「運命の人」ストーリー紹介

第9話より

  • 最高裁へ上告

    (写真) 1976年7月20日。
    逆転有罪を命じた高裁判決を不服として、最高裁へ上告する弓成と弁護団。
    弓成は、「正しい判決を求めて最後まで戦う」と記者会見で発表する。

  • 弓成退職を求める毎朝新聞役員会

    (写真) 弓成有罪の判決を受け、大館社長は弓成に退職を求める。
    「最高裁で勝ち、弓成が記者に復帰することが本当の勝利」という毎朝新聞記者・清原に、「それは正論だが、社の事情もある」と厳しい姿勢の大館社長。
    大野木弁護士は、「最高裁では、正しい審判が下されるよう最善を尽くす」と大館を説得する。

  • 報告会見を開く三木昭子

    弓成有罪を勝ち取ったが、「不思議と何の感情も湧いてこない」という昭子。「最後まで悲劇のヒロインを演じてもらわなければ困る」という坂元弁護士。昭子は自らの気持ちを押し隠して記者会見に臨む。

  • 有罪判決をニュースで知った由里子

    由里子は弓成の有罪をテレビのニュースで知る。悔しさの余り涙する由里子だったが、弓成の前では「最後まで戦って、新聞記者に復帰して欲しい」と気丈に振る舞った。

  • 弓成、本山裁判長、安西元審議官を訴えるという三木琢也

    坂元弁護士の元にいる昭子を訪ねた夫・琢也は、「弓成を恐喝罪で提訴する」と報告する。
    さらに、第一審で昭子を有罪にした本山裁判長を職権濫用罪、極秘電信文を取扱資格のない昭子に任せた安西審議官を特別公務員暴行陵虐罪で訴えると告げ、「昭子の名誉のために一緒に戦おう」という。
    気持ちを察しない琢也に冷ややかな態度の昭子。

  • 家族団欒で食事をする弓成一家

    (写真) 久々に家族で食事をする弓成一家。
    「新聞記者になりたい」という次男・純二に反対する長男・洋一。
    「真実に向き合うと立派なことを言うクセに、母さんの苦しみとは何も向き合わない。二年以上も家を空けている人を、僕は家族と思っていない」と洋一は父・亮太を批判する。

  • 弓成の父・正助が危篤状態との連絡が入る

    (写真) 北九州に駆けつけ、正助を見舞う弓成と由里子。
    危篤状態が続いていたが、弓成の声が聞こえたのか静かに目を覚ました正助は「裁判はどうなったか?」と弓成に尋ねる。「無罪だ」と答える弓成に「お前は、日本一の記者だ。由里子さんを大切にしろ」といい、静かに目を閉じた。

  • 父・正助の死

    (写真) 父・正助の死から数日後、葬儀を終えた弓成は由里子と海辺を歩いていた。
    まずは弓成青果を再建し、最高裁で勝って新聞記者に戻りたいという弓成は、「君が別の道を歩みたいなら、邪魔するつもりはない。君が決めたことは尊重する」と由里子に告げる。

  • 弓成青果の再建に奔走する弓成

    資金繰りは想像以上に困難を極め、再建のために専属契約を取ろうと農家へ通い続ける弓成。

  • 由里子にプロポーズする鯉沼

    長男・洋一が「高校を辞めたい」と言っていると鯉沼に話す由里子。洋一から「建築家になりたい」と相談されたことがあるという鯉沼は、“自分と一緒に洋一をボストンに留学させないか”と提案する。
    さらに、「由里ちゃんと純二君も一緒に来ないか?僕には由里ちゃんを幸せにする自信がある」とプロポーズする。

  • 新総理大臣誕生

    ラッキード事件で逮捕された田淵角造前総理大臣は、受託収賄(※1)と外為法違反(※2)で起訴される。
    そして、福出赳雄が総理大臣となる。
    ※1:公務員が特定の職務上の行為に関して依頼を受け、それに伴う賄賂を受け取ること。
    ※2:外為法(外国為替及び外国貿易法)。外国の為替、外国との貿易などが自由に行われることを基本とし、貿易の発展、国際収支の均衡、通貨の安定を図ることを目的として制定された貿易為替管理の基本法のこと。

