脚本、演出、演者の皆さんの感性が秀逸。
♯1からずっと観させて頂いています。
音楽と映画の知識を身につけてからもう一度観たい作品です。
既婚者なので♯6は身につまされるものがありました。
♯5で幹生さんの声が小さいと知った時、あぁそれで一緒に暮らすうちに真紀さんも声が小さくなったんだなと勝手に思っていました。でも真紀さんも元々小さな声の人で、その小さな声は最初から夫さんだけに聞こえていた。似たもの同士で自分に自信がなくて夢を諦めがちでお互い欠けているところを埋めるように恋に落ちたんだなと感じました。夫さんを器が小さいという人がいるかもしれないけど、スマホに自治会長に電話した形跡があったし、お願いした洗剤を買ってきてくれた。約束してた温泉に一緒に行ったし、浮気もしなかった。 真紀さんは夫さんを支えるために家計簿をつけていた(予想)からこそ8個入りか12個入りにするか相談した。ハンバーグを一生懸命作った。お互いのことを大切に想っていたのに、夫さんがくだらないと思うことが真紀さんの世界では重要だった。真紀さんが鍋敷きに使った詩集や寝てしまった映画が夫さんには宝物でそこを共感することが出来なかったんだなぁ夫婦って修行だなぁと思いました。泣きながらご飯を食べた人は生きていけます。この台詞は実体験なしには書けない台詞だと思います。生きていくのは1人でも大変だけどカルテットの4人は音楽を通して共鳴している。大事な楽器を守ろうとした夫さんと真紀さんもいつか共鳴すると信じています。その小さな声で大きな愛を叫んでほしい。また好きになればいい。元に戻らないなら新しく2人の世界を作ればいい。どうか2人が一緒に生きていけますように。