暑い夏がやってきた! 海や川で水遊び? それよりも涼し〜くなれそうな展覧会[てんらんかい]が、東京・上野の東京藝術大学大学美術館[とうきょうげいじゅつだいがくだいがくびじゅつかん]で9月13日(日)までやっているよ!
怪談噺[かいだんばなし]の名人だった、落語家の三遊亭圓朝[さんゆうていえんちょう]のコレクションを中心として、たくさんの幽霊画[ゆうれいが]が集められているんだって!
いろいろな画家が描[か]いた、「うらみ」のこもった幽霊達をみて、暑い夏を涼しく過ごしちゃおう!
ちなみに『冥途のみやげ』展っていう展覧会のタイトルの意味だけれど、冥途とは、仏教のことばで、死んだ後に行く「あの世」の世界のことで、「あの世へのお土産になる展覧会」。つまり、今回の幽霊画が、お土産になるほどすばらしいコレクションという意味の「シャレ」になっているんだ。
幽霊といえば髪[かみ]が長くて、白い服を着ていて、足がない、この絵のような女の人のイメージがあるよね。
この絵は円山応挙[まるやまおうきょ]という、江戸時代[えどじだい]の画家が描いたと伝えられている物なんだ。みんなが思っている幽霊のイメージは応挙の絵から広まったと言われているよ。
みんなにとって怖いものかもしれないけど、幽霊ってなんなのか、ちゃんと知ってるかな?
幽霊は妖怪[ようかい]と違[ちが]って、元々は人間なんだ。「あの世」に行かれなくて、この世に出てくるという特徴[とくちょう]があるんだって。
「怨念[おんねん]」や「心残り」のような人間の「うらみ」という感情から、幽霊になっちゃうんだよ。
元々はみんなと同じ人間だったと思えば、あんまり怖くないかも?
この女の人は「源氏物語[げんじものがたり]」に登場する「六条御息所[ろくじょうみやすんどころ]」の生霊[いきりょう]と呼ばれるものだよ。 嫉妬[しっと]に取りつかれたこの女の人は、その「うらみ」から、人間として生きているのに、幽霊になってしまったんだ。 不気味だけど、なんだかきれいな女の人だね。
この絵は左側に描かれているのが幽霊だよ。
この幽霊は、お岩さんという女の人で、体が弱いことを理由に、右側に描かれている旦那[だんな]さんに殺されちゃったんだって! その時に使われた毒でこんなに醜[みにく]い姿[すがた]になってしまったんだ。そんなつらい思いをして、「うらみ」で幽霊になるなんて少しかわいそうだね。
絵を見ながら、その人がどうして幽霊になってしまったのか、「うらみ」の理由を考えてみるのも面白いかもしれないね♪ 中学生以下は無料で入場できるよ!
そこで、『「うらめしや〜、冥途のみやげ」展』のチケットを抽選でプレゼントしちゃうよ!
家族や友達と一緒[いっしょ]に、幽霊たちを見に行って、暑い夏を涼しく過ごしちゃおう! みんなからの応募[おうぼ]、待っているよ〜♪
※プレゼントの応募は終了いたしました。
たくさんのご応募、ありがとうございました!
「うらめしや〜、冥途のみやげ」展 ―全生庵[ぜんしょうあん]・三遊亭圓朝 幽霊画コレクションを中心に― |
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会期[かいき] | 2015年7月22日(水)−9月13日(日) ※会期中、展示替[てんじが]えを行います。 (前期展示:7月22日−8月16日、後期展示:8月18日−9月13日) |
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会場 | 東京藝術大学大学美術館 地下2階展示室 〒110−8714 東京都台東区上野公園12−8 |
伝円山応挙《幽霊図》
江戸時代(18世紀) 絹本彩色
福岡市博物館