『居酒屋もへじ』

水谷豊&石井ふく子 第6弾!

インタビュー

松坂慶子さん インタビュー

(写真)

―台本を読んだ感想

とっても素敵な台本でしたので、あっという間に読んでしまいました。 石井ふく子先生、作家の黒土さん、清弘監督の熱い想いが台本から伝わってきて、大事なお子さんを預かったような気持ちになり、“しっかり演じなきゃ”と責任を感じました。
東京の下町・根津にある居酒屋のお話なのですが、温かくて、癒されて、こういうお店が実際にあればいいなあと思いましたし、主演の水谷豊さんとは、初めてお仕事をご一緒するので、とても楽しみにしていました。

―撮影に入られていかがでしたか?

本読みの際、とても緊張していたのですがセリフを合わせているうちに打ち解け、「居酒屋もへじ」の世界観が見えて、緊張から面白さに変わってゆきましたね。リハーサルも丁寧に行うので、思っていたよりも緊張せずスタジオに入ることができました。それにね、水谷さんが温かい雰囲気を作ってくださるんですよ。寡黙なんですけど、“心”を感じるんです。「大丈夫、大丈夫。一緒にやろう」と全体をご覧になっていてね、出すぎず、引っ込みすぎず、みんなを存分に生かしてくれる。いい状態の現場を作ってくださるのでリラックスしてお芝居が出来ましたし、演技の上では筋が1本通ってらっしゃるので迷いがなく、とても勉強になりました。

―水谷さんとは、初共演なんですね…。

初めてなんですけどね、共通点がたくさんあるんです。
私も水谷さんも児童劇団の出身で、同じ歳、7月生まれの蟹座A型。
いっぱいあるでしょ(笑)。だから、水谷さんとは初めてのような気がしなくて…。
学校の先生やお兄さんのような親しみを感じました。

―演じられた佐伯陽子はどのような人物ですか?

山形出身。働き者のお母さんに育てられているので、陽子さんも働き者。結婚して東京に住み、息子がひとりいる。男の子のお母さんなので、私自身よりも活発なお母さんなんだろうなと想像しています。
基本的には、“前を向いて生きていこう”としている利発な人なのですが、色々な事情があって「居酒屋もへじ」へやってくる。あとは放送をご覧になっていただきたいのですが、最後の陽子のセリフや、ナレーションが心に沁みるんですよ。人間は一人ぼっちじゃ生きられないな、人との絆が生きていく気力になるんだなと…。家族って血の繋がりじゃなくてね、心と心が繋がっていることが大事なんだなと。血の繋がった家族だからと安心して、おざなりにしたり、ほっぽいたりしてはいけないんだなと反省させられました。家族とは、心と心を大事にして関わらないといけないと思わされたドラマでした。

―最後に、視聴者のみなさまにメッセージをお願いします。

人と人との繋がり、心の温かさが、じわーっと溢れてくる作品です。手と手を取り合う、心と心で接するというのは人間の原点なんですね。物ではなく心。それを改めて『居酒屋もへじ』から感じました。心に潤いを与えてくれる、大事なことを気づかせてくれるドラマですので、ぜひご覧いただけましたら嬉しいです。

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