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天使 2016.3.4 Fri. 23:00

8話の放送が終了しました。
恭子の親友であり、かけがえのない存在だった美和との別れの時間が来てしまった8話。底知れない悲しみと引き換えに、恭子と友彦の2人の時間が再び動き始めます。


美和の最期のシーンのリハーサルは、本番なのか!?と思うほど最初から全力で美和を演じていた水川さん。
そのご自身も「こりゃしんどいね。苦しいよ」とリハーサルを終えるとポツリ…。
長い長い本番を撮り終えてモニターをチェックしているときも「自分が泣いている姿を見て泣けてくる〜(泣)。やっぱりしんどい」と、演じている役を超えて、胸を締め付けられる切ない撮影となりました。その気持ちはスタッフたちも同様で、もうあのワガママな美和を見れないのだと、恭子をワザと苦しめてトモを振り回す美和をもう見れないのだと思うと、胸が苦しく涙を堪えるのに必死でした。


提供の当日なので、お互いが最期だと知りながらの2人だけの会話。幼い頃に仲良し4人組でマネをした動物の顔真似だったり、思い出話だったり、恭子は一生懸命美和を笑わせようとジェスチャーをしてみせていましたね。
そのお芝居の間は、ドラマのなかでも笑顔がこぼれてホっとする瞬間でしたが、実際の撮影でも同じく、綾瀬さんと水川さん初めて挑戦する動物の顔真似に悪戦苦闘で、幼少期のVTRを見ながらひたすら練習している姿はホッコリしたものでした。
恭子のウサギは見るたびに磨きがかかってくるなぁ」と監督。一方の水川さんには「リスはもっと歯を見せてもいいよ!」と指導が入り、思う存分リスを演じてくださったのですが、本番後にモニターをチェックしていた水川さんは「リス全然かわいくないぃ〜(泣)大丈夫ですかね!?」とスタッフたちに尋ねるも「心配ない!かわいいですよ!」と、グーサインをもらっていましたが…納得いかない様子で首をひねっていた(笑)という、ほほえましい瞬間もありました(笑)。


ひと笑いしたあとにじっと恭子を見つめていた美和。ここでは「今までこんなにちゃんと恭子をみたことがないくらいに見つめて」と監督に言われてのお芝居でした。「これで最後…」水川さんご自身も「恭子も見納めだからあまり見ないでおこうか」と本番まであえて目を合わせないでいたようでした。

最後に必ず恭子に伝えておきたかった美和の本音「ずっと恭子になりたかったんだよ」の一言。スタンバイ中に監督からなんとなく「美和は最後にこれをどうしても伝えておきたかったんだよねぇ」と聞かれると「そうそう」と本当に自らのことにあいづちをうっているように返す水川さん。
自らに取り込んで美和を演じていたと思うと、水川さんご自身も本当に辛かった1シーンだったと思います。


台本表紙であるこの“手”…「離さないで」という想いを感じます

すべてを脱ぎ捨てて心から別れを惜しみ、まっさらな気持ちで向きあった2人が笑いあい、思い出話をしている姿は今までで一番美しくみえました。

「わたしを離さないで」においてはいつものことですが、登場人物の視線の動き、表情、声のトーン、ひとつひとつに1枚ではない感情が込められていて、すべてにメッセージがあります。
TBS FREEでもいいですし、録画されている方はぜひ一度だけではなく何度も8話を見返していただければと思います。

次週は9話…最終話につながる重要なお話。

喜怒哀楽…すべてがつまった激動の一話です。

感情の渦に皆さまも飲み込まれぬよう…お気をつけながら、最後のそのときまで見守っていてくださいね!


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