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インタビュー

谷 優里亞役 吉本実憂さん

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このドラマのお話を聞いたときに感じたことというと?
 いわゆる学園モノへ出演するのが初めてだったのですが、オーディションを受けるときに、どんなお話になるのだろう? と思ったのと同時に、よく青春ドラマの設定で“陰のある人物”が登場しますけど、その陰のある役を演じてみたいと考えていました。それから、幸運なことにオーディションに合格させていただいた上に、心に闇を抱えている谷優里亞という役をいただき、とても嬉しかったです。
 オーディションのときに歌の練習もさせていただいたのですが、私、カラオケで歌うのが好きで、その癖で自分が気持ち良い歌い回しをしてしまったとき、カラオケと合唱とでは歌い方が違うということを初めて知りました。合唱の場合、歌の節回しはぜずに、音程を均一に取りながら歌うということを教えていただいたのですが、これは難しいなと考えてしまいました。

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今回演じられる谷優里亞という生徒はどんな人物でしょうか?
 シンプルに言えば、表と裏の“二つの顔”を持っている女の子です。学校での顔と家庭内との顔と、志尊淳さんが演じる幼馴染で大好きな夏目快人に対してなどなど、表情を使い分けている感じでしょうか。でも、優里亞が学校の中で作り上げた居場所って、たぶん実は優里亞本人が本当に居たい場所ではないと思います。合唱で例えるなら“不協和音”の場所であって、また、家へ帰っても母親の目を気にしながら生活をしていて、自分の本音を出せる場所がなくて、とても辛い思いをしていると思います。
 そんな不協和音を感じながら生活をしている中、芳根京子さんが演じる、自分がしたいことに対して突っ走っている香川真琴のキラキラした姿を見て、うらやましいと感じていると同時に、うらやましく思うが故に憎さも覚えて、それで真琴をいろいろといじめてしまうという感じでしょうか。それと、快人の存在は、優里亞が安心できる唯一の拠り所なのですが、当の快人はというと、真琴の存在に惹かれているので、とても寂しい思いをしていると思います。でも、その寂しさを直接伝えることはできずにいるんですよね。

そんな優里亞を演じる上で気をつけているポイントというと?
 私の場合、自分が演じる役に対して、シーンごとにどうするべきか準備をしておかないと不安になってしまうタイプなので、そのシーンに対して考えられること全てを書き出してメモしておくんです。私の性格上、とにかく書いておかないと安心できないところがあるのですが、いざ撮影現場へ入ると想定外のことが起こるのはよくあることなので、ベースの部分はしっかりと準備しておいて、あとは現場で監督とよくお話をしながら優里亞を演じさせていただいています。

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寂しさを抱えながらも、つい棘を出してしまう悪女的な優里亞を演じるお気持ちは?
 戸惑うところもたくさんありますが、でも楽しいです(笑)。
小島梨里杏さん演じる竹内風香や長谷川ニイナさん演じる相原ほのかはストレートに意地悪をしますけど、優里亞の場合は優しい表情をしておいて、精神をえぐるようなことをするので、そんな裏と表を上手く表現できればいいなと思っています。でも、森川葵さんが演じる引田里奈をビンタするシーンは、さすがに心が痛みました。
森川さんは「思い切り来ていいよ」って言ってくれましたけど、本番の声が掛かるまでは何とも言えない気持ちになっていました。

撮影現場の雰囲気はいかがでしょうか?
 とっても賑やかで楽しいです。同世代の方が多いので、お芝居の話はもちろん、それこそどうでもいいこともお話しますし、話題のふり幅が広いです。
 城田さんや神田さんは、とても優しくて、それでいておもしろくて。お二人のお話の掛け合いがすごく楽しいので、そんな雰囲気はこのドラマでも広がっていくのではないかと感じています。先日には、川平さんとバラエティー番組の収録でご一緒させていただいたのですが、テンションが高くてとても楽しい方でした。
それと、個人的なことですが、私、高畑淳子さんの大ファンなので、校長先生と一緒のシーンを作ってほしいなって密かに思っているんです。夢が叶うと嬉しいな。

バラエティー番組で一青窈さんと一緒に『ハナミズキ』を歌われた感想は?
 これはマネージャーさんにも言ってなかったことなのですが、私、カラオケへ行ったときには、必ず一青窈さんの『ハナミズキ』を歌うんです。小さい頃から歌っていた曲なので、大好きな曲をご本人と歌えるなんて、本当に幸せな時間をいただきました。

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今後、優里亞は合唱部へ入部するまでに紆余曲折があるようですが…
 第2話では、優里亞の本当のお父さんがホームレス生活をしていることが描かれていましたけど、そのことも含めてどんな展開が待っているのか? 楽しみにしていただきたいところですが、監督からは「第5話はがんばりどころだよ」って言われているので、今から緊張しています。
 この先どんなことが起こるのかわかりませんけど、優里亞が本当の自分で居られる仲間や、きれいな和音が響く場所を早く見つけてほしいです。

最後に、このドラマのどんなところを観ていただきたいですか?
 学園モノの生徒役というと、今の年代にしかできないことだと思うので、子供から大人へと成長していく過程みたいなものを、ドラマを観てくださる方に感じていただけるよう、演じることができればと考えています。谷優里亞という役を通して伝えていけることというと、“人は一人じゃない”ということだと思うのですが、この作品には“青春ドラマ”というだけでは括り切れない、たくさんの要素が詰まっていると思っています。
 中でも、一人だけの力では限りがありますけど、その一人ひとりの力が集まることで大きな事が実現できるということを、合唱を通して感じていただければ嬉しいです。

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