハンチョウ5」を制作しています。

見ていただいた方の心を温かくするような、
明日も生きていこうと思わせるような、
そんなドラマを放送すること……。

綺麗ごとに聞こえるかもしれませんが、
私たちはそう思って、今日も「ハンチョウ」を撮影しています。