今回は、「ザ・コメディ」 です。かつて僕はコメディをずっとやってきましたが、“脚本” と “役者” と “演出”、この3つのどれも欠けたら成立しません。それが今回は倉本聰先生・西田敏行さん・石橋冠監督と3本柱が見事に!本当に楽しい作品ができました。
かつての日曜劇場時代、倉本先生が書かれた北海道放送制作の1話完結の素敵なドラマがあって、僕が入社した当時次々放送していました。今回この企画を立てたときその印象があって、倉本さんには絶対書いて欲しいという思いがありお願いしました。そうしたらまさかこういうコメディを書いていただけるとは思っていなくて、そういう意味では意外性もあったし、『おやじの背中』 の中でも異色な作品になったので視聴者の皆さんにも楽しんでいただけるかなと思っています。
今回はあてがきではありません。キャスティングについては60代でコメディができる人… これは西田さんに勝る人はいない!と思いお願いしたところ 「こういうのに出たかったんだ」 と快く引き受けてくださいました。
核家族が多い今、今回のような大家族ものはすごく新鮮。「大家族もいいな」 と思ってもらえるドラマです。それから終わった後ジーンと来るストーリーになっていて、プロデューサー冥利に尽きるいいドラマができたと思います。