あらすじ:
23/24/25/26/27/28/29/30/31/32/33/34/35/36/37/38/39/40/41/42/43 話
黄門さま(佐野浅夫)一行は吉田の城下に近づいていた。 新田の開発が盛んに行われていることに感心する黄門さまだったが、そのために村人達が、苦しめられていることも知った。伝いながら、様子を見ることになるのだが…。
吉田には、前の藩主が、人々の航海の安全を願い建てた灯台があり、村人達が一晩中、火を灯し続けて船を守ってきた。そのためこの村では、新田開発はお役御免のはずなのだが、無理に働かせていたのだ。伝いながら、様子を見ることになるのだが…。
開発を請け負った商人の辰巳屋(梅澤龍峰)が、開発奉行の吉沢(和崎俊哉)と手を組んで、私腹を肥やすために悪どい方法で人々を働かされていたのだ。伝いながら、様子を見ることになるのだが…。
村の若者梅吉(山口粧太)とお光(上野めぐみ)、名主の留蔵(内田稔)たちは、人々の暮らしを楽にしようと手を尽くすが、ままならない。伝いながら、様子を見ることになるのだが…。
ところで、寝たきりになっていた梅吉の祖母、とよ(川上夏代)は黄門さまの顔を見たとたんたちまち元気になった。黄門さまを流行病で死んだ、連れ合いだと思い違いをしているようだ。とよに調子を合わせ夫婦のようにふるまう黄門さま。伝いながら、様子を見ることになるのだが…。
黄門さまと助さん(あおい輝彦)、格さん(伊吹吾朗)八兵衛(高橋元太郎)は、村人と共に新田開発を手伝いながら、様子を見ることになるのだが…。
熱田から四日市廻船に乗った黄門さま(佐野浅夫)一行は四日市に着いた。助さん(あおい輝彦)、格さん(伊吹吾朗)が船頭たちと喧嘩になりそうになったところ、廻船問屋「入船屋」の娘、お照(古柴香織)が仲裁に入った。
若い娘でありながら、しっかりとしたお照に、黄門さまは好感を持った。お照の父親は船人たちのために働いた功労者で、人々から慕われていたのだが、二年前何者かに襲われ死んだ。
店は、お照の叔父吾兵衛(中村方隆)が取り仕切っていたが、代官の水野(中村孝雄)と手を組んで悪どい商売をしており、評判が悪い。のみならず、吾兵衛は水野にお照を妾に差し出すと約束していた。
そんな折、お照が何者かに誘拐され、身代金として五百両も要求される。吾兵衛と水野は必死で犯人を突き止めようとする。
しかし、黄門さまは手代の新吉(坂上忍)の態度からこの誘拐が、お照と新吉が船頭の定八(高井清史)たちに手伝わせて仕組んだ狂言だと見破った。父親の死に不審感を募らせていたお照は、真犯人をあぶり出すために、危険な芝居を打ったのだ。
やはり、吾兵衛が店を乗っ取るために仕掛けた殺人だったことが分かった。さらに伊賀忍者の抜け忍仙十郎(関根大学)が殺したことも判明する。
身代金の引き渡し場所に現れた、定八たちを仙十郎の必殺の三日月手裏剣が襲う。お銀(由美かおる)、飛猿(野村将希)が駆けつけるが…。
鳥羽に着いた黄門さま(佐野浅夫)一行は、元気の良い海士(あまど)、勝次(松田勝)と知り合った。海士は男の海女のような仕事で、勝次は普段は女房のおせん(石倭裕子)と二人で仕事をしている。今回は頼まれて、紀州で一人で半年間仕事をしての帰りだという。
ところが、勝次は幼馴染みの新八(冨家規政)から自分が網元殺しの下手人として、奉行所から手配されていることを知らされ、驚いた。仕事に出る前に網元と口論はしたが、決して殺していないと勝次。黄門さまは勝次が人殺しなどできる男ではないと見定めた。
網元殺しについては、奉行所が証拠の凶器を押さえているという。しかし、その品はまだ勝次の手中にあった。と、いうことは奉行所が勝次を犯人に仕立てようとしていることになる。
二人いた網元の一人が死んでから、残った一人、赤岩の留蔵(石橋雅史)が急に勢力を伸ばしたことが分かった。その裏に奉行の棚橋(大林丈史)が控え、人々に重税を課し、苦しめていることも判明する。
一方、街では新八とおせん(石倭裕子)ができてしまったという噂が広まっていた。留守中、親友に女房を取られたと聞き、勝次は嘆き悲しむ。新八は勝次に恥じることはしていないと言うのだったが…。
黄門さま(佐野浅夫)一行は杉の産地吉野に着いた。一行は杉を加工して日用品を作る曲げもの師の和吉(中村繁之)と知り合う。和吉はおじの嘉平(高津住男)と嘉平の娘おきみ(坂野友香)の三人で暮らしている。
和吉の母親おつぎは、灘の酒屋で奉公をしている時、主人、庄左衛門(勝部演之)の子供を身ごもった。おつぎは故郷の吉野で和吉を産んだ後、すぐ死んでしまった。和吉は庄左衛門とは会ったことがなかった。
ところが、店の跡取りが死んでしまったからと、庄左衛門は、突然和吉に店を継いで欲しいと迎えに来た。寝耳に水で驚く和吉。その上、庄左衛門は金の亡者ですべてのことを金で解決しようとする。和吉は不愉快で仕方ない。
さて、その頃吉野では代官の大上(おおがみ・市川三貴)が材木問屋の門倉屋(出光元)と手を結び、私腹を肥やしていた。さらに若い娘をだましては慰み者にしていた。
おきみは、華やかな暮らしができると思い込んで大上の手中に落ちた。おきみを助けようとする和吉に、庄左衛門は自分が金を出して解決しようと申し出るのだったが…。
黄門さま(佐野浅夫)一行は岸和田へ。この地方で有名な櫛作りを見物したいと思った黄門さまは櫛問屋泉州屋(宗方勝巳)の息子清志郎(若菜孝史)の案内で名人東作(とうさく・織本順吉)の仕事場を訪ねた。
しかし、東作は気難しい職人で、娘のお久(小林綾子)が取りなすが、取りつく島もない。
実は、東作が頑固になったのには訳があった。三年前、清志郎と東作の長女お節(宮崎彩子)に縁談が持ち上がった。東作は喜んだが、お節は、一番弟子の竹市(赤川浩弥)と駆け落ちしてしまった。以来、すっかり人が変わってしまったという。
一方、堺の大貫屋(三角八朗)は儲けの多い櫛の利権を横取りしようと、勘定奉行の味岡(廣田行生)に取り入っていた。大貫屋はやくざの松五郎(田中弘史)を使い、清志郎をさらおうとするが、助さん(あおい輝彦)格さん(伊吹吾朗)の活躍で失敗に終わった。
味岡は、泉州屋がお城に納めた櫛の歯が折れていたように細工して、難癖をつける。
その頃、竹市が娘のお美代を連れて、岸和田に帰ってきた。お節は病気で死んだという。竹市はお節の遺言で、お美代をひと目東作に見せたいと願い、戻ったのだ。竹市はお節から東作に宛てた詫び状も持っていた。それには駆け落ちの理由と、父娘の意外な秘密が綴られていた…。
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