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磯山Pの撮影日記

vol.10

2012年12月5日

寒くなって来ましたね。
オンエアも残すところあと2回です。
先日、最終回のMA(音作業)を済ませ、『大奥』の作業が全部終わりました。
(もちろん後処理はいろいろあるのですが、作るもの、としてはすべて完了したということです)
金子Dと記録コボちゃんとAP福ちゃんとビールで乾杯しました。
金子Dが「僕はこの7年、ずーっと大奥のことを考えてきたので、明日からたぶん抜け殻です」と言うのを聞いて、本当に「金子さん、お疲れ様」と心から思いました。彼にとって初の時代劇をしかも初の京都で撮った前作から始まって、今回は1年かけてのプロジェクト、後で公開される映画から先に撮って、最後に連ドラ…。チーフディレクターというのはそれでなくても責任も重大ですが、シリーズ全体の色づけや日本史に対する理解(特に男女逆転の世界においての日本史)などなど、主に方向性を決めることが多く、いろいろな人を納得させ、自分のやりたい世界を構築する…相当なエネルギーが必要だったことと思います。疲れてきたり、もめたりすると皆文句言うし、そんななか、「たとえ嫌われてもいいから、これをやりたい!」と言い続けることの大変さ、それに彼は誰よりもこの作品について勉強していました。ようやく全作業を終えて、抜け殻となるのも無理はないです。

さてオールアップシリーズですが、さらに遡って、内藤さんと平山くんのアップについて書こうと思います。内藤さんとは、私がかつて「不機嫌な果実」というドラマをプロデュースしたときにご一緒しました。(15年も前なのです!)でも前作の「大奥」も今年公開の「大奥〜永遠」のときも京都の撮影所で偶然お会いして(内藤さんは「科捜研」か「水戸黄門」でいらしていたのです)、よく立ち話をしていたので、そんなに長い間お仕事をご一緒してなかったという印象がなく、今回も伝右衛門役をオファーしたところ、すぐにOKのお返事をいただけて嬉しかったです。そんなに出番が多いわけでも、分かりやすい芝居場があるわけでもないのに、抜群の安定感を番組に与えて下さいました。特に正勝に見せる優しい顔が私は好きでした。それに誰もが自分の伝右衛門が欲しいと思ってしまうくらいの「名執事」ぶりでした。
「この『かもじ』も金を出して、伝右衛門に買ってきてもらった」という家光のセリフを聞く度に、買い物に行く伝右衛門を思い出し、そんなお遣いまでさせられて大変だわ、と思ってしまいました。
さて、正勝とのシーンでアップした内藤さんは爽やかに去っていかれました。
そしてその後、現場は地獄のように押し始め、終わったのはなんと翌朝でした…(終了予定は24時)。ネタばれになるので詳しくは書けませんが(先週、少しネタばれしてしまいました。本当に申し訳ありませんでした)、残った正勝と有功、村瀬で撮影は延々と続いたのでした。
平山くんはアップの挨拶で「いつも自分は1日1シーンくらいで、『皆さん、お疲れ様〜』と挨拶して、一人で飲みに行ったりしていたのですが、今日は撮影が大変で心が折れそうになりました」と言ってました。
正勝の人生は、考えれば考えるほど哀しいので、原作よりもだいぶ膨らませた部分です。平山くんがとても静謐な雰囲気の方なので、よりいっそう「感情を抑える男」の美しさが出たと思います。本当にお疲れさまでした!
さあ、いよいよ9話。ある意味でクライマックスのシーンもあります。
ご期待下さい!

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