
坂留署の廊下で慎司(中川大志))は、刑事の結城(高橋克典)に父親の弘幸(田中哲司)を殺害したのは自分だから母・淳子(石田ゆり子)を返して欲しい、と言い出す。その場にいた良幸(安田章大)と比奈子(宮﨑香蓮)は絶句するしかなかった。その話を聞いた淳子は、結城に慎司に会わせてほしいと錯乱したように懇願する。
良幸と比奈子は、慎司を引き取るために親戚の晶子(堀内敬子)の元に身を寄せることにしたのだが、晶子の夫から2,3日したら出ていって欲しいと言われてしまう。そんな折、結城から電話がかかってくる。本人の強い希望で、慎司が晶子の家ではなく児童養護施設に身を寄せることになったと知らされる。良幸と比奈子が、真弓(鈴木京香)の車で児童養護施設にやってきたその時、出迎えた施設職員に、結城が慎司を託していた。慎司は、駆け寄る比奈子らに気がつくのだが振り返らず、職員と共に屋内に入っていくのだった…。
同じ頃、志保(吉田里琴)たちに囲まれながら下校する彩花(杉咲花)。その表情はうつろだった。めまいに襲われ立ち止まった彩花の鞄を志保は突然奪い取り、川に向かって放り投げた。その鞄を取りに行けと命令する志保。川に浮かんでいる鞄をじっと見つめていた彩花は、川へと入り始めていった。その時、良幸と比奈子らと別れて家路へと向かっていた真弓の車が通りかかる。真弓の視界に川に入っていく女の子の後姿が見え、それが彩花だと気がつく。全力で走っていく真弓だったが、どんどん川に入っていく彩花の背中が見える。真弓の呼びかけに彩花は足を止め、ゆっくりと振り返るが、生気のない目で真弓を一瞥すると再び歩き出すのだった…。
2013年、事件八日後。
真弓は高橋家の家屋を見つめていた。ビラに書かれた心ない言葉たちに向かって毅然とした顔つきで歩み寄っていき…。