オダギリジョーさん/西門 優介役
まずは、オリジナルのシナリオで勝負するという潔さを感じました。最近は原作ありきなものが多い中で、こうしてオリジナルなもので伝えたいことを伝えるという姿勢に共感しましたし、応援したい気持ちが強くありました。と言うのも、高橋プロデューサーとは結構前からの関わりで、元々同年代ということもあって、仲良くしてもらってたんですよ。久しぶりに一緒に仕事できるのがうれしかったです。復讐劇というジャンルは、テレビドラマでは決して多いとは言えないですし、個人的にも今まで関わったことがなかったと思うので、新しい経験ができるということも、自分にとって楽しみなところです。
まず、西門は明日美の見方なのか、それとも敵なのか? というところから物語に絡んでくるので、そのバランスは意識していました。このシーンでは、味方のように見えるけど、別のシーンでは敵かもしれない…と、その両方に取れるよう、観る方の受け取り方でどちらにも感じられるようにしたいなと思っていました。
第3話以降は、西門の考えや気持ちがはっきりと描かれるので、それ以降は、また微調整していきながらキャラクターを膨らませていきたいと思っています。
とても良い雰囲気だと思います。上野さんはとても真面目に取り組まれていて、作品に対しての向き合い方も誠実だし、ご自身の考えをしっかり持って、話し合いながら大切に育てていこうとする姿勢はとても信頼出来ます。僕も、自分が関わる作品については、自分の考えや意見をキチンと話し合いたいタイプなので、上野さんの姿勢にはシンパシーを感じていますが、この作品を生み出した高橋プロデューサーや演出を務める塚原監督をはじめとしたこのチームが持つ“良いオリジナル作品にしたい”という意識とも共鳴できていると感じています。ベストを探しながらクリエイティブな空気の中に身を置けて、僕自身ものすごく居心地が良いですね。みんな同じ方向を向いていると感じることの出来る、とても良い現場だと思います。
他の共演者の方々も面白い方ばかりで、とても楽しい現場です。岩城滉一さんや國村隼さん、尾美としのりさんとのシーンが多いのですが、先輩方は普段はくだけた話をしてくれますが、芝居になると一転、僕らが出せない重みのようなものを見事に作ってくださるので、その説得力はこの作品の大きなポイントになっていると思います。とにかく、みんなで話し合いを大切に、少しでも面白い、少しでも人の心を動かせる作品にする為に、力を合わせている。そんな現場ですね。
僕自身、ドラマをご覧のみなさんと同じで「この先、どうなっていくんだろう…」といった感じで、新しい台本が届くのを楽しみにしています。いろんな見どころがあると思いますが、まずは、上野さん演じる明日美が、痛快に復讐をやり遂げてくれることを期待しています。大学病院の医師や教授という頭脳明晰な人たちを敵に回して、知性と行動力でねじ伏せなきゃいけないわけですからね、どうやって復讐を展開していくのかすごく楽しみですし、そんな明日美に対して、西門はどう関わっていくのか?西門の過去や今後の関わり方も楽しみにしていただけたらと思います。みなさんも一緒に、この先どうなっていくのか予想しながら、最終回まで見届けていただけると嬉しいです。