4年前に起こった東日本大震災。あの地震の経験は4年経っても忘[わす]れることができないよね。そんな、大地震がイタリアでもあったのを知っている? 1912年5月、イタリアの北部が地震に襲われたんだ。チェントという市にある美術館も大きな被害[ひがい]を受けたけれど、作品は消防士たちが運び出したんだって。でも、美術館は閉館[へいかん]することになり、せっかく運び出された作品は倉庫に眠[ねむ]ることに。そこで、チェント市立絵画館の作品を中心とした展覧会[てんらんかい]が東京・上野の『国立西洋美術館』で5月31日(日)まで行われることになったんだ。
チェント市立絵画館にはたくさんの素晴らしい絵があるのだけれど、特にこの町で生まれて育ったグエルチーノという画家の絵のコレクションは世界で最も充実[じゅうじつ]しているんだ。グエルチーノは今から約400年くらい前、1600年代にイタリアで活躍[かつやく]した画家で、当時はイギリスやフランスの王様が宮殿[きゅうでん]に来てくれと頼[たの]んだくらい、とても有名だったんだって。でも、時代がたつにつれて忘れられちゃったんだ。だけど、50年くらい前から、やっぱり素晴らしい画家だ、と評価されるようになって、ヨーロッパでは大きな展覧会[てんらんかい]も開かれるようになったんだって。
グエルチーノが活躍した1600年頃[ころ]、ヨーロッパでは「バロック美術」と呼[よ]ばれるスタイルが流行っていたんだ。「バロック」は元々「ゆがんだ真珠[しんじゅ]」のことで、「極端[きょくたん]な」とか「大げさな」という意味。それまでのバランスが取れた静かな絵とは反対に、動きがあってダイナミックな絵が生まれたんだ。極端に明るいところと暗いところを作って臨場感[りんじょうかん]を出したり、筋肉[きんにく]の動きで緊張感[きんちょうかん]を表現したりして、ある一瞬[いっしゅん]を大げさに描[えが]いているのが特徴[とくちょう]といわれているよ。例えばこの絵。今にも人々が動き出しそうで、これから何かが起こりそうな感じが伝わってくるよね?
今回はグエルチーノの絵が日本でたくさん紹介[しょうかい]される、初めての展覧会なんだ。日本ではいまだ知られていないけれど、これからきっと有名になる画家だから、ぜひ観てほしいな。中学生以下は無料で入場できるよ♪
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桜で有名な上野公園で美術鑑賞[かんしょう]&お花見するのはどう? みんなからの応募[おうぼ]、待っているよ〜♪
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たくさんのご応募、ありがとうございました!
『グエルチーノ展 よみがえるバロックの画家』
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