戦評:2016リオデジャネイロオリンピック バレーボール世界最終予選

《男子戦評》

男子MAN
【戦評】

5月29日(日):中国戦

JPN
0 { 
20-25
22-25
23-25
 } 3
CHN
初戦のベネズエラ戦に3-1で勝利し、幸先のよいスタートを切った全日本男子。
2戦目は共に2008年の北京大会以来となるオリンピック出場を目指すアジアのライバル中国。
200?のエース・チョウ,シン、208?のコウ,キンら200?以上をそろえた布陣で、高さと個人技が光るチームだ。
前日の試合後、中国の印象を聞かれ「今日フランスとの試合でブロックを決めていたので、そこをしっかり注意したい。思い切ってぶつかっていきます」と語っていた石川選手。しかし、その要注意だった高いブロックを攻略できずに敗戦を喫する結果となってしまった。

第1セット、中国に先手を許した日本。柳田、石川に徹底してボールを集め、前後に揺さぶるサーブで日本のサーブレシーブを乱し、高いブロックで攻撃を封じ込め中国が優位に試合を進める。17-21と中国が4点リードの場面でリリーフサーバーに関田を起用。その期待に応え、強烈なジャンプサーブで中国を崩すと、石川が鮮やかなパイプ攻撃で得点し盛り上げるが、中国のブロックに清水のスパイクが阻まれるなど苦しい展開に。最後は柳田のサーブミスでセットポイントを中国に献上し、第1セットを落とす。

第2セットに入っても中国の高いブロック、硬いレシーブの前になかなか流れをつかめない日本だったが、序盤の競り合いから石川のバックアタック、清水のブロックなどで連続得点を奪い8-7と1点リードでファーストテクニカルタイムアウトを迎える。そこから白熱した一進一退の攻防となるが、必死につないだボールを柳田が思い切ってスパイクするも、中国のブロックにシャットアウトされるなど競りながらも突き放せず、さらに石川、柳田共にサーブの調子が上がらず、入れに行ったボールを簡単にサイドアウトされるなど波に乗ることができない。富松、出耒田のミドルブロッカー陣が気を吐き、速攻でサイドアウトを奪うと20-22と2点差まで追い上げ、途中出場の米山がスパイクを決めるなど見せ場も作るが中国の高さと攻撃力を攻略できずにセットを落としてしまう。

続く第3セット、米山をそのままスタートから起用した日本。出耒田、富松が積極的に攻撃を仕掛け得点、米山もスパイクを決めると、13-14の場面で石川のサービスエースが決まる。中盤、一進一退の攻防から再び起用されたリリーフサーバーの関田がエンドラインギリギリにサービスエースを決めると19-17と2点リード。しかし、終盤に23-23と同点に追いつかれると、最後は中国が連続ブロックで得点しストレートで敗れた。
2戦を終え、日本は1勝1敗、勝ち点3の5位。30日の休息日を挟み、31日は2014年世界バレーの覇者、ポーランドと対戦する。


南部正司監督
「正直、サイドアウトがなかなか取れない状況で、苦しめられた試合展開になりました。1対1の状況でも、中国にブロックされてしまい、それによって深津もトス回しも、大胆にできなくなったのが敗因だと思います。残りの試合はサーブが強い相手とばかり。まずサイドアウト率を70%以上なんとか取れるようなゲームを作っていかなければならない。2戦終わって、アジアに負けてしまいましたが、残り5試合あるので、1戦必勝、1点、1セットという気持で戦っていきたいと思います」

清水邦広選手
「自分たちからミスをして相手が思うようなバレーを展開されてしまいました。リードされたとしても、日本のサーブ力で追いつけるはずでしたが、今日はサーブが機能しませんでした。相手のジャンプサーブのスピードはそれほどありませんでしたが、前に落とすサーブで何本かブレイクされてしまいました。こちらがリズム作れなかったのが敗因。切り替えて、もう一回チームで固まって次の試合に臨みたいと思います」

深津英臣選手
「こちらがやりたい前後に揺さぶるサーブを相手にやられてしまい、波に乗れませんでした。サーブの工夫が必要だと思いました。とにかく気持を切り替えて、全員で雰囲気作りが大事だと思います」

柳田将洋選手
「自分を中心にサーブで攻められずに、ブレイクも少なかったです。僕自身、今日はすごく反省して、明後日は切り替えて、ポーランドではサーブから攻められるように心の準備をしていきたいと思います」

石川祐希選手
「自分たちのやりたいバレーを相手にされてしまいました。逆に自分たちはサーブが機能せず、そうなったときにはサイドアウトをしっかり取っていかないといけないなというふうに感じました。まだ試合はあるので、切り替えて明後日から臨みたいと思います」
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