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〜10人の脚本家と10組の名優が贈る、10の物語〜

2014年7月13日スタート日曜よる9時

インタビュー

西田敏行さん(第三話「なごり雪」出演)

「 なごり雪 」 をやるにあたり感じたこと

最近のテレビドラマを見ると、どうも警察や医者、銀行員に偏り過ぎている気がしますね。世の中に3つしか職業がないのかと思うくらい (笑)。なので、多種多様な人物を描いていた昔のテレビの世界をもう一度立ち上げようという八木プロデューサーの勇気に打たれまして、オファーをいただいたときに 「ぜひやらしてもらいたい」 とお話しました。また “脚本家のレジェンド” 倉本聰さんの脚本も俳優として非常にメリットがあると思いましたし、しかも監督は 『池中玄太80キロ』 でご一緒していた石橋冠さん。もう願ったり叶ったりです。

撮影に入ってみて

こういう匂いのドラマ、最近なかったなと思いました。そしたら、倉本さんはまだ鉛筆で自分の筆圧で、選りすぐった言葉で本に書かれているとのこと。僕は日頃アドリブで台本通りにやらない俳優の代表として言われていますが (笑)、今回は一言一句、“てにをは” も間違わないように頑張っています。

石橋冠監督について

俺が惚れ込んだ監督だけあるな、という思いでいつも見ています。やっぱり人間をどういう風に見るか。人間を俯瞰して見たり、あおって見たり、いろんな角度で見られる方です。慈愛を持って人間を見つめている、そういうところが冠さんのすばらしいところですね。人間を愛おしいと思っていないとできないことで、とても大事なことだと思います。

やってみて手応えは?

今は事件起きて、死体が見えて… それで推理したり捜査するドラマが多い。でも実際はそんなに身の回りで事件は起きないですよね。今回は、老いという自然の流れの中で、その老いていく自分を客観的にしかもコミカルに、老いることも楽しからずや、みたいな思い。僕も一生懸命生きてきまして、「人生で最後にやり残したことはなんだろう?」 と考える時期にきているので、そういう男の、父親の思いを非常にコミカルに重くなく書いてくださっています。僕はジャックレモンが好きなんですが、彼が昔やってたコメディのニュアンスもちょっと感じています。

今回の役で意識したことはありますか?

共演者が、もう素晴らしい人ばかり!お互い子供の役でも妻の役でも自分の中の金次郎へのリスペクトを持って接してくれるので、金次郎という役を演じるというより、自分自身の胸を開いて見る感じの思いといいますか。自分の中にある金次郎を楽しんでいますね。

西田さんが今だから見せられる、また見せたい父親像は?

最近ニュースでも、なんとなくきな臭いというか人間関係もギシギシしていて、あまりにも命が軽んじられてる傾向が強い気がしているんですよね。
同じ時代に生まれた人間同士なのに、命をたたえ合うというか楽しみ合うというか、人生を面白がるっていうか… そういう人たちが稀有な状態。人生を苦しんでいることばかりが目につく感じがするんですね。だからちょっとした考え方の差で、「いくらでも人生って楽しくもなるし愉快にもなるもんなんだよ」 と、声高にではないけど、みんなにもう一度確認してもらいたい。最近は人が悩んだり苦しんだり追いやられたり… でもそこで逆転するみたいな面白さをドラマに感じているところがあるんだけど、もうちょっと面白がり方っていろんな種類があっていいんじゃないかと思うんです。みんなやられたらやり返す、倍返しだけじゃない (笑)。もうひとつ面白がり方をね。

西田さんにとって 「おやじの背中」 とは

おやじの顔より背中にいろんなものを感じると、そういうおやじを演じたいなと思うし、自分の家庭においてもそういうおやじでいたい願望はありますね。「役者も背中で芝居をできたら一流」 という言葉がありますが、背中って非常に表現しづらい人間のパーツ。でも背中で饒舌にものが言えたらなと思っているし、背中でものをしゃべらないと本物のおやじとは言えない気がします。

視聴者の皆様にメッセージをお願いします。

テレビドラマの見方は時代と共に変化しつつあります。家族団らんで見るということは今おそらくなくなって、個々で見るようになってると思うんですね。
だから 「家族団らんでご覧になってください」 とは僕はあえて言いません。一人一人で 『なごり雪』 を見たときに家族ってどんなに大事なのか確認してみてください。そして見終わった後居間に行って、俺にはこんなお父さんがいたじゃないか、私はお父さん嫌ってたけどいい横顔してんじゃん (笑)、みたいに自分の家族を再確認したり家族団らんで語り合っていただいてもいいですよね。それでこのドラマが大当たりして、今後各局おやじドラマばっかりになると思いますね (笑)


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