  • 大野木弁護士と話し合う山部

    最高裁上告から約半年後の、1977年1月。
    最高裁の決定を待ちながら、大野木弁護士は毎朝新聞の司・清原・読日新聞の山部と打ち合わせを行っていた。密約に関わった福出が総理大臣になった事で、何らかの圧力がかからないとも限らない。もっと決定的な動きに出るべきと危惧した山部は、「三木昭子に供述は嘘だと認めさせよう」と弓成の無罪を勝ち取るために、昭子に証言してもらうことを提案する。

  • 三木昭子を訪ねる山部

    (写真) 昭子の居場所を調べた山部は、昭子のアパートを訪ねる。
    条件のいい仕事と引っ越し先を世話する旨を告げ、「真実はいつか掘り返される。君から全てを明かすことが結果的に君を救う道となる」と昭子に真実を証言するよう頼む。

  • ピアノ教室を始めた由里子

    弓成が不在の自宅で、由里子はピアノ教室を始めていた。
    久々に自宅に戻った弓成は、生き生きとピアノを教える由里子の姿を申し訳なさそうに、また愛おしそうに見つめた。

  • 洋一のボストン留学を知った弓成

    (写真) 弓成は“洋一がボストンへ留学することになった”と、訪ねてきた鯉沼から聞かされる。
    鯉沼のように世界で活躍する建築家になりたいという洋一に、「相談に乗れなかった自分は父親失格だ。お前はお前が信じる道を進めばいい。俺も最後まで新聞記者として自分の信念を貫くつもりだ」と弓成は答える。

  • 昭子の職場を訪れた琢也

    昭子の職場を訪ねた琢也。
    そっけない態度の昭子に激怒した琢也は、その素性を明かし強引に連れ出す。
    そして、裁判所が琢也の提訴を相手にしなかったことを嘆き、昭子に助けを求める。
    しかしながら、離婚届を差し出す昭子。「あなたを好きだったことは一瞬たりともなかった」と告げる。

  • 山部と会う弓成

    毎朝新聞・司から、“弓成無罪のために山部が昭子から新証言を引き出そうとしている”と聞いた弓成は、さっそく山部を呼び出した。「昭子の証言こそが無罪の決め手になる」という山部に、「勝手な真似はやめてくれ。もう決めたことだ」と弓成。

  • 鯉沼のプロポーズを断る由里子

    夏にボストンへ行くという鯉沼は、由里子にプロポーズの返事を問う。
    しかし由里子は、“本当は諦めかけていたが、あの人はまだ頑張り続けている。最高裁判決に期待してしまう”と鯉沼の申し出を断る。

  • 弓成家に訪れた昭子

    (写真) 弓成家の前まで来たものの、逡巡の様子の昭子。
    ちょうどその時、由里子が自宅へ帰ってきた。
    昭子の姿に気づいた由里子は声をかけ、2人は初めて会話することとなる。

  • 由里子と昭子

    「山部から証言を頼まれている」と言う昭子に、由里子は「弓成を新聞記者に戻してやれるなら、私からも協力をお願いします」と言う。健気な由里子の姿に、“証言を覆せば日本中に批判に晒される。しかし弓成は、仕事も家族も失わずに済むなんて、不公平だ”と昭子。昭子の気持ちを察した由里子は、「あの人は新聞記者でなければ、生きている意味がないんです!あの人が記者に戻れるなら、私が妻であるかどうかはどうでもいいんです!」と離婚を覚悟していることを告げる。敵わない強さを由里子に感じた昭子は意地を張るように、「奥さんの話を聞いて、決心がつきました。証言は翻しません」と涙を隠して歩き去った。

  • 偶然、再会した弓成と昭子

    家路につく弓成は、偶然にも踏み切りの向こう側にいる昭子の姿に気づく。
    見詰め合う2人。
    昭子の眼からは涙が流れていた。戸惑う弓成。
    しかし、その瞬間、2人を遮るように電車が通過すると、昭子の姿は消えていた。
    その夜、弓成は昭子に手紙をしたためた。

  • 弓成青果の再建計画を打ち砕く暴風雨

    (写真) 弓成青果再建のため、複数の農家と契約を結んだ弓成であったが、収穫を目前に九州地方は激しい暴風雨に見舞われ、大きな被害を受ける。それは、再建計画を打ち砕くほどの被害であった。
    それにより、弓成青果は九州青果に合併されることが決まり、生まれ育った実家も手放すこととなる。

  • 最高裁からの通知

    実家に戻った弓成に大野木弁護士から電話が入る。
    「上告棄却」
    大野木弁護士から聞かされた言葉は、弓成にとっても、母・しづにとっても、戦い続けた6年間を否定するかのような、重く苦しいものだった。

  • 弓成の会見

    (写真) 上告棄却を受け、弓成は大野木弁護士たちと共に会見を行う。真実を追うことの難しさを痛感したと無念の思いを告げ、さらに「新聞が真実の報道を怠れば、国家権力は肥大します。かつて不幸な戦争で多くの国民が命を失い、今も沖縄が国の犠牲となっている事をどうか忘れないでいただきたい」と力強く訴える弓成。

  • 上告棄却を受け、涙する由里子

    弓成の会見を見ている由里子。
    「これを以って、毎朝新聞を退職する…」と発表する弓成の言葉を聞き、無念のあまり泣き崩れた。

  • 弓成の手紙を読む昭子

    上告棄却の記者会見を見ながら、昭子は弓成から届いた手紙を読み返していた。
    「裁判が終わっても、事件の真相を一生かけて問い続けていきたい。そうすることが君に対する自分なりの償いだと思っている。未来はまだ変えられると信じている」と書かれた手紙をじっと見つめる昭子。

  • 退職願を司に託した弓成

    (写真) 毎朝新聞を訪れた弓成は、社員たちが見守る中、司に「退職願」を差し出す。「権力を怖れずに戦い抜いた弓成を尊敬する。君は最高の記者だ」と言う司に、弓成は感謝と無念の思いで頭を下げる。

  • ワイドショーに出演する昭子

    上告棄却を受け、ワイドショーに出演する昭子。
    弓成に言いたいことは?と聞かれ、「私が受けた傷は、何を以ってしても償えるものではありません…。もう私の未来は変えられません」と答える。偶然にもそれを見ていた弓成は、全てを拒絶するかのような昭子の言葉に愕然とする。

  • 由里子に離婚届を手渡す弓成

    (写真) 会見を終えた弓成は自宅へ戻り、由里子に離婚届を手渡す。「もうこれ以上、犯罪者の妻として縛っておきたくない」という弓成に、言葉も無く立ち尽くす由里子。

  • 毎朝新聞社のリストラ

    (写真) 経営再建のために、毎朝新聞は500人のリストラを敢行。
    その退職者には、恵比寿販売部長や司元政治部長の名もあった。

  • 消えた昭子

    昭子の自宅を訪ねる坂元弁護士。そこには夫・琢也の姿があった。
    泣きながらドアを叩く琢也だったが鍵が開いていることに気づき、中へ入る。
    しかしそこには昭子の姿はなく、荷物は全て運び出されていた。

  • 失意のどん底にある弓成

    (写真) 毎朝新聞社を辞めた弓成にかつての生気はない。酒や競馬で気を紛らわそうとするも、新聞記者生命を断たれた弓成にそれは叶わなかった。ある日、先頭を快走しながらゴール直前に骨折し競走馬生命を絶たれたサラブレットに自身の人生を重ね合わせ、絶望する弓成。
    そして、由里子に電話をかけてみるも、何も言うことが出来ずに電話を切り、雑踏に消えていくのだった…。

  • 由里子を心配する山部

    弓成が行方をくらましてから1ヶ月が経ったころ、由里子を心配した山部は自宅を訪ねた。
    「もうあの人は戻ってこないような気がする。一生会えないような気がする」という由里子に、何も言えない山部。

  • 沖縄本島の岬に立つ弓成

    (写真) その頃、弓成は、髪も髭も伸び放題、やつれた姿で沖縄の岬から海を見ていた。
    轟音を轟かせ飛んでいく米軍機を虚ろな眼で見送る弓成。
    沖縄の未来を変えられると信じて戦って、何も為せなかった自分の無力を改めて思い知らされていた。
    そして、眩しそうに海を見つめていた次の瞬間、吸い込まれるように岬の突端から海へと落下した。
    その落下する弓成の姿を、浜辺から見ていた一人の女性がいた…。

挫折と絶望…そして再生へ―
感動の最終回は“沖縄編”2時間スペシャルです!

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