インタビュー

vol1.山下智久さん(白鳥咲人)English

原作はご存知でしたか?

映画化されたものは観ていましたが、原作は読んでいなかったので、このドラマのお話をいただいてから、撮影に入る前に原書を読みました。
原作があるほかの作品もそうですが、原作イメージにとらわれ過ぎないよう、ほとんど読まないようにしているんです。なんとなく視覚的にというか、映像としてはそれなりにイメージしておいた方がいいと思うのですが、特にこの作品に関しては、舞台となる国も文化も違うものなので、そこに引っ張られないようにしたいと考えました。

原作の印象というと?

まずは、人間の裏も表も隠さず描き出しているというところが魅力的だと思います。読んでいてグサッとくるようなくだりもたくさんあり、とても的を射ていると思います。主人公の心の成長も読み応えを感じたところです。
知らなくても良かった部分、それが見えてくることによって良くも悪くも様々なことが起こるものだと思いますが、「それってどちらがいいのだろう?」とか「知らなくても幸せならそれでいいのでは」と、そんなことを考えさせられました。
もしかすると「見えないこと、知り過ぎない方が幸せなのかもしれない…」など、人それぞれ受け方が違いますけど、僕は知りすぎるのもちょっと怖さがあるかと思います。

今回演じる白鳥咲人とはどんな人物でしょうか?

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年齢は28歳ですが、知的障がいを持って生まれて、知能は6歳児ほどしかないという男性です。でも、ものすごくピュアな心の持ち主で、台本を読んでいるときなど、僕が忘れかけている感情などを思い出させてくれる、本当に天使のような真っ白な心を持った人物だと思います。
彼はある想いから「頭が良くなりたい」とずっと願っているのですが、そんなある日、頭が良くなる脳外科手術を受けることになり、それによってグングン知能が発達するのですが、そのことによりいろんなことが彼に起こります。

そんな咲人を演じる上で気をつけたポイントは?

脳外科手術をする前と後では全く違う人になるので、言ってみれば一人二役みたいなもの。外見は同じでも内面は全く違う人になるので、監督と話をしながら撮影していますが、いろいろと探りながらですが、わかりやすいコントラストが付けばいいかなと考えています。
それと、手術をする前の咲人を演じる上で、撮影に入る前に知的障がい者の施設などへお邪魔して、いろんな方とお話をさせていただきました。そこで、まず感じたことが、みなさんすごくピュアで純粋な心を持っているということでした。60歳になるおばあちゃんも、まるで少女のようなキラキラした表情をしながら僕に絵を見せてくれたりしました。言葉が上手く見つかりませんが、本当に純粋な子供の心を持ったまま、姿だけ大人になってしまったという感じでした。
今まで、知的障がいを持った方々にあまり接する機会がなかったので、実際にお会いするとき、多少の不安はありました。でも、実際にお会いしてみると、本当に純粋な心を持った人たちばかりで、それこそ自分が忘れていたピュアさを思い出させてくれた、癒しの時間だったと思います。また機会があれば、ぜひまたお邪魔したいと考えています。

咲人を演じて具体的に苦慮されているところというと?

撮影当初、まず苦慮したのが「ハンディキャップの部分をどこまでどう表現するか?」ということでした。やり過ぎてもちょっと違う風に見えてしまうでしょうし、その逆に抑え過ぎても伝わらないと思うし…。そこは撮影しながら掴んでいくしかなかったので、監督と相談しながらやっています。
また、手術後の後半では全く違う人間になってしまうことも、演じる上で考えなければいけないポイントでした。ただし、別人になってしまったといっても、かつてのピュアな咲人だった部分は、多少は残しておいた方がいいのかと考えつつ、その都度、監督と話をしながら撮影に臨んでいます。
それと、咲人という人物の見せ方の一つとして、手術前の咲人に関しては、髪もセットせずメイクもほとんどしていません。その一方、手術後の咲人は、少しずつキリッとしてくるので、そう見えるよう体重も3キロほど落としました。

脚本監修を担当される野島伸司さんの印象というと?

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僕が子供の頃、『未成年』や『人間・失格』など、野島さんの作品はいくつも観ていましたし、そのときに感じた登場人物たちの友情や切なさ、悲しさ、衝撃的な展開などはすごく印象的です。
この白鳥咲人という人物は今まで演じたことの全くなかった役柄なので、みなさんにいい驚きを感じてもらいながら、子供から大人まで、親子で楽しんでいただければ嬉しいです。友達の大切さや親子の絆など、あらためて気づいてもらえるきっかけとなる作品になればと思いますし、僕自身、野島さんが監修されるこの作品は、一つの節目になるものだと感じています。

最後に見どころと意気込みをお願いします!

今までやったことのない役をやりたいと、ずっと思ってきましたし、これだけ世界中で愛されている名作のお仕事をいただけるというのは、すごく光栄なことだと思い、全力で撮影に臨んでいます。
“白鳥咲人”という役と出会えたことは、かなり難しく高い壁ではありますが、新しい自分に出会えたような気がしています。僕はどちらかというと、それほど感情を表に出さないタイプですが、この咲人という役を通して自分が持っていない部分を表現するというのは、俳優として仕事をさせていただく醍醐味だと感じています。 作品としてはフィクションというかファンタジーの部類になるかもしれませんが、僕としては、実際に起こりうるリアルな物語として、“白鳥咲人”という人物が本当にいるものと思い向き合って演じています。
それと、子供の頃から大人になるまでという人間の成長を、この咲人というキャラクターを通して演じられるのは、すごくおもしろいですね。知らなかったことを知ることで傷ついたりしながら、いろいろと経験して大人になっていくという過程を、この咲人を通してみなさんに共感していただけると思います。

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