金曜ドラマ『リバース』

インタビュー

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谷原明日香役 門脇麦さん

この作品のお話を聞いたときの感想というと?

連続ドラマ自体、一年ぶりですし、ミステリー作品も連ドラでは初めてのことでしたので、新しいものに挑戦できるという感覚がありました。

湊かなえ作品の印象というと?

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男性の作家さんも女性の作家さんも、多くの方がミステリー作品を手がけていると思いますが、どちらかというと、私個人的には女性作家さんの方が、湿度が高いという感覚がありまして、特に湊作品は高い湿度を持ったものだと感じています。ジメッと、そしてゾクッという感じがすばらしいと思います。

演じている谷原明日香とはどんな女性でしょうか?

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私が演じる明日香という女性は、村井の妹で、今は谷原と結婚し、子供が1人います。10年前の事故当時は高校生、そしてその時は広沢に想いを寄せていて、事故現場にも居合わせていた、という役どころです。撮影に入る前、衣装合わせのときに監督から、「明日香の罪は事件に関することを黙認してきたことだ」と言われていました。あの時の事故現場に居た人それぞれに“罪”があると思うので、明日香が背負っている罪の部分を大切にしながら演じていきたいと思っています。
今までは割りと自分に近い、等身大の役を演じることが多かったのですが、妻でありお母さんであるという役は、それだけで冷や汗をかくくらい背伸びをしているところがあるので、気を緩めて子供っぽくならないよう、すごく気をつけているところです。
それと、このドラマは群像劇の一面もありますが、私が演じる明日香はそれほど登場する人物でもないので、何かさりげないシーンでも、印象に残る何かを置いていかなければいけないと、日々、意識して撮影に臨んでいます。

撮影現場の様子はいかがですか?

明日香は各話ピンポイントでしか登場しないので、各シーンの前後の流れの感じや空気感など把握がしづらいところもあって、撮影現場へ入るたびに多少の不安を感じるところもありますが、監督はじめ演出部さんや周りのスタッフさんがしっかり道しるべを示して下るので、信頼を置いて安心して現場にいられます。雪山の中、共に闘ったというベースがあるためか、現場の雰囲気もとても良くて居心地が良く、重いシーンも多いのですが、現場に行くのがいつも楽しみです。
明日香の立場上としては、夫の谷原を演じる市原隼人さんや、兄の村井を演じる三浦貴大さんと一緒のシーンが多いのですが、市原さんは実際にお父さんということもあってか、娘役の古田結凪ちゃんと接するのがとても上手なんです。結凪ちゃんも人見知りすることなく接してくれるので、家族のシーンの撮影の合間は、いつも3人でワイワイとしています。結凪ちゃんがいてくれることで、お母さんの役を何となくでも掴めていると思います。三浦さんは今回で4回目の共演となることもあって、本当にお兄ちゃんのような感じでいてくれる存在です。一緒にお芝居をしていて、とても安心します。

雪山で迎えたクランクインで思うことというと?

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私は、ほぼタクシーの中にいたので、皆さんのような苦労はほとんどしていませんが、最初に雪山シーンの大変な撮影をしたことは、とても良かったと思います。10年前の雪山のシーンは、この物語の基盤になるところなので、先にそれを経験したことで現代のシーンを演じる気持ちも違ってくるでしょうし、それこそ出演者とスタッフさんの結束力も高まったと思います。
顔に雪を吹き付けられると、冷たいじゃなくて痛いということに気がつきましたし(笑)、本当に芝居どころじゃないという感じで、皆さんギリギリのところで撮った映像は、とてもリアリティーがあると思います。

最後にこのドラマの見どころをお願いします

ミステリー作品ではありますが、それ以上に人間模様がしっかり描かれている作品です。登場人物それぞれがフューチャーされているので、明日香を含めて彼らが過去とどう向き合い、どの様な未来を選択して進んで行くのか。ミステリーとしてハラハラしながら見るという楽しみ方はもちろん、登場人物の行く末を一緒に見守っていきたくなるようドラマになっていると思うので、その両方を楽しんでいただけたらな、と思います。

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