ランナウェイ〜STORY完全版

第6話

Scene99 / 14

「今からあなたの息子を殺します。」と言い、2億円入っているバッグを蔵元へ放り投げる瞬。蔵元を追いかけてきたアタルたちが追いつき、鍵の閉められたドア越しに中の様子を伺っていた。ナイフをむける瞬の姿に必死で止めようとするが、瞬の意思はかたく、ナイフを親子に向けたままである。自分の姉が殺されたとき、慰謝料だけもってきて一切謝る様子もなかった蔵元が許せなかったと言い、「僕もお前の息子を殺して、ちゃんと罪を償う。慰謝料も払った。問題ないはずだ。」と告げる。蔵元は謝ればいいんだろ、とかたちだけの土下座をするが、瞬の怒りに油を注ぐだけだった。感極まり、瞬のナイフを持つ手が震えていた。その様子を見た宗太。「わかった。殺されてやるよ。」と、得意げに立ち上がり、瞬に近づくのだった…。