食べてパワーをつけよう!焼肉ロケット日記
気づけば、最終回が終わってしまいました、、。
そして、クリスマスも終わってしまいました。
もうすぐ大晦日です。
本当にすみません、日記アップすると宣言しながら結局全然できませんでした。
思えば、こうゆうところが自分のダメなとこだと思います。受験勉強も宿題もギリギリにならないとやらなかった・・・。
今から、撮影のことを書いても遅いと思うので、ちょっと自分の下町ロケットの日々を振りかえって見たいと思います。
前回の予告に書いた神隠し事件・・・。
あれは、11月の某日。
撮影も佳境でちょうど、5話のロケット編から6話ガウディ編と撮影をしていたころです。
ご覧になって下さった方は、分かると思いますが、6話から医療の話にうつるので、準備も何もかも新規で用意しないといけないので、ドラマの立ち上げのようにバタバタしてました。
さすがのジャイもへばってました。
そして僕もへばってました。
5話の編集をしながら、6話の撮影をしていたじゃいは、寝てないので、いつも以上に凶暴になっていました。
19時00頃
その日の夜の撮影場所は、帝国重工のロケ地として、大変お世話になったフジキンさん。
とても巨大な建物で、なんとその中にロケットのエンジンや、財前部長の部屋など、フジキンさんが帝国重工そのものの巨大な建物・・・。
故にセキュリティも厳しく、何枚もの自動扉があり、セキュリティカードがないと、いろんな部屋に行けないまさに白い迷宮・・・。
何人ものスタッフや役者部が迷っている光景をみかけました。
帝国重工のシーンでよく出てきた、巨大な白いホール
ロケットエンジンが飾られている場所
この場所たちは、窓が一切なくて昼も夜も関係ないんです。
ぼくたち撮影隊には、とてもありがたく、よくドラマ撮影にありがちな、昼シーンの撮影で見られる
「おーい!もう日が落ちるぞ!」
「どうするんだよ!!真っ暗の中撮影したいのかよ」
「急げよ!急いでるの俺だけかよ!!」
「日が落ちたら責任とれるのかよ」
「もう無理だよ、また別の日に撮影しよう」
などスタッフたちが、昼間のロケの日没間際にみられる津々浦々な怒号が飛び交う光景を、目の当たりにしなくて済むからです。
だけど、太陽を感じないということは、同時に時間がよくわからないので、何時まででも撮影してしまう。恐ろしい状況でもあるんですね。
しかし、そこはさすが、じゃいです。順調に撮影は進んでいました。
撮影の終了予定時刻は、深夜0:00予定。
じゃいはこの後、東京・赤坂に戻って5話のMA(音入れ作業のこと)をしなければならない。ちなみにフジキンさんは茨城県の筑波にあります・・・。
東京に帰る頃には、深夜2:00くらい??
MAルームでじゃいの帰りを待つ、精鋭 MAチーム
ドラマの撮影って、尋常じゃないスケジュールです。だからこそ、じゃいも僕らもこの今日の撮影を早く終えて、帰らなければいけない!!そんな気持ちをそれぞれに抱いていました・・・。
そんな中、
21時30分
僕は、途中、どうしても仕事のメールを送らなくてはいけなく、パソコンとWiFiを片手に、白い迷宮をウロウロ(WiFiの電波が中々届かなかったため)していました。
ちゃんと、ロケの状況が分かるように、トランシーバーを持ちながら、
やっと電波が届く場所を見つけ、仕事のメールも送り、ほっと一息。
人間の性(サガ)なのか、一息ついたら、ちょっと便意が込み上げてきました。
(食事中の方いたらすみません)
↑大御所(別名 棚澤D)
大御所風にいうと“しゃがんでくる”状態(大御所語録については、過去の日記を参照にしてください)なった僕は、自分だけが知っている、あまり人目につかないトイレに行きました。
余談ですが、僕はトイレが好きです。
過酷な撮影や、仕事を忘れて一人になれる場所。新しいロケ地に行く時僕は、必ずトイレをチェックします。
表向きは、役者部に聞かれたら、スムーズに案内するためですが、本当は、
自分が一人になれる場所をいち早く探すためです。海外に行くと分かりますが、本当に日本のトイレのクオリティは高い・・・。
すみません、話が逸れました。
話を戻します
僕はパソコンとWiFiを持ったままトイレに入りました。もちろん個室の方です。
しゃがみながら(大御所用語)この先のことを色々考えていました。
「撮影終わって0:00かー、その後MAで、明日はまたロケだから、徹夜か・・・。
あー、でもじゃいは、もっと大変だな・・・。今日、撮影終わった瞬間に車出さないと、暴れるだろうなー。」など、先が見えない過酷な撮影を考えながら、
目を閉じました・・・。
トイレにも持ち込んだトランシーバーからは、「お前どっから返してんだよ!」「すみません」など、じゃいと ADのみんなの声が、鳴り響いてました。
そして、再び目を開けると、当たり前ですが、同じトイレにいました。
しかし!!!!!!!!!!
なんだか、胸騒ぎがとまりません。恐る恐る携帯を見ると
まるで、ストーカーのようにスタッフからの不在着信の嵐!!!
そして、時刻は0時15・・・。
あれっ???
「わー!!!!!」
自分でも驚くほどの声がトイレに響き渡りました。そして、トランシーバーからは「青山さん、見つかった!?」「全部探しましたが、どこにもいません!!」「行方不明です」「神隠しだよ!!」「もう撮影終わって一時間経っちゃうよ」「もうマイクロ出します!」など、不穏な会話が繰り広げられている。
どうやら、僕は目をつむり、そのまま2時間くらい寝てしまったようです。
トイレで・・・。そして、下半身むきだしのまま
しかも、予定よりも早く撮影が終わり、役者も帰り、スタッフも片付けも終わっている状況。
そして、僕のことを一時間ちかく探し回っているようです・・・。
僕は、そのトイレの中で一つだけ、切に願いました。
「どうか、神様。じゃいは、先に帰っていますように・・・。」
しかし・・・。
「ジャイさん、監督車で、怒り狂ってるよ」
とトランシーバーから願いを打ち砕く、スタッフの声。
数々、逃げ出したい状況はこれまでありましたが、僕は命の危険を感じました。
本気で、「このまま朝まで隠れて実家に帰ろう」と・・・。
でも、トランシーバーからは、変わらず僕を探す声が聞こえてくる・・・。
このまま逃げちゃいけない
勇気を出して怒られよう・・・。
恐る恐る一番、優しいスタッフに電話をかけました。
すると「△%&△#&%$#!!!!」あまりに早口で聞き取れませんでしたが、どうやら「何やってるんですか!とっくに撮影終わりましたよ」と叫んでいた様子。そして、間髪入れずにトランシーバーから、「青山さんいたよ、じゃいさんに知らせて」との声が・・・。
そして、また間髪入れずに僕の携帯に電話が、着信画面には、
「じゃい」
の文字。
僕は、震える手を押さえながら通話ボタンを押しました。
じゃい「ヴォオー!!ヴぉー!!!!ヴォヴォヴォーー!!グヴォー!!!」
※ すみません、あまりに文章にすると怖すぎるので、想像にお任せします
0時20頃
僕は、じゃいからの電話を切り、無我夢中で自分でも訳がわからないくらいの声で叫びながらトイレのドアをぶち破るほどの勢いで飛び出しました。
そして、同時に下半身がむき出しなことに気づき、必死にズボンを上げながら走りました。この状態を人に見られたら、もはや通報レベルです。
でもそれくらい人間は、必死な時は何も考えられなくなるんだなと思いました。
しかし、白い迷宮は僕の行く手を阻み、いたるところで自動ドアが閉まっていて中々外に出れません。外へ脱出を図る途中、開かないドアのガラス越しにテンパっている僕を冷たい目で外から見ているスタッフMの顔が、悪魔のように微笑みました。
ちなみにスタッフMは、僕より結構年下です。
僕は、やっとの思いで白い迷宮の外にでて、じゃいが待つ監督車に無我夢中で走りました。
走って走って走って走りまくりました。
遠くに撤収の終わったスタッフたちと、じゃいが待つ監督車が見えてきました。
僕を見つけ、「何やってんだよ!」と駆け寄ってくるスタッフたちを、掻き分けあやまりながらも、じゃいの待つ監督車にたどり着くと、
じゃい「・・・お前、何で靴履いてないんだよ」
どうやら無我夢中のあまり靴も履かずに走っていたみたいです、
もう30代も終わりに近づいているのに・・・。
その後、お叱りやらお叱りやらお叱りやら、いろいろありましたが、あまりに長文になりすぎたため、中略します。
そして、ぼくは次の日、風邪をひきました
理由は、わかっています。
ずっと2時間ちかくトイレの中にいたからです、
下半身むき出しのまま・・・。
という出来事が、神隠しの回です。
稚拙かつ長文になり失礼いたしました。
下町ロケットの撮影は終わりましたが、本当にいろんなことがありました(起こりました)
この他には、じゃいサファリパーク事件。青山スクールウォーズ事件など、
喜怒哀楽詰まった出来事がたくさんありました。
もし、またお伝えできる機会があれば書きたいと思います。
最後に、関係ないですが、オールアップ後の川嶋Pと僕の好きな佃社長の名言でお別れしたいと思います。
「いい年したおっさんが、夢見て何が悪い」
2015年12月28日
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