戦評:2016リオデジャネイロオリンピック バレーボール世界最終予選

《男子戦評》

男子MAN
【戦評】

5月31日(火):ポーランド戦

JPN
0 { 
22-25
16-25
23-25
 } 3
POL
第2戦でアジアのライバル中国に痛恨の敗戦を喫し、1勝1敗で迎えた第3戦の相手はポーランド。
2014年の世界バレーで優勝し、現在世界ランキングは2位。『世界の壁』211cmの#18マルチン・モジジョネック、世界トップレベルのオポジット#6バルトシュ・クレク、キャプテンで攻守の要#13ミハウ・クビアクらを軸にスケールの大きいダイナミックなプレーが持ち味。
前日の練習はサーブとサーブレシーブの調整を重点的に行った全日本男子。
石川は「サーブの感覚は悪くないので、ミスは気にせず攻めていきたい。自分たちの持ち味であるサーブなどで勝負したい」と勝利に向け、強い気持をのぞかせていた。
この日、日本はスタメンにウイングスパイカー福澤、ミドルブロッカー山内を起用。しかし、高いブロックで厳しいプレッシャーをかけてくるポーランドの前に有効な攻撃を仕掛けられず、中盤でセッターを深津から関田にスイッチした日本。気合いの入った表情で攻める石川は第1セット、スパイク決定率100%の活躍でチームをけん引。
終盤、石川が連続サーブで得点し追い上げると、関田が思い切ったトス回しを見せ、山内のクイックであと一歩まで詰め寄るが、結局、セットを落としてしまう。

好調の石川を軸になんとか一矢を報いたい日本は、第2セットに入ってもミスを恐れない思い切ったサーブでポーランド陣営を戦略的に崩し始める。
#13クビアクを狙った出耒田のサーブがエースとなり、3連続ポイントで5-2とリードを奪うと、石川が狙いすましたショートサーブで得点、柳田がレフトから軟打でポイントするなど日本のペースで試合を進める。しかし、そこからポーランドが猛攻を仕掛ける。#7カロル・クオスがジャンプフローターサーブで徹底して石川を狙いかき乱すと、7連続得点で一気に攻勢をかける。10-14と4点リードで日本ベンチが動き、タイムアウト。
セッターが前衛で、アタッカーが2枚(出耒田、柳田)と攻撃が手薄なローテーションで、なかなかサイドアウトを奪うことができずに、痛恨の9連続失点。
10-16と一気に突き放されてしまう。

そこで、日本は深津と栗山を二枚替えで投入。バックセンターにリベロの永野が入りサーブレシーブをきっちり返すと、柳田が決めてようやくサイドアウトを奪う。直後、柳田が強烈なジャンプサーブでエースを決めると、ブレイクのチャンスを演出し、4連続得点で追い上げる。しかしポーランドは攻撃の手を緩めず、常に攻め続け日本を圧倒。セットを連取する。

後がない日本は、第3セット、粘り強くポーランドに食らいつき、中盤まで1点を奪い合う白熱した攻防となる。
出耒田の速攻や柳田の強打も決まって、終盤には追い上げて接戦に持ち込んだ。しかし最後はミスが続き、ストレートで2敗目を喫した。
負けられない戦いが続く日本、明日からはイラン、オーストラリアとアジア勢との2連戦となる。


南部正司監督
ランキング的にも格上の相手で、簡単にはいかないし、自分たちがすべていいものを出さないと勝負にならないというのはわかっていました。そんな中で通用する部分もたくさん出たと思います。ただ、ネックになったのは、なかなか回らないローテーション。強いブロックに対しても、チームの強みをしっかり出しながら対戦相手とのマッチアップを考え、明日からアジアのライバルチームとあたるので、ベストを尽くしたい。

清水邦広選手
1、2セット目はいいサーブが入っていたが、サイドアウトがとれませんでした。連続点をとられてから、日本は我慢ができなかった。3セット目は、離されることなくついていけたが、サーブが入りませんでした。ただ、サイドアウトは集中してできていた。もう一度確認しながら、明日から頑張りたいと思います。

石川祐希選手
負けて悔しいです。まだ試合は終わったわけではないし、何が起こるかわからないので、明日から切り替えてやっていくしかないと思っています。あとがない状態ですが、まだあきらめていないので、一試合ずつしっかり戦って行けば、光が見えてくると思う。まずは明日全力で戦いたいです。

山内晶大選手
個人的には、思い切りプレーをしようと思ったが、どこか思い切りが足りなかったと思っています。縮こまっていても、自分のプレーはできないし、期待に応えられないと思ったから、思い切りやろうと思いました。自分の長所を生かしたプレーをどんどん出していこうと思ったが、自分の中の歯車が上手くまわらなかったように思います。

関田誠大選手
何としても勝ちたい一戦でした。自分が出て、流れを変えたかったのですが、勝ちにつながらず、悔しかった。相手が誰だろうと自分のプレーをすることに集中しましたが、結果的に負けてしまったので、できていなかったと思います。
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