中村蒼さん/磐台 悠真役
最初に“復讐劇”と聞いたときは、なにか重苦しいお話かと思いましたけど、第1話の台本を読ませていただいて、それほど重苦しさは感じず、嫌なお話ではないなと感じました。もちろん、上野樹里さん演じる水野明日美先生の生い立ちは悲しいものですが、エンターテイメントとして楽しめる作品だと思いました。
大体のドラマにおいて、第1話の場合は登場人物を紹介するくだりがよくあると思うんですけど、このドラマに関しては、第1話から六平直政さん演じる蛭子さんと、藤原紀香さん演じる伊達さんへの復讐が描かれていて、すごくテンポがいいなと思いました。それと並行するように、登場人物の紹介もさりげなくされていたのも、すごくスピード感があって、台本を読んだときよりもさらにハラハラドキドキする気持ちを感じながら僕自身、第1話からすごく楽しめました。
明日美先生も、まったく嫌な人には見えないし、むしろ強くて綺麗だなと感じる瞬間がたくさんありましたし。僕が今まで思い描いていた復讐劇とは、また違ったところが、すごく新鮮でした。
このドラマの登場人物の中では、唯一と言っていいほど純粋で真っ直ぐな性格だと思うのですが、そこをムリに全面へ出そうとは考えていなくて、まずは悠真を自然体で演じられればいいなと考えています。そうすることによって、ほかの悪いお医者さんたちのキャラクターが際立ってくると思うので、自然体に見えるよう意識は常にしています。それと、小児科の先生ということなので、なにか優しい雰囲気は纏っていられればいいなと考えています。
悠真と明日美先生のシーンは、大体は和やかな雰囲気が多いんですけど、それ以外のシーンでは明日美先生のスイッチが切り替わるので、そのギャップというか、上野さんの切り替わりを間近で感じられて見られるのは、僕にとって良い経験だと思っています。それと、看護師の星野美羽さんも一緒になるシーンが多くて、美羽さんを演じてらっしゃる栗山千明さんともよくご一緒させていただいています。元々、栗山さんにはクールなイメージがあったのですが、実際は元気で明るい方だったので、一緒に演じられて楽しいです。 それと、悠真の父親でもある磐台教授を演じてらっしゃる岩城滉一さんも、すごく楽しい方です。時々、磐台教授のような怖さみたいなところも感じるんですけど(笑)、テレビ業界の昔話や趣味のことなど、いろいろとお話してくれます。「役者だけに没頭するのではなくて、趣味やいろんなことを経験することで演技の幅も広がるから」といった感じでアドバイスもいただいています。
見どころはたくさんあると思いますが、僕が演じる悠真に関して言うと、明日美先生と美羽さんとの三角関係が、これからはっきりと見えてきます。悠真は明日美先生への想いを募らせてくるでしょうし、その一方で美羽さんの悠真への気持ちを聞かされている明日美先生は、美羽さんに対していろんな葛藤も出てきます。三名それぞれの立場や想いがあって、そこが普通の三角関係とはまた違って感じていただけると思うので、そこは見どころだと思います。
それと、最初は割りとスムーズに復讐ができていましたが、第4話でご覧になった通り、明日美先生の復讐劇も一筋縄ではいかなくなってきて、それに伴ってドキドキ感もさらにアップしてくると思います。そのほか、悠真と磐台教授の親子としての関わりというか、今までほとんどなかった二人の会話のシーンも増えてきます。
先ほどの三角関係や悠真と磐台教授の親子関係、そして明日美先生の復讐劇と、これからもっと見どころが増えていきますし、それぞれのエピソードが絡み合ってさらに展開していくので、ぜひこれからも見逃さないでお楽しみいただけるとうれしいです。