——今回演じる矢神波恵とは、どのようなキャラクターですか?
兄・康治が療養中なので、代わりに矢神家をとりまとめている女性です。遺産を巡る物語の中で、矢神家を牛耳っている、いろいろな鍵となる人物でもあります。
——伯朗や楓にとっては怖い存在になりそうです。
怖く映っていればいいなと。私に限らず矢神家の一族は、みなさんが一癖も二癖もあるので、誰もが怖く映るんじゃないでしょうか(笑)。その中でも波恵は今の矢神家を仕切っている存在なので、一番怖く映るかもしれません。
——矢神家は一癖も二癖もある人ばかりですか?
みなさん、腹の内を明かさないので、同じ家族なのにお互いの本心をうかがい知ることがないまま暮らしています。常に気が抜けない状態です(笑)。
——矢神家が集合するシーンは見ごたえがありそうです。
そうですね。私もこういうシーンにはほとんど遭遇したことがないんですが、ちょっと独特の雰囲気があります。ものすごく大きなテーブルを囲んで、贅沢なスペースに集まり、食事をしたり、お茶を飲んだり。普段の日常では考えられないような生活をしています。まぁ、それはそれで面白いんですけどね(笑)。ただ、私がみなさんに説明するセリフがとても多くて。みなさんの名前や関係性も覚えなければいけなく、楓さんに親族を紹介するシーンの撮影は緊張しました。
——妻夫木さんとの共演はいかがですか?
個人的にはすごく久しぶりの共演となるので、とてもうれしくお仕事をご一緒させていただいております。妻夫木くんが10代のときから知っているので、公私ともに仲が良くさせてもらっていて。おうちに遊びに行ったこともあるんですよ。波恵さんと伯朗さんは敵対しているので、「仲の良さが出ないよう、お互いにがんばりましょう」と撮影が始まる前、お話ししました。いつ会っても変わらず真摯に役を務めている妻夫木くんを見ると、うれしい気持ちになります。
——吉高さんとの共演はいかがですか?
吉高ちゃんも全然変わっていなくて、相変わらず愛くるしいです。楓さんはちょっと飄々としたところもあり、ミステリアスなところもあるので、すごくぴったりな役柄。彼女自身がそのようなところがありますからね。妻夫木くんと吉高さんのコンビネーションの画がすごく良いので、見どころのひとつだと思います。
——波恵の衣装は常に着物です。
毎回、ピシッと美しく着付けていただいています。現代劇で着物を着て通す役は生まれて初めてで。着物を着ると、ちょっとピリッとなって背筋がシュンとなるので、波恵という役にはちょうど良かったのかなと思います。
——最後にドラマをご覧になる視聴者の方にメッセージをお願いします。
矢神家は、まさに誰が味方で誰が敵なのか分からない状態。誰もが謎を秘めていますので、ぜひ最後までご覧になってください。