役所広司さん (以下、役所) 楽しい脚本だし、父も娘も陽気でたくましい人たちなので、やっていて楽しかったですね。僕には娘はいないんですけど、これだけ会話する父娘ってなかなかいないと思う。しかも体をぶつけ合ってスキンシップもバッチリで (笑)、“こんな親子なんかいいなあ” と思えるドラマじゃないでしょうか。
満島ひかりさん (以下、満島) 監督も同じことをおっしゃっていてビックリしたんですが、脚本を読んだとき 「なんてエロティックなんだ!」 って思ったんです。私にとって父は最初に結婚したかった人で、一番憎むべき存在でもあって、いろんな感情が入り混じる存在です。父とはスキンシップも会話もよくしますけど、娘に触れる前って、いつも躊躇があるんです。「 (触って) いいかな 」 って。ここが父と娘の不思議な関係だと思うんです。
きっと鶴橋監督もそこをわかって色々撮っていたんじゃないかなーって。ドラマには一言では語れない親子が映っていると思います (笑)