1996年12月9日〜1997年10月27日(全43話

あらすじ:

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第21話(1997年5月19日放送)

 鹿野に到着した黄門さま(佐野浅夫)一行は、シジミを売る少年、菊丸(塩賀淳平)が人足に乱暴されているところを助けた。
 菊丸は神崎弥兵衛(目黒祐樹)の息子で、母親の香織(野平ゆき)と共に貧しい小屋に三人で暮らしている。香織は病の床に伏せていた。
 弥兵衛はもとは勘定方に勤める侍だったが、鉄山の利権を貪る悪者がいることに気付いた。奉行の大山外記(黒部進)が、鉄の採掘をする鉄山師たちと手を結び私腹を肥やしていたのだ。
 弥兵衛たちは江戸の殿さまに直訴しようとするが、失敗。生き残った弥兵衛は鉄山の鉱夫に身を隠し、大山の命を狙っていたのだ。
 ところで、香織は手当が間に合わず、帰らぬ人となった。自分も幼い頃母親を亡くしているお銀(由美かおる)は、菊丸を憐れに思い親身になって世話をする。菊丸もお銀になついた。弥兵衛の存在に気付いた大山たちは、弥兵衛を捕らえ、始末しようと企むのだったが…。


第22話(1997年5月26日放送)

 出石に到着した黄門さま(佐野浅夫)一行は、街道で早馬に跳ねられそうになった子供、直太(杉田林太郎)を助けた。母親のおゆり(戸川京子)は、ほっとして助さん(あおい輝彦)、格さん(伊吹吾朗)に頭を下げた。
 さて、出石のお城では、江戸に住んでいる幼いお殿さまが大病に掛かり、命が危ないという知らせが、もたらされていた。妥当な後継者がいないこの藩は、お取りつぶしにもなりかねない大問題だ。
 しかも、出石では近々公儀の視察を迎えることになっており、お城は大騒ぎとなっていた。
 ところが、先代のお殿さまに御落胤がいたらしいという噂が広まった。御落胤というのが、実は直太で、おゆりがお城勤めをしていた時、身ごもったのだった。その事情も知りながら、おゆりと一緒になったのが直吉(頭師佳し孝)で、三人は本当の親子として、幸せに暮らしていた。
 藩の実権を握ろうと企む二人の悪者が直太に目を付けた。家老青山(鹿内孝)は、直太を殿さまにしてやると、直吉をそそのかす。
 一方、藩主と姻戚関係にある小出(柄沢次郎)は直太を亡き者にしようと、刺客を差し向けるのだったが…。


第23話(1997年6月2日放送)

 黄門さま(佐野浅夫)一行は、小松に着いた。この土地で有名な絹織物を見たいと思っていた黄門さまは、魚売りの少年三太(山下慎司)の母親お粂(本阿弥周子)が織物をしていることを知り、家を訪ねた。
 見事な出来映えに感心する黄門さまだったが、三太の兄、又平(片桐光洋)が行方不明になっていることを知った。又平は喧嘩で節三(田井克幸)を殺してしまい、逃げているという。
 ところで黄門さまは、絹問屋、大前屋(河原崎建三)の店先で若い侍の味岡千之丞(江連健司)と行き違い、千之丞の乱暴な態度が気に掛かった。商いの苦しい大前屋は、千之丞に便宜をはかってもらうよう期待しているが、どうも当てにはならない。
 それどころか、千之丞は大前屋の女房お梶(朝凪鈴)に横恋慕しており、やくざの鬼若(片岡五郎)と手を結び、裏で悪事を働いていたのだ。
 節三殺しも、悪だくみを節三に聞かれた千之丞が、節三を殺し、又平に罪を被せていたのだった。
 江戸に向かった大前屋の積み荷が鬼若たちに奪われた。これも千之丞が裏で手を引いていたのだったが…。


第24話(1997年6月9日放送)

 富山に着いた黄門さま(佐野浅夫)一行は、薬商の松井屋(梅野泰晴)から、富山の置き薬が日本中で重宝されるようになった経緯を聞いた。
 ある時、藩主の前田正甫(南豊)が、反魂丹(はんごんたん)という薬である大名の病を直したことが評判になった。反魂丹を全国に広めるため、松井屋や八重崎屋(園田裕久)が工夫して、置き薬という商売を考えたことを知り、黄門さまは、感心した。
 ところで、このところ富山の城下では、商いを終えて帰ってきた売り子たちが、行方不明になるという事件が相次いでいた。おみよ(北原佐和子)の亭主、正助(阿南健治)もその一人だった。
 薬売りに扮した飛猿(野村将希)が調べたところ、旅から戻った売り子たちは、なだれの岩造(森章二)の博打場に引っぱり込まれ、身ぐるみはがされていることが分かった。その上、借金のかたに、全国のお客の名簿、懸場帳(かけばちょう)を取られていることも判明した。これが無くては売り子たちは商売ができなくなる。
 岩造と手を結び、町奉行の大木田(津村鷹志)と穀物問屋の山根屋(睦五朗)が甘い汁を吸おうとしていた…。


第25話(1997年6月16日放送)

 黄門さま(佐野浅夫)たちは飛騨の高山に着いた。黄門さまは名人といわれる大工の相五郎(土屋嘉男)の仕事を見学することを楽しみにしていた。
 ところが、この時期は御用木の伐り出しで人影も少なく、町は活気が無かった。特に今年は代官に代わって手代の副島軍十郎(伊東達広)が山を取り仕切っており、規制が厳しいのだという。
 そのあおりを受け、満足のいく木を使えない相五郎は、黄門さまが訪ねても仕事をしようとしない。頑固者の相五郎は、黄門さまと言い争ってしまう。相五郎の娘のおふさ(森下涼子)と、おふさの夫で相五郎の弟子でもある勇作(岡野進一郎)も困り果てた。
 副島は八幡屋(歌澤寅右衛門)と結託し、御用木を横流ししようとしていたのだ。相五郎はその悪事を巡見使に直訴しようとして、副島に捕まってしまう。
 悪事を隠し通そうとする副島たちは、巡見使の命まで狙う。相五郎を助けたい勇作に、巡見使を接待する部屋に恐ろしい釣り天井の仕掛けを作らせるのだが…。



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