戦評:2016リオデジャネイロオリンピック バレーボール世界最終予選

《男子戦評》

男子MAN
【戦評】

5月28日(土):ベネズエラ戦

JPN
3 { 
26-28
25-20
25-19
25-19
 } 1
VEN
見事、出場権を獲得した女子に続け!
いよいよ全日本男子チームが挑む『リオデジャネイロオリンピック世界最終予選』がスタートした。
リオ五輪出場に向け絶対に落とせない試合が続く。開幕を前に行われた記者会見で「選手たちには平常心で自分の力を信じて戦いなさいと話しました。一戦必勝でリオの舞台に立ちたいと思います」と南部正司監督は強い決意を口にしていた。
初戦の相手は、南米大陸予選2位となり2大会ぶりのオリンピックを目指すベネズエラ。

第1セットから激しい攻防が続く、序盤、清水のスパイク、ミドルブロッカーの出耒田、富松のクイックで得点する日本。しかしベネズエラもエース#10ケルビン・ピニュルアを中心とした攻撃で得点しリードを奪う。中盤、柳田がベネズエラのブロックをうまくかわした絶妙なスパイクを決めると、石川がベネズエラのエース#10ピニュルアを見事一枚でシャットアウトし盛り上げるが、ベネズエラの高い攻撃力とブロックの前に連続得点を奪うことができない。
15-17と2点リードを許した場面で石川が鮮やかなスパイクで得点し、1点差に詰め寄ると粘るベネズエラのミスを誘い17-17の同点に。そこからはサイドアウトの応酬となり終盤までもつれる展開となるが、先にセットポイントを握ったのは日本。清水のパワフルスパイクで得点、しかし直後、ベネズエラがクイックを決め、ジュースに。石川のライトからの攻撃をシャットアウトしたベネズエラが25-24と一歩リードすると、日本の粘り及ばず清水のスパイクがブロックされ第1セットをベネズエラが先取する。

第2セット、開始早々、石川のサービスエースで得点を奪い、鮮やかなパイプ攻撃で連続得点、さらに、強烈なサーブをベネズエラコートに突き刺し3−0とリードを奪った日本。柳田がスパイクにブロックに活躍し波に乗った日本が8−3でファーストテクニカルタイムアウトを迎える。しかしベネズエラも追い上げ、#3フェルナンド・ゴンザレスの攻撃や#10ピニュルアのサービスエースなどで8−9と1点差に詰め寄る。日本は、出耒田のクイックをシャットアウトされると、サービスエースを奪われ10-11と逆転されてしまう。
その後、ベネズエラに連続得点を許し、チャンスがつかめない日本だったが、柳田が技ありスパイクを連発、清水のサーブで崩し富松がダイレクトスパイクを決めて18-17と逆転に成功。すると、清水のスパイク、出耒田のブロック、清水のブロックと3連続得点を奪った日本がセットを奪い返す。

第3セット序盤、日本がリードする展開からベネズエラ#3ゴンザレスの強サーブを攻略できず5連続点を奪われ苦しい展開から、出耒田が連続ブロックで得点し9−8と逆転する。その後も怒涛の攻めを見せる日本は、好調の出耒田のクイック、清水のサービスエースなどで16-11と5点リードでテクニカルタイムアウトを迎える。深津もミドルブロッカー陣を効果的に使うトス回しでベネズエラを翻弄すると清水のサービスエースでセットポイントを奪った日本がセットを連取する。

第4セット、柳田が爆発する。強烈なサーブでベネズエラを圧倒するとその後もサーブで攻めて相手のミスを誘い、試合を優位に進める。中盤、石川のパイプ攻撃で連続得点を奪うと波に乗り、富松のブロックで16-11と5点リードでテクニカルタイムアウトを迎える。終盤は傳田、山内、関田ら若手を投入した日本が得点を重ね、ラストは清水がスパイクで締めくくり、初戦白星スタートを飾った。

南部正司監督
「スタートダッシュが大切と位置づけてきたので勝つことができてよかったです。」
「前日の練習では硬さは出なかったが、試合になると出てしまいました。1セット目、ブレイクを取ったシーンもありましたが、サイドアウトを取れずに回せない、ミスが目立つ、被ブロックというパターンでリズムを作ることができませんでした。2セット目も嫌なムードもありましたが、最初から最後までしっかりと調子がよかった柳田がチームの流れを切り替えてくれた。そこから清水が少し当たりだしたと思います。今日はもう終わったので、いいところだけを明日の試合につなげたいと思います。」

清水邦広選手
「スタートはみんな(緊張からか)硬さが出ました。プレッシャーがかかる中、いつものバレーができない状況に陥ってしまいました。第1セットの最後に勝ち切れなかったところは、自分の不甲斐ないプレーが出たから。それ以降の2、3、4とセットを重ねるごとに日本のいつも通りのバレーができようになりました。そういった意味では、今日は3−0で勝てた試合だったと思いますが、勝ち点3を取れたのはすごく大きかったと思います。」

柳田将洋選手
「初戦ということで僕自身も硬さもあって思うように体が動かない中でのプレーでしたが、セットを重ねるごとにどんどんムードがよくなるような雰囲気の作り方をしていくことができました。それが2、3、4セットといい結果につながったと思います。
明日はアジアの強敵・中国ですが最初からいいところを出していけたらと思っています。」

石川祐希選手
「今日は1セットを取られましたけど、勝ててよかったと思います。自分個人としては、すべてのプレーがまだまだ課題があるとわかった試合でした。修正して、明日からの試合はとにかく思い切りよく臨みたいと思います。」
TBSバレブー
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