1996年12月9日〜1997年10月27日(全43話

あらすじ:

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第1話(1996年12月9日放送)

 黄門さま(佐野浅夫)が24度目の世直し旅から帰ってしばらくたった。
 黄門さまは健康に良いという牛乳酒を自ら作り、将軍さま(長谷川哲夫)に献上する。牛乳を飲む習慣のあまりなかったこの時代のこと、将軍さまは恐る恐る口に運ぶが、意外にもおいしく、驚いた。
 将軍さまはお礼にと、銚子から献上されたという濃口醤油を黄門さまに与える。水戸藩の江戸藩邸でこれを味わったところ、コクがあって、深みのある味わい。好奇心旺盛の黄門さまは、作り方をぜひ見学したいと言い出した。
 それを、黙って見過ごせないのが、家老の山野辺兵庫(高松英郎)。銚子などへ出かけたら、黄門さまはきっとそのまま諸国漫遊に出かけてしまうに違いない。格さん(伊吹吾朗)だけにお供を許し、助さん(あおい輝彦)は留守番という条件で、銚子行きを許可した。
 さて道中、黄門さまは、お佐和(野川由美子)が見事な知恵で荒くれ者を退治するのを見て、感心した。お佐和こそ、将軍さまに濃口醤油を献上したその人だと知り、黄門さまは喜んだ。早速、醤油作りを見学するが、銚子にも悪がはびこっていることを知る。
 関東郡代の役人栗貫源之丞(近藤洋介)が人々を苦しめ、私腹を肥やしていたのだ。それを暴こうとしたお佐和の夫、総兵衛(山本紀彦)は卑怯な栗貫に殺されていた。そして、再度不正を正そうとした小関哲之介(円谷浩)も栗貫に命を狙われていたのだ。それを黄門さまが黙って見ているわけがない。
 その頃、黄門さまが銚子に向かったと知った、弥七(中谷一郎)、お銀(由美かおる)、飛猿(野村将希)は黄門さまの後を追っていた。助さん、八兵衛(高橋元太郎)もそれに続く。
 黄門さまは助さんから家老の兵庫が諸国漫遊を許したことを聞く。目指すは高松。黄門さまの長男が治めるところだ。  銚子の悪を退治した一行は、元気に旅立って行く。


第2話(1996年12月16日放送)

 黄門さま(佐野浅夫)一行は君津へ。黄門さまは村人たちが貧しく、ひどい時には娘を売る家もあることを知って、心を痛めていた。一方、庄屋、八右衛門(大出俊)と妻の以祢(伊藤榮子)が村人思いの親切な夫婦で、自分たちが借金をしても村人たちを助けていることも知り、たくましく思った。
 八右衛門と以祢には大きな夢があった。二人は海苔の養殖に取り組んでいたのだ。さまざまな苦労と試行錯誤の末、やっと成功のきっかけをつかみ八右衛門と以祢は喜んだ。そこに、悪が目を付ける。御用商人の相模屋(北町嘉朗)が利益を独占しようと、やくざの碇屋剛造(伊藤敏八)を使い、嫌がらせを仕掛けてきたのだ。清和神社の悪魔払い、カッコ舞の姿に変装して、悪者を蹴散らす助さん(あおい輝彦)と格さん(伊吹吾朗)。
 しかし、悪の根は深かった。家老の相良弦蕃(田口計)と勘定奉行の大隅与左衛門(原田清人)が相模屋の後ろ盾になっており、八右衛門と八右衛門のよい協力者で江戸の商人、甚兵衛(沼田爆)を捕らえ、無理に海苔の権利を八右衛門から取り上げようとする。黄門さまの怒りが爆発する。


第3話(1997年1月6日放送)

 黄門さま(佐野浅夫)一行は鎌倉へ。東慶寺、通称縁切寺の前で、人待ち顔の二人、権次(ブッチー武者)と喜代松(大森博)を見かけた一行。しばらくすると、喜代松の嫁、お梅(斉藤清子)がやって来た。お梅が寺に駆けこもうとするのを権次、喜代松が止めようとするのを見て、助さん(あおい輝彦)と格さん(伊吹吾朗)は、お梅に加勢してしまった。
 ところが、お梅は稼ぎの悪い喜代松と別れて、好きな男と一緒になれると、さばさばした様子。泣いているのは喜代松の方だ。 事の成り行きが気になって、しばらく滞在することになった。
 さて、黄門さまは東慶寺の前で、もう一人の人待ち顔の少年、雄一郎(石野理央)を見かけ、気になって声をかけた。雄一郎の母親も寺に駆けこんだのだという。しかし、雄一郎の両親、小寺雄之助(江藤潤)とりく(藤吉久美子)は夫婦仲も良く、別れなければならない事情が見あたらない。
 実は、雄之助の上役の代官、加古川重蔵(山下洵一郎)がりくに横恋慕し、しつこく迫っていたのだ。東慶寺は加古川の管轄で、りくは悩んだ末に寺に駆けこんだのだった。事が明るみになっては困ると、加古川は雄之助の母、おかや(鳳八千代)にりくを差し出すよう無理強いする。
 思い余って自害しようとしたおかやを黄門さまが、間一髪止める。悪者退治に黄門さまが乗り出した…。


第4話(1997年1月13日放送)

 黄門さま(佐野浅夫)一行は三島を目の前にして、箱根の温泉で体を休めていた。
 その頃、三島では紙問屋「美濃屋」の蔵が火事になっていた。「美濃屋」は三島暦を作るのに欠かせない上質の紙を扱っていた。
 「美濃屋」の娘志乃(越智静香)と暦師の見習い新之助(永野典勝)は、恋仲だった。修行を終えた新之助が、故郷の明石に帰る日が迫っており、二人が蔵のそばで別れを惜しんでいたところ、突然火の手が上がったのだ。
 新之助は、その場で怪しい男を見とがめたが、切りつけられ、怪我を負った。その時、持っていた手拭いを落としたことに新之助は気付かなかった。
 ところで、新之助は自分の国元でも立派な暦を作りたいという、明石藩主松平直明(なおあきら・伊庭剛)の命を受けて修行に来ていたのだ。直明は沖藤弦太夫(おきとうけんだゆう・有川博)に先乗りさせ、新之助を連れて帰るため三島へ向かっていた。
 黄門さま一行は道中沖藤と知り合い、その縁で暦師長壁節道(おさかべせつどう・中野誠也)の家に投宿することになった。節道が新之助の師匠である。
 火事の事を聞き、不審に思った黄門さまたちが調べると、三島暦を独占して儲けようとする悪がいることが分かった。  商人の松崎屋(浜田晃)と代官の妹尾(せのお・久富惟晴)が結託し、美濃屋(早川純一)と節道を亡き者にしようと企んだのだった。
 そのために新之助を火付けの下手人にしようと企てる。黄門さまの悪退治が始まる。


第5話(1997年1月20日放送)

 掛川にやって来た黄門さま(佐野浅夫)一行。この土地の名物、葛で作った布、葛布(くずふ)作りを見学するため「秋葉屋」の作業場を訪ねた。手の掛かる仕事を目のあたりにして感心することしきりの黄門さまだった。
 「秋葉屋」の長屋には平松市之進(大橋吾郎)という浪人が住んでいて、仕事を手伝いながら、寺子屋で子供たちに手習いを教えていた。市之進は人柄も良く、子供たちにも慕われていた。市之進の身のこなしから、黄門さまは、かなりの遣い手だと見抜いた。
 さて、掛川藩の剣術指南、弓岡喜十郎(亀石征一郎)が高齢の上に持病が悪化して、後継者を探すことになった。
 次席家老の滝沢大膳(川辺久造)は、自分の次男甚之丞(鷲生功)をその役に就けようと、筆頭家老の小野田豊前(高野真二)に働きかける。甚之丞は乱暴者で町の評判は良くない男だった。滝沢は、甚之丞を指南役にした上で、自分になびく商人、鍋島屋(高城淳一)と結託して、藩の実権を握ろうと企んでいたのだ。
 弓岡は自分の後任は甚之丞と誰かに試合をさせ、勝った方に決めたいと提案する。弓岡は市之進に白羽の矢を立てる。弓岡の娘千春(小高恵美)は市之進に心を寄せ、市之進が試合に出ることを望んでいた。黄門さまも、市之進に試合に出るよう勧める。しかし、市之進は頑なに断った。市之進には試合に出られない事情があった。それは、彼が浪人したいきさつとも関係があるのだったが…。



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