——今回演じる矢神佐代はどのようなキャラクターととらえていますか?
矢神家の養子で、銀座の高級クラブでママをしています。第5話で矢神家の元当主である康之介さんの愛人であったこと、康之介さんとの息子が勇磨さんであると発覚しましたね。ただ、どのような経緯で佐代さんが勇磨さんと共に矢神家の養子になったかは分かっていないので、謎が多い人物だなと思っています。
——台本を読んでいかがでしたでしょうか?
原作のミステリーの面白さはそのままに、毎回、登場人物の過去や裏の顔が明らかになったり、原作にはない事件が起きたり、次の回が待ち遠しくなる脚本です。伯朗さんの妄想を見るのも楽しみです(笑)。
——佐代も遺産を狙っているのでしょうか?
おそらく佐代さんも矢神家の遺産を狙っていると思います。矢神家の一族はそれぞれ何かを目論んでいたり、さまざまな罠を仕掛けているんですが、佐代さんも何かを企んでいそうですね。
——ということは、矢神家の一族はみなさん、敵だと?
矢神家の一族だけではなく、自分以外はみんなが敵だと思って生きてきた人かもしれませんね。でも、その一方で、人とのつながりも求めずにはいられなかったのでは、とも思います。
——勇磨は佐代の息子と判明しましたが、敵でしょうか?味方でしょうか?
血を分けた親子なので、敵だとは思っていないと思います。ただ、親子で似ているところがあり、お互い一匹狼的な生き方に慣れているので、子どもの立場からすると敵に思えてしまうことがあるかもしれません。
——妻夫木さんの印象はいかがでしょうか?
妻夫木さんとは以前、CMでご一緒させていただいたことがあって。その時と変わらず、穏やかで優しい方です。几帳面で、ミスをしない人、というイメージがありますね。今回、少しダメなところがありつつも、いろいろな人に正直に対応していく伯朗さんはとても魅力的で、毎週感動しています。
——吉高さんはいかがでしょうか?
吉高さんとは映画で共演したことがありまして。そのとき吉高さんは高校生から社会人まで幅広い年齢の役を演じていましたが、本当に可愛い方で。屈託のない明るい笑顔を見せてくれる、ある意味、“危険な”カワイイ人です(笑)。お会いした際、吉高さんが「『テセウスの船』見ていましたよ」と言ってくださり、とてもうれしかったです。
——勇磨を演じるディーンさんと共演された感想も教えてください。
ディーンさんはとても格好が良いのに面白くて。可愛らしい一面もあって、頼りたくなってしまう俳優さんです(笑)。今回はあまり親子ということを意識せずに演じていますが、親子を演じられて光栄です。
——最後に、ドラマをご覧になる視聴者の方にメッセージをお願いします。
原作にはない矢神一族の過去が少しずつ明らかになっていきます。謎はどう解明されていくのか、解決した後の人間関係はどうなっていくのか、私も楽しみです。毎週ご覧になっていただき、ちょっとずつびっくりしてください